駅 STATIONの紹介:1981年日本映画。高倉健の主演で製作された本作は、北海道札幌市や増毛町などを舞台に、オリンピックの射撃選手でもある刑事の人生をメインに様々な人間模様を3部構成で描いた人間ドラマ。
監督:降旗康男 出演者:高倉健(三上英次)、倍賞千恵子(桐子)、いしだあゆみ(三上直子)、鳥丸せつ子(吉松すず子)、田中邦衛(菅原)ほか
映画「駅 STATION」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「駅 STATION」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「駅 STATION」解説
この解説記事には映画「駅 STATION」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
駅 STATIONのネタバレあらすじ:起
1968年1月、北海道警の刑事で射撃の名手でもある三上英次(高倉健)は妻・直子(いしだあゆみ)との離婚を決意、雪の銭函駅で別れを告げます。の多忙な勤務に加え、オリンピックの射撃選手に選ばれたことによる擦れ違いが離婚の原因でした。そんなある日、英次は心に傷を抱えながらも凶悪犯「指名22号」(室田日出男)の捜査に出ますが、検問中に英次の上司・相馬(大滝秀治)が、英次の目の前で指名22号に撃たれ殉職します。何としてでも犯人を捕まえたい英次でしたが、警察上層部は英次をオリンピックに専念させるために捜査から外します。
駅 STATIONのネタバレあらすじ:承
1976年6月、英次の妹・冬子(古手川祐子)が結婚することになりました。相手は恋人の義二(小松政夫)ではなく、伯父(今福将雄)の勧めた見合い相手(名倉良)でした。その頃、射撃選手を引退した英次は、オリンピック強化コーチをしながら、赤いミニスカートの女性ばかりが狙われる通り魔事件を追っていました。やがて増毛駅前の風待食堂で働く吉松すず子(鳥丸せつ子)の兄・五郎(根津甚八)が捜査線上に浮かびます。捜査の途中、英次は教え子の裏切りによりコーチを解任されます。英次はすず子の交際相手でチンピラの雪夫(宇崎竜童)の協力を得ます。雪夫は結婚を口実にすず子を口説き、五郎をおびきだします。五郎は待ち伏せていた警官隊に連行され、裁判で死刑判決を受けます。
駅 STATIONのネタバレあらすじ:転
1979年12月、英次のもとに服役中の五郎から手紙が届きました。手紙には、刑の執行が近いことと、服役中差し入れを続けてくれた英次への感謝の気持ちが綴られていました。既に警察を辞める決意を固めていた英次は、年末の帰省のため故郷・雄冬への連絡船の出る増毛駅に降り、処刑された五郎の墓参りをします。すず子は相変わらず風待食堂で働いており、雪夫はどうやら他の女性と結婚したようです。12月30日、連絡船の欠航で増毛に足止めされた英次は、町の小さな居酒屋「桐子」に入ります。そこは店主・桐子(倍賞千恵子)が女手一つで切り盛りする店で、他に客もおらず閑散としています。英次と桐子は、テレビで流れる八代亜紀の「舟唄」を聴きながら打ち解け合っていきます。翌日の大晦日、二人は留萌の映画館に出かけます。二人は急激に惹かれ合っていきます。
駅 STATIONの結末
年は明けて1980年元旦。英次は、初詣の途中で桐子を見つめる一人の男に気づきます。英次は雄冬に帰郷し、離婚以来久しぶりに元妻の直子に電話をかけます。直子は池袋のバーでホステスをしていました。雄冬から増毛に戻った英次は、桐子の見送りを受け札幌へ帰ろうとしていました。その時、因縁の「指名22号」が増毛に潜伏していると聞き、英次は増毛に引き返します。手配写真と、桐子を見つめていた男の顔は同一でした。英次は桐子のアパートに乗り込むと、そこには指名22号こと森岡が潜んでいました。拳銃を取り出した森岡を英次は射殺します。桐子は警察に通報しながらも森岡を匿っていたのです。事件が解決し、英次は札幌に戻る前に再び桐子の店を訪ねました。桐子は「舟唄」を聴きながら涙を流していました。英次は何も言わずに桐子と別れ、持っていた退職届を破り捨てると、深川行きの列車に乗っていきました。
この作品の雪景色の美しさ、後の「鉄道員」に通じますよね。