映画「六月燈の三姉妹」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
六月燈の三姉妹（ろくがつどうのさんしまい）の紹介：2013年日本映画。鹿児島県鹿児島市の商店街の和菓子さん一家の様子をホームドラマとして描いています。経営不振に陥っているお菓子屋さん「とら屋」が起死回生に向けて新しいお菓子を編み出していきます。寂れつつある商店街の、それでも元気に頑張って盛り上げていこうという人々の活気も描いています。この「とら屋」の家族長谷部他とは違って、少し複雑な関係性でつながっており、そのことで展開におもしろさが増しており、ストーリーもしっかりしています。いつも癖のある役か悪役ばかり演じている津田寛治さんが、今回ばかり誠実で一途な役を演じているのが印象的です。
監督:佐々部清 出演者: 吹石一恵(平川奈美江)、吉田羊(中薗 静江)、徳永えり（中薗 栄)、津田寛治(平川徹)、市毛良枝(中薗 惠子)、西田聖志郎(有馬 眞平)ほか
この解説記事には映画「六月燈の三姉妹」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
鹿児島市の商店街にある「とら屋」という和菓子屋さんの次女の奈美江は、商店街のお祭り「六月燈」の準備のために買い出しに出かけていました。彼女の留守中に彼女の夫である徹は、離婚調停中と妻を訪ねて「とら屋」を訪れます。「とら屋」は経営難に陥っており、「六月燈」で起死回生の新しいお菓子「かるキャン」を編み出すため奮闘中でした。徹が訪れてきたことで、三女の栄は離婚調停中の理由を探ろうとします。そんな栄を長女の静江が諌めます。静江は夫と離婚して実家の和菓子屋を手伝っていました。和菓子屋である母の惠子は前の前の夫との間に静江と奈美江を産み、その後和菓子職人の聖志郎と再婚し、三女の栄を設けますが聖志郎の浮気が原因で離婚していました。離婚はしたものの、聖志郎と一緒に働き「とら屋」を営んでいました。そういった複雑な関係の家族でしたが、温かい絆で結ばれていました。
「六月燈」の準備に忙しい「とら屋」の人々は徹の相手をしてくれません。帰ってきた奈美江も徹に冷たくします。徹は奈美江とやり直すために離婚調停は取り下げてきたと言います。怒る奈美江は彼を追い出そうとしますが、家族は「六月燈」の準備で忙しいので手伝ってもらうことを提案します。喜んだ徹は張り切って手伝い始めます。離婚の原因始めます徹の母親と奈美江が上手くいかないことにありました。母親は他の兄弟に引き取ってもらうことを奈美江に伝えて、もう一度やり直そうと徹は言いますが、奈美江が離婚したい理由はそれだけではありませんでした。
東京で徹と暮らしていた時に奈美江は絵本の仕事をしていましたが、その編集者兼カメラマンの男性から好意を寄せられていました。奈美江自身もそのカメラマンの男性に心が傾いていました。しかし徹への想いも断ち切れず迷った心のまま実家に戻ったのでした。そんな奈美江をカメラマンの男性は訪ねてきます。「六月燈」の取材と奈美江とのことをはっきりさせるために来たというカメラマンの男性に奈美江の心のは揺れます。一方、三女の栄は勤めているトンカツ屋さんの店舗が入っているデパートの男性との不倫に悩んでいました。不倫相手との不毛奈美江関係に決着をつけるために彼に離婚を迫りますが、男性は逃げ腰で栄を悩ませます。
「六月燈」のお祭りは盛大に行われ、「とら屋」の新しいお菓子「かるキャン」も評判上々で終えることができます。徹は自分の母親を他の兄弟に引き取って貰おうと奔走しますが上手くいきます。東京へ帰る前に奈美江にもう一度離婚を思いとどまってくれるように頼みます。自分の母親は近くに住んでもらい、距離を取りながら上手くやっていきたいという徹に、奈美江は首を縦には振らず、「私は他の男性とキスをした。」と彼に告白します。ショックを受けるだろうと思っていた奈美江ですが、徹はそれでも良いから戻って来てほしいと言います。返事を貰えないまま、徹は飛行機で東京へ戻るために出発します。そして奈美江の元に「会いたい。」とカメラマンの男性から連絡が入ります。一方静江は自分が作った新作のお菓子だと、家族にお菓子を振る舞います。そのお菓子の出来はとても良く、家族は驚きます。静江は実はそのお菓子は栄が作ったものだと告白します。栄は不倫関係を清算し、自分の夢だった和菓子職人になりたいと言います。実は密かに和菓子職人の修行していたという栄に、聖志郎は涙を流して喜びます。奈美江は妹のお菓子を食べた後、外へと飛び出します。向かっていったのはカメラマンとの待ち合わせの場所ではなく空港でした。奈美江は徹とやり直すことを決心します。
以上、六月燈の三姉妹のあらすじと結末でした。
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