王様のためのホログラムの紹介:2016年アメリカ映画。上司に呼び出されたアランは突然海外出張を命じられる。行き先はサウジアラビア、彼の仕事はサウジアラビアの国王に自社のIT技術を売り込むことだった。現地に着いたアランに待ち受けていたのは様々な困難、通信環境も空調も食事すらまともにないその場所でアランは仕事だけでなく自身の人生について考える。「クラウド・アトラス」のトム・ティクヴァ監督最新作。主演は同じく「クラウド・アトラス」出演のトム・ハンクス。
監督:トム・ティクヴァ 出演:トム・ハンクス(アラン・クレイ)、アレクサンダー・ブラック(ユセフ)、サリタ・チョウドリー(ザーラ・ハキム)、シセ・バベット・クヌッセン(ハンナ)、ベン・ウィショー(デイヴ)、ほか
映画「王様のためのホログラム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「王様のためのホログラム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
王様のためのホログラムの予告編 動画
映画「王様のためのホログラム」解説
この解説記事には映画「王様のためのホログラム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
王様のためのホログラムのネタバレあらすじ:命令
やる気を見せろ、上司に言われたのはその一言だった。急な海外出張が決まったアランは悩む暇もなく飛行機に乗り込む。行き先はサウジアラビア。初めて行くその国での彼の仕事は国王に自社のIT技術を売り込むことだった。ホテルに着いた彼がまず驚いたのはその国でアルコールが禁止されていること。そして時差ボケとここ最近の不安から翌朝アランはすっかり寝坊してしまう。既に出社の時間は過ぎている、国際免許を持たない彼はタクシーを頼むことにした。ホテルまで来たタクシー運転手は変わった男だった。ユセフと名乗るその運転手はアランの仕事場に行く道中ひたすら自身の話を続けていた。人妻と関係を持ったと疑われその旦那に命を狙われている、そんな話はアランには関係のないことだった。つまらに話も尽きかけた頃やっとアランの仕事場に着いた。そこは国王側から提供された場所だったがアランの想像の範疇をはるかに超えた場所だった。
王様のためのホログラムのネタバレあらすじ:テント
国王がいるとして案内されたのは何もない砂漠の真ん中。ポツンと会社があるだけであとはちらほらとテントがあるだけだった。そのテントがアランの仕事場として提供された場所だった。テントには先に来ていたアランの部下3人が既に仕事をしていた。しかし進捗状況は順調とは言えず3人はかなり困惑した表情をしていた。彼等が言うにはここにはwifiがなく食事も自分達で持ってきたものしかない、そんな状況で仕事が出来るわけもないとアランは隣にある会社に国王に会うついでに直談判に行った。本社に行ったアランの前に現れたのは一人の女性。彼女に国王との謁見を申し出るもその日国王には会えないと告げられる。その女性は明日なら会えるというが結局それから数日経っても国王に会うことは出来なかった。さらにアランには一つ悩みがあった。
王様のためのホログラムのネタバレあらすじ:こぶ
いつからかアランの背中にできた大きなこぶ。これがアランの悩みの種となっていた。仕事の悩みと生活の悩み、それらが相まってアランはある日そのこぶにナイフを突き刺した。目が覚めた時彼の背中には大きな赤い染みが出来ていた。その日も寝坊したアランはユセフを呼んだが彼は仕事場へは向かわずあるレストランに連れていく。彼と何度か顔を合わせる内次第に心を通わせるようになっていた。アランの背中の染みに気付いたユセフは彼を病院に案内、結局こぶは少し傷がついただけでまだそこに残っていた。サウジアラビアでは珍しく女医が彼の背中を診た。ドクターハキムにアランは自身の悩みを打ち明けた。こぶのことだけではなく日々強くなる不安、しかしハキムは考え過ぎないでと言うだけだった。検査結果は後日とし名刺を受け取ったアランは病院を後にした。
王様のためのホログラムのネタバレあらすじ:カリーム
アランがこの国に来てからどれくらいが経ったどろうか、未だに国王どころか担当者にも会えない。担当者カリームは国王と同じくずっと留守にしていた、そう受付の女性は言っていた。しかしカリームはその日アランの前に現れた。信用ならない受付の女性を横目にやっと担当者と会えたアランは彼の案内の元ある建設現場へと案内される。その道中アランはカリームに今の現状を訴えた。この広大な砂漠を現代都市にするための技術、それを売り込むためにアランはここに来ていた。しかしwifiもない食事もまともにない、ここ最近は空調も動かなくなってしまった。この状況ではプレゼンもまともに出来ない、そして国王に会う日も定かではない。アランの訴えを静かに聞いたカリーム、その日は何も変わることなくアランはホテルへと戻った。
王様のためのホログラムのネタバレあらすじ:山
目覚めるとベッドで眠るアランの隣にドクターハキムが座っていた。彼女の話によるとアランは発作を起こし倒れたという。アランにはその瞬間の記憶が無かったが咄嗟にハキムを呼んだらしい。そしてもう一人ユセフにも電話をかけていた。駆け付けたユセフはアランの様子を見て酷く動揺していた。それには彼自身の生活も関わっていた、夕べ彼の家に男が現れたらしい、普段から命の危機を感じているユセフはそれを機に地元へと戻るという。仕事の進展もないアランはその里帰りに同行することにした。ユセフの故郷では普段は得られない体験をできた。美しい大地に狼ハント、そしてその後アランは検査結果を聞くため病院に戻った。告げられたのは癌の可能性があるというものだった。すぐに切除手術を受け背中から長い間悩みの種だったこぶが取り除かれた。さらに職場へと戻ったアランにいい知らせが届く。
王様のためのホログラムの結末:ホログラム
アランの目の前では慌ただしく何かが行われていた。いつもの殺風景なテントに次々と何かが運びこまれていく。中に入るとwifiすらもなかった場所がいまではもう立派な仕事ばに変わっていた。アランの部下達がやっと仕事に手を付けられる、そうこうしている内に国王が姿を現した。国王にプレゼンするのはアランの会社が提供しようとしているホログラム技術。それを見た国王の反応はなかなか良くアラン達は手ごたえを感じていた。こぶが無くなったのがいい結果になったのかアランはその後ドクターハキムと距離を縮めた。残念なことに彼の会社の提案は中国企業に取られてしまったがアランはこの国に留まることを決めた。それはハキムの存在と新たな仕事の発見。新たな人生の始まりだった。
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