ベン・ハーの紹介:1959年アメリカ映画。今迄幾度となく映画化されてきた名作「ベン・ハー」の3番目の映画化にして最高傑作。アカデミー賞で11部門を獲得するという未だに破られることの無い超記録を打ち立てている。ユダヤの豪族の息子であるベン・ハーの数奇な運命を通してローマの圧政やキリストの最期を描く。6年半の年月と54億円の巨費を投じて製作された一大スペクタクル映画。
監督:ウィリアム・ワイラー 出演:チャールトン・ヘストン(ジュダ=ベン・ハー)、ジャック・ホーキンス(クインタス・アリウス)、ヒュー・グリフィス(族長イルデリム)、スティーヴン・ボイド(メッサラ)、ハイヤ・ハラリート(エスター)、ほか
映画「ベン・ハー(1959年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ベン・ハー(1959年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ベン・ハーの予告編 動画
映画「ベン・ハー(1959年)」解説
この解説記事には映画「ベン・ハー(1959年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ベン・ハーのネタバレあらすじ:
ベン・ハーは、ユダヤの王族の長男です。彼にはメッサラという幼馴染がいました。彼らはユダヤ人とローマ人という、エルサレムにおいては支配者と被支配者の関係にあるにも関わらず、2人の友情は長年固く結ばれていました。しかし2人も成長し、その友情に亀裂が入る事件が生じます。司令官となったメッサラは、ベン・ハーに対し、自分のため反逆者を密告するように頼みますが、誠実な性格の彼はそれを良しとはしませんでした。
ベン・ハーのネタバレあらすじ:
ちょうどその時、グラトゥス総督という身分の高い人間がエルサレムを訪れていました。たまたまそのそばを通りかかっていたベン・ハーの妹、ティルダが触った瓦が外れ、総督の近くで砕け散ったのでした。勿論それはただの事故でしたが、先の件でベン・ハーに恨みを持っていたメッサラは、ベン・ハーの一家に総督暗殺未遂の罪を被せ、母親とティルダ、ベン・ハーの3人を逮捕してしまうのでした。そしてベン・ハーは、奴隷の身分として軍船でひたすら船を漕ぎ続けるという刑罰に処されました。
ベン・ハーのネタバレあらすじ:
それからのベン・ハーは、メッサラに対する復讐心で厳しい毎日を生き延びていました。しかしある日、そんなベン・ハーに人生の転機が訪れます。偶然司令官であるアリアスの命を救った事により、ベン・ハーはアリウスの養子となり、ローマの市民権を得たのでした。ローマ人となったベン・ハーは、戦車を競わせる戦いの騎手として活躍していきます。自由の身になったベン・ハーは、地下牢に捕らえられていた母と妹を探し始めます。しかし、2人は何とか過酷な環境下で生き延びていたものの、疫病に全身を蝕まれていました。
ベン・ハーのネタバレあらすじ:
母と妹は自分達は死んだ事にしてほしいと知人に頼みます。2人の死の知らせを聞いたベン・ハーは、ますますメッサラに対する復讐の炎を燃え上がらせるのでした。ベン・ハーは2人の仇を討つべく、戦車競技でメッサラに戦いを挑みます。そして激しい戦いの末、メッサラが戦車から振り落とされ、後続の戦車に踏み潰されベン・ハーの勝利が確定したのです。瀕死の重傷であったメッサラは、ベン・ハーに母と妹を実は生きており、業病の谷にいるという事を告げます。そして復讐を果たしたベン・ハーは、家族と再会するため業病の谷へと向かうのでした。
「ベン・ハー(1959年)」感想・レビュー
-
私が初めて観たときは1時間遅れで入場したため、見終わってから再び最後まで映画にはまり7時間魅入りました。今でも、テレビで4回程観ていますが何度見ても感動に堪えません。私の感動作品の一つで、主演のチャールストン・ヘストンのファンの一人です。
-
主人公のベン・ハーの波乱万丈のストーリーを通して、イエス・キリストの存在が映画全編に渡って感じられる不朽の名作です。
十字架を背負い道に倒れ込んだとき、ベン・ハーがイエスへ水を差し出すシーンはこの映画のクライマックスのひとつ。
圧倒的なスケールとダイナミックなサウンドトラックが素晴らしい映画です。
とにかく4時間の大作なので、覚悟して観た方がいい。
しかし、観始めるとあっという間である。私はこの映画を3回観ているが、前半の展開がガレー船での過酷な労働等かなり暗いので、後半の特に戦車レースには溜飲が下がる思いがする。しかし、復讐を遂げても心の安らぎは訪れないところがこの映画の肝であるように思う。最後はおとぎ話というか都合よく昇華されてしまうのだが、それがこの映画が作られた時代だったからという気がする。