サウンド・オブ・ノイズの紹介:2010年スウェーデン,フランス映画。あらゆるものを楽器に見立てて音楽を作り上げる「音楽テロリスト」を追う一人の刑事の物語。個性的だけど腕は確かな6人のドラマーたちが作る音楽と、そのテロリストたちに翻弄されながらも、テロを阻止しようとする音楽コンプレックスを持つ刑事の奮闘ぶりが見どころの本作は、カンヌ国際映画祭にてヤング批評家賞最優秀劇映画賞を受賞した。
監督:オラ・シモンソン、ヨハネス・シェルネ・ニルソン 出演者:ベングト・ニルソン(アマデウス)、サナ・パーション(サナ)、マグナス・ボイエソン(マグナス)、フレデリック・ミア(ミア) ほか
映画「サウンド・オブ・ノイズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サウンド・オブ・ノイズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サウンド・オブ・ノイズの予告編 動画
映画「サウンド・オブ・ノイズ」解説
この解説記事には映画「サウンド・オブ・ノイズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サウンド・オブ・ノイズのネタバレあらすじ:起
刑事であるアマデウスは著名な音楽一家に生まれたものの、音痴で音楽が大嫌い。一方、弟は神童と呼ばれ、指揮者として大活躍しているため、アマデウスは肩身の狭い思いをしていました。所変わって、とある道路ではバイクに乗った警察官が、既定の速度を大幅に超えて走っている車両を追っていました。車両の後ろで男性はドラムを叩き、運転する女性はそのリズムに合わせてギアを変えながら音楽を作っていたのです。その後、乗り捨てられている車の中から時限爆弾のような音がすると通報があったため、アマデウスは仲間と共に現場へ訪れます。しかし、その音はアマデウスにとってとても馴染みのある音で、恐る恐る近づいた彼は音の正体を見つけます。それは、車両に乗っていた「音楽テロリスト」の二人が使っていたメトロノームでした。一方、二人のテロリストは、高い技術を持つが社会や組織に溶け込めない四人のドラマーを集め、4楽章からなる「街と6人のドラマーのための音楽」の演奏に乗り出します。
サウンド・オブ・ノイズのネタバレあらすじ:承
1楽章目「DOCTOR,DOCTOR,GIMME GAS(IN MY ASS)」では病院の執刀医に成りすました6人が、入院している実際の患者とあらゆる手術道具を使って手術室で演奏を行います。彼らの楽器にされた患者からの通報で病院に向かったアマデウスは、患者から事情を聞こうとするも、その患者の声が聞こえません。さらに、演奏会場となった手術室に置かれていた入れ物などの音も聞こえなくなってしまったのです。この不思議な現象に首をかしげるアマデウスでしたが、テロは立て続けに起こります。2楽章目「MONEY 4 U HONEY」で今度は強盗に成りすまし、銀行へ押し入ります。店員や客を座らせると、彼らは札束を刻み、スタンプをリズミカルに押して音楽を作っていきます。その後、演奏現場にやって来たアマデウスは、放置車両や手術室で見たことのあるメトロノームがここにも残されていることに気づき、テロリストたちを調べ始めます。そして放置車両を運転していた女性がサナという名前であることなど、重要な手掛かりを突き止めます。
サウンド・オブ・ノイズのネタバレあらすじ:転
ある日、渋々弟のコンサートへ足を運んだアマデウスですが、大きな音に驚き、耳から出血してしまいます。ホールから出たアマデウスでしたが、大きな振動を感じます。偶然にも3楽章目「FUCK THE MUSIC KILL!KILL!」がそのコンサート会場の外で始まったのです。ブルドーザーなどの重機を駆使して演奏を続けるメンバーでしたが、そこへ阻止しようとアマデウスが現れます。メンバーのうちの一人がアマデウスを殴り倒したので、サナは心配になります。その後、町中の音楽家を集めたアマデウスはその中で、サナに楽器にされて声が聞こえない人物と出会い、サナたちの元へ連れて行ってもらうことに。アマデウスはある計画を思いつき、弟の家を訪ねます。そして、弟から音楽の手ほどきを受け、楽譜を書き始めました。
サウンド・オブ・ノイズの結末
その頃、6人のドラマーたちは4楽章目「ELECTRIC LOVE」の準備をしに高圧電線の集まる場所にいました。彼らは電線に音符のようにぶら下がり、電線を叩いて音楽を奏で始めます。そこへアマデウスが出来上がった楽譜を持って現れ、サナを誘拐します。「彼女を返してもらいたければこの楽譜を演奏しろ」と叫ぶアマデウス。彼はサナに、町中にあふれる音楽に辟易していたため、苦しむ自分を救ってほしいと懇願します。やがて、6人のメンバーはアマデウスの作った音楽に合わせて演奏を開始します。願いを聞き入れたサナはアマデウスの前で楽器を演奏。そして演奏が終わると、辺りには静けさだけが残ります。電線は町中を巡っているため、彼らに楽器にされた町の音が聞こえなくなったのです。こうして苦しみから解放されたアマデウスは、サナへの感謝の意味も込めてキスをします。こうしてテロは終わり、町から逃げた6人のドラマーたちはボサノバを演奏して生計を立てるのでした。
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