ビリディアナの紹介:1960年スペイン映画。カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞したものの、製作国スペインでは長く上映禁止となったいわく付きの作品。ブニュエルらしい反教会反ブルジョア的な描写に満ち、その代表作のひとつとなった。「最後の晩餐」のパロディシーンが有名。
監督:ルイス・ブニュエル・出演:シルヴィア・ピナル(ビリディアナ)、フェルナンド・レイ(ハイメ)、フランシスコ・ラバル、マルガリータ・ロサーノ、ほか
映画「ビリディアナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビリディアナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ビリディアナ」解説
この解説記事には映画「ビリディアナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビリディアナのネタバレあらすじ:起
女子修道院で暮らす見習い修道女のビリディアナ。叔父から知らせが来て、「1度自分の家に来てほしい」との伝言。血縁関係にあるとはいえ、彼とは1度しか会ったことがありません。その彼への訪問など気が進みませんが、修道院長から「是非会いにゆきなさい」と言われ、仕方なく修道院から外へ出ます。彼女はもうすぐ一人前の修道女になるため、誓いの式に臨む予定でした。
ビリディアナのネタバレあらすじ:承
叔父のハイメは数人の雇い人と暮らしており、男やもめです。ビリディアナがすっかり亡き妻とそっくりに成長したことを知って驚くハイメ。これまでの経済的支援に感謝する彼女に、妻のウェディングドレスを着るように嘆願。戸惑いながらビリディアナはドレスを身につけます。そして雇い人の1人から、ハイメが自分と結婚したい意思があることを知らされて驚愕。ハイメはそんなつもりはないと彼女をなだめます。その夜、ビリディアナは睡眠薬を飲まされ熟睡。ハイメは眠った彼女を自分の寝室に運び入れます。そしてレイプしようとしますが、結局できずに終わります。翌日、彼はビリディアナに「お前をレイプした」と嘘を言います。それでも平気で修道院に帰ろうとする彼女に、「レイプは嘘だ」と告白。ビリディアナは自分がまだ処女なのかどうか判断がつきません。家を出て、停留所でバスを待っている彼女へ警察がやってきます。ハイメが首をつって自殺した、と言うのです。その結果、彼の財産はビリディアナとハイメが愛人に生ませた子ホルヘが相続することに。
ビリディアナのネタバレあらすじ:転
叔父の死に責任を感じたビリディアナは修道院には戻らず、叔父の屋敷を恵まれない人の共同住宅にしようと考えます。そして共同相続人のホルヘも屋敷へ。彼は愛人を連れてきました。屋敷を修理し、もっと住み心地のよい場所にしようとするホルヘ。彼はビリディアナに色目を使い、愛人を怒らせて去らせてしまいます。
ビリディアナの結末
ある日、ビリディアナたちが商用で出かけると、世話を受けていたホームレスたちは屋敷内で好き勝手に振る舞い始めます。酒を飲み、大騒ぎをし、最後の晩餐のポーズをとるなどしているうちに、屋敷内は無茶苦茶になってしまいます。そこへ帰ってきたビリディアナたち。ホルヘは殴られ、ビリディアナも襲われます。ホルヘの機転で何とか難を逃れますが、ホームレスたちの行動にビリディアナはショックを受け、性格が変わってしまいます。ホルヘの部屋を訪れた彼女はすっかり修道女としてのたしなみを忘れ、誘いを受けるままそこで時間を過ごすことに。「こうなることは分かっていた」とホルヘは言うのでした。
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