ロボコップ2の紹介:1990年アメリカ映画。この作品は、キャッチコピーは「ロボコップを破壊せよ!」で、凶悪犯をベースに作られたより強力なロボコップ2号にロボコップが立ち向かうという、映画『ロボコップ』(1987年)の続編となるSFアクション映画です。監督は『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(1980年)などでメガホンをとったアーヴィン・カーシュナー、音楽は、『理由なき反抗』、『続・猿の惑星』『ミクロの決死圏』など、多数の映画やTVドラマのテーマミュージックを作曲したレナード・ローゼンマンが手がけました。
監督アーヴィン・カーシュナー 出演:ピーター・ウェラー(ロボコップ/マーフィ)、ナンシー・アレン(アン・ルイス)、ダニエル・オハーリヒー(オムニ社長)、ベリンダ・バウアー(ジュリエット・ファックス博士)、トム・ヌーナン(ケイン)、ほか
映画「ロボコップ2」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロボコップ2」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロボコップ2」解説
この解説記事には映画「ロボコップ2」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:1.プロローグ:史上最悪の恐怖の麻薬「ヌーク」とオムニ社の野心
近未来、全米では史上最悪の恐怖の麻薬「ヌーク」が広がりつつあり、公衆衛生局長がその中毒患者に撃たれて死亡する事件まで起きました。犯罪都市のデトロイトも例外ではなく、この「ヌーク」が蔓延していました。デトロイト警察は、オムニ社と労働条件改善を求めデモをしたり、スト権を発動したりし、治安維持活動は手薄になり、街の至る所で犯罪が横行していました。そして、子供までもが集団強盗などの犯罪をするという有様になっていました。デトロイト市そのものも、オムニ社に多額の債務がありました。オムニ社のオールドマン会長は、市の全資産を奪い、市の政権まで乗っ取ろうとしていました。キューザック市長は、オムニ社のそんなやり方と不遜で横柄な態度に憤りを覚えていました。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:2.ロボコップ・マーフィの決断
ただ、警察でもあのロボコップ(アレックス・マーフィ)と相棒ルイスだけは、デモもストもせず、警官として働いていました。ある夜、ロボコップは、「ヌーク」教団リーダーで数々の殺人事件の容疑者でもあるケイン一味の、ヌーク製造工場を見つけました。そこには一般人がヌークの製造のために働かされていました。ロボコップは、そこでケイン一味の一部の犯人たちを銃撃戦の末、射殺しますが、ケインの部下でまだ12歳のホブ・ミルズを“ターゲット不可”のプログラムのために撃てず、彼に逆に頭部を銃で撃たれ、その瞬間トラッキングエラー状態になり、捕り逃がしてしまいました。直ぐに復活したロボコップは、遅れて入ってきたルイスと、一般人とその赤ちゃんを盾にした犯人1人を銃で追いつめました。ロボコップはルイスに銃を下ろすように指示すると、自分は銃弾の反射角度を瞬時に計算し、銃を下ろすふりをして、犯人を撃ち殺し、一般人とその赤ちゃんを助け出しました。ロボコップは、人間マーフィの頃の思い出が忘れられず、引っ越した妻エレン・マーフィの家に毎日、車で通るようになっていました。妻は最愛の夫・マーフィは死んだと思い、それから精神的不安定な状況に陥っていましたが、マーフィがロボコップになったことを知り、また彼女の精神は混乱状態に陥っていました。妻の弁護士からマーフィは、行動を厳しく責められ、「私は機械です」と言わされた証拠ビデオを撮られました。その上で、マーフィは妻エレンと再会しました。エレンはマーフィに「どんな姿にされても、あなたはあなたよ」と言いますが、マーフィはエレンに顔を触らせ、自分に体温がないことを感じさせ、「私はあなたのご主人に似せて作られた。あなたのご主人は死にました」と無表情で嘘を言いました。エレンは涙を流しながら、帰っていきました。その姿を見て、マーフィは、自分はもう人間ではなく「ロボコップ」として生きていく決断をしました。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:3.ジュリエット・ファックス博士の野心
オムニ社では、治安対策として前社長が開発指揮していた戦闘ロボットED-209が、全米5つの主要都市に配備されますが、ED-209は故障が多く当てにならないものとなっていました。オムニ社にとって、今やロボコップのようなサイボーグの技術開発の進歩が最優先課題となっており、「ロボコップ・マーフィ」よりも忠実で強力な「ロボコップ2」の開発が進行していました。しかし、殉職した警官をベースに開発した試作サイボーグは、精神的重圧に耐えきれずに自殺するという問題に、開発者たちは苦悩していました。この様子を見た女性心理学者のジュリエット・ファックス博士は、会長に「そもそも素材に警官を選んだのが間違いのもとです」と進言してきました。彼女曰く、マーフィは常人より非常に責任感が強い特別な人物であったので、ロボコップとなっても生きていられるということでした。彼女は「探せば決していないわけではありません。…大勢の中から選抜する作業が必要ですが、私がやります。費用は微々たるもの…今止めれば、9000万ドルが無駄になります」と社長に進言し、社長から開発を一任されました。デトロイト警察・西分署は、逮捕した犯罪者や、大勢の被害者でごった返していました。ダフィ巡査は、密かにヌークに手を出していました。ある日の夜、ロボコップはルイスと、ケインのヌーク工場で見つけたホブ・ミルズを追い、あるゲームセンターを張り込んでいました。そこで、彼はヌークを売りさばいていました。すると、そこにダフィ巡査が現れました。彼は密かに、ボブに警察の巡回ルートなどを教え、その見返りとして金とヌークを受け取っていたのでした。ロボコップはゲームセンターに正面から堂々と乗り込みました。そこにいた不良少年・少女たちはロボコップに罵声を浴びせました。騒ぎに気付いたボブとその部下は、裏口から逃げようとしましたが、裏口にはルイスが待ち伏せしていました。ルイスは、ボブとその部下に銃を突きつけ、逮捕しようとしましたが、格闘の末、惜しくも取り逃がしてしまいました。ロボコップは、逃げ遅れたダフィ巡査を痛めつけ、ケインの居場所を聞き出すと、彼を「警官のクズめ」と言って、彼を放り投げました。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:4.ロボコップ、ケインにバラバラにされる
ロボコップは、単身、ダフィ巡査から聞き出したケインのアジトに乗り込みました。ボブはロボコップの動きを見ながら、部下たちに配置の指示をしていました。ロボコップはケインを見つけ、銃を突きつけ「お前を逮捕する」と告げました。ケインはロボコップを待っていたかのように、悠然と構えていました。すると、ボブがマシンガンでロボコップの銃を持った右手首を撃ち砕きました。今度はケインの女・アンジーがロボコップの胸目掛けて、電気ショック銃を放ちました。ロボコップは高圧電気で身動きができなくなり、倒れました。ロボコップは、大型電気磁石のクレーンで、鉄の台の上に置かれ、太い鉄のチェーンで両手両脚を縛られ、メカに詳しいホブの指示で、解体されてしまいました。そして、解体されたロボコップは、警察署の前に捨てられました。解体されたロボコップは、オムニ社によって回収されていきました。リード部長はオムニ社の弁護士に「奴は俺の部下だ! 元通りにして返せ!」と言いましたが、弁護士は無視して行きました。オムニ社に回収されたロボコップは修復され、ファックス博士によって、プログラムを一新させられました。その結果、ロボコップは、マーフィとは全く違った言動をするロボットにされてしまいました。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:5.ロボコップ、復活! オムニ社「ロボコップ2」完成
ロボコップに開発当初から関わっていた技術者たちは、数千ボルトの電流をかけないと元のロボコップ・マーフィには戻らないと言いました。しかし、それは危険な賭でした。するとロボコップは立ち上がり、自ら高圧電流を体にかけ、無用なプログラムを消去し、元のロボコップ・マーフィに戻ることに成功しました。ロボコップは立ち上がると、ストをしていた警官たちに「ケインを捕まえる」言い、ルイスや同僚たちと共にケイン一味のアジトを襲撃し、一味と銃撃戦となりました。ケインの部下・ボブとヌーク中毒のアンジーはトラックで逃げてしまいましたが、逃亡しようとしたケインは、ロボコップの力で何とか逮捕することができました。ファックス博士は、ロボコップとの対決で重傷を負った犯罪者ケインのデータを見て、「素材は反社会的で自らを神に近いものとの妄想を抱いている。救いがたい麻薬中毒患者でもある」と言い、新型サイボーグの頭脳に必要な条件を十分クリアする思い、彼をベースに新型サイボーグを作ろうと考えました。ファックス博士は、ケインに「いい知らせがあるのよ。不死身の肉体をプレゼントしてあげる」と告げると、嫌がる彼の生命維持装置を切り、彼を殺しました。ケインは、脳と脊髄だけを摘出されました。ファックス博士は、それを利用し「ロボコップ2」を完成させました。しかし、ロボコップ2は、ヌーク中毒患者のケインがベースのため、命令への服従にはヌークが欠かせませんでした。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:6.ボブの野望、ロボコップ2が阻止する
ボブは、ヌーク中毒のアンジーを、ヌークを餌に完全に配下にしました。キューザック市長は、オムニ社への多額の債務を何とかするため、テレビで寄付を募っていました。そのキューザック市長に、ボブは市の借金を全額キャッシュで清算するという話を持ちかけました。それを知ったオムニ社のオールドマン会長は、合法的には何もうつべき手がないので、ファックス博士の「市長には24時間監視つきで、動きは筒抜けです。あとはどこまで思い切った手を打てるかです」との進言を承認し、「目撃者を出すな」と命じました。ファックス博士は、ヌークをラボに持ち込み、計画を成功したらヌークを与えるとロボコップ2に言い、ロボコップ2に市長の暗殺を命令しました。その頃、ホブたちは、市の負債5000万ドルをキャッシュで寄付する代わりに、ヌークの売買を黙認しろという取り引きを、言葉巧みにキューザック市長に持ちかけていました。そこに、ロボコップ2が現れ、強力な銃で、目撃者を次々と撃ち殺していきました。隠れていたアンジーはロボコップ2に見つかりましたが、彼女はロボコップ2の顔の映像を見て、ベースがケインであることを知りました。アンジーはロボコップ2に近づき、「愛してるわ、ケイン」と言うと、ロボコップ2は彼女を惨殺しました。ボブもロボコップ2に見つかり、撃たれました。市長はロボコップ2に見つかりますが、間一髪のところで脱出できました。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:7.ボブの最期、ロボコップ2が阻止する
現場に駆けつけたロボコップは、札束でいっぱいのトラックの中で、撃たれたボブを見つけました。ボブには、まだ息がありました。「独りにしないで」という瀕死のボブに、ロボコップは「誰がやった」と訊くと、ボブは「でかい奴だ。あんたよりずっと。あれはケインだ。俺、もう死ぬ。あんた、死の世界を知ってるんだろう。恐ろしいところかい」と言うと、静かに息絶えました。後日、オムニ社の会場で、華々しく、オムニ社がつくる新しいデトロイト市の紹介をオールドマン会長がしていると、生き延びたキューザック市長がやって来ました。市長は「隣人との触れ合いのない家は、家とは呼べないだろう。…民主主義はどうなる。誰があんたを選んだ?…この街の大多数の庶民はオムニ社の株など買えない。計画を中止しろ」と主張しました。するとオールドマン会長は「隣人との触れ合いは犯罪しか生まない。…誰もがオムニ社の株を買い、市の一部を所有できる。これ以上、民主的なことはないだろう。…ご自分の支持率をご存知か。席につけ」と反論し、市長を席につかせました。そして、会長は「1年前に送りだしたロボコップは、期待通りの活躍を見せた。しかし、犯罪はエスカレートするばかり。…より強力な武器を持った新型が必要となる。…誇りを持って紹介しようロボコップ2」と言い、ロボコップ2を出現させました。市長は驚きました。それは市長を暗殺しようとしたロボットだったからでした。
ロボコップ2のネタバレあらすじ:8.ロボコップ・マーフィ、ロボコップ2・ケインを倒す
オールドマン会長は、記者たちにヌークを見せ「小さな街の住民をこれ1本で全員中毒にできます。…毎日、密造され、密売者の手で我々の友人に、愛する者や子供たちに、売られているのです。こんな疫病とは永遠に決別すべきときが来たのです。ロボコップ2が…街からヌークを消し去ってくれます」と宣言すると、ヌークの禁断症状からロボコップ2は会長からヌークを捕ろうとしました。記者たちは何も知らず、面白いパフォーマンスかと笑い出しましたが、ファックス博士は直ぐに気が付き、コントローラーを使って動きを制御しようとしました。しかし、ロボコップ2の動きを制御できませんでした。そこにロボコップが現れ「ケイン、表に出ろ」と言うと、ロボコップ2はファックス博士からコントローラーを奪い取り、それを潰し、集まっていた記者たちや警官たちを無差別に撃ち殺し出しました。会場の外で、ロボコップ・マーフィと、ロボコップ2・ケインとの再戦が始まりました。現場に警官たちが、駆けつけてきました。ロボコップ2は、強力な火器で一般人、記者たちや警官たち、車など、周りにあるものを無差別に撃ちまくり、破壊・惨殺していきました。ロボコップもロボコップ2の強力な武器、力で負傷しました。ルイスは装甲車に乗り、全速力でロボコップ2に体当たりし、ビルの壁にめり込みました。ロボコップ2はそれで破壊されたかと思われましたが、ロボコップ2は無傷で装甲車を持ち上げ、ひっくり返しました。ロボコップは、ルイスに「欲しい物をやるしかない」と言うと、ルイスはヌークをロボコップ2に見せると、ロボコップ2は動きを止めました。そして、ルイスはロボコップ2の頭上に、ヌークを投げると、ロボコップ2はそれを受け取り、自身のヌーク格納庫に収めました。その瞬間、ロボコップ2の背後に回っていたロボコップは、ロボコップ2の首もとに背後から飛び乗り、ケインの脳と脊髄を取り出すと、「あばよ」と言い、地面に叩きつけて粉砕しました。それと同時にロボコップ2の機能も停止し、倒れました。
ロボコップ2の結末:誰の責任?「堪えろルイス。我々は人間だ」
オールドマン会長たちは、今回のロボコップ2の起こした惨劇の事後処理について話し合っていました。親族への慰謝料のことはともかく、刑事責任だけはとられたくない会長に、ドナルド・ジョンソンは「この事件は会社の意図に逆らった、跳ねっ返りが引き起こしたものということではいかがでしょうか」と提案すると、会長は「よし、誰を人身御供にする?」と言うと、ジョンソンは「チームプレイができなかった女性、信頼を損ねた女性です。…ケインの脳を選んだのは彼女です」と答えました。会長は「それでいこう」と言うと、そこに人身御供にされるとは知らないファックス博士が駆け寄って来ました。会長は彼女に労うと、ジョンソンに「今、話していた取り引きの件、すぐ進めてくれ」と指示しました。外では記者たちが、オールドマン会長の今回の事件についての見解を訊こうと待っていました。記者たちに見解を求められますが、会長は無言で、ファックス博士と車で立ち去っていきました。その様子を見ていたルイスは悔しがりました。ロボコップ・マーフィは、彼女に「堪えろルイス。我々は人間だ」と言うと、頭部のネジを締め直しました。
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