モーターサイクル・ダイアリーズの紹介:2003年イギリス,アメリカ映画。20世紀半ばのキューバの革命家として知られるチェ・ゲバラが、若き医学生だった頃、友人と1つのバイクで、南米大陸を行した実話を基に描かれたロード・ムービー。主演は『アモーレス・ペロス』や『バベル』などでも知られるガエル・ガルシア・ベルナル。
監督:ウォルター・サレス 出演者:エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(ガエル・ガルシア・ベルナル)、アルベルト・グラナード(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)、チチナ・フェレイラ(ミア・マエストロ)他
映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」解説
この解説記事には映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モーターサイクル・ダイアリーズのネタバレあらすじ:半年間の南米縦断の旅へ
舞台は1950年代のアルゼンチン。エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、当時まだ23歳。喘息持ちでありながらもスポーツ好きな、活発な医大生でした。エルネストは、彼の7歳年上の親友ロドリゴ・デ・ラ・セルナ(アルベルト・グラナード)と、二人で南米大陸を縦断する計画を立てていました。わずかなお金と荷物を積んだ一台の中古バイク(ポデローサ号)にまたがった二人は、故郷を後にし、チリを目指して進みます。
モーターサイクル・ダイアリーズのネタバレあらすじ:チリでの出会い
二人はまず、ミラマールに寄り道をします。遠距離恋愛中のエルネストの恋人チチナ・フェレイラ(ミア・マエストロ)の住む家があります。二人は逢えなかった時間を取り戻すように愛し合います。寂しがるチチナに、エルネストは子犬を託し、彼女から「お土産に水着を買ってきてほしい」とお金を渡されます。国境を越え、チリに入った二人ですが、幾度となくバイクは転倒。野宿をするにも、テントが吹き飛んでしまい、旅は波乱に満ちたものでした。ピンチになるとロドリゴは、チチナから預かったお金をあてにするのでした。お金のない二人は、道中で現地の家を訪ねては、食事と寝床の提供を頼みこみます。医学生だったエルネストは、その家族に病人がいれば、お礼に診察をしてあげました。余命わずかの女性に出会い、彼女の苦しむ姿を見て、自分の喘息の薬を置いていった時もありました。
モーターサイクル・ダイアリーズのネタバレあらすじ:ポデローサ号の故障
度重なる転倒で、ついにバイクが故障してしまいます。お金のない二人は町の修理工に懇願し、なんとかバイクは直りますが、エルネストが修理工の妻を口説いたせいで事態は悪化。バイクにまたがって町から逃げ出しますが、その後牛の群れに突っ込んでしまい、バイクはついに再起不能の状態に…。徒歩での旅が始まります。アタカマ砂漠を歩いていると、二人はある夫婦と出会います。その夫婦は共産主義のため、警察に追われており、職を求めて放浪しているところでした。「なぜ旅をしているの」と聞かれたエルネストは、旅が目的である自分たちと大きな違いがある事に、ショックを隠しきれませんでした。求職者で溢れるチュキカマタ銅山は、雇用者は粗暴な態度。エルネストは、ロドリゴに内緒で、夫婦にチチナからのお金を渡しました。
モーターサイクル・ダイアリーズのネタバレあらすじ:ハンセン病医療施設へ
エルネストは大学でハンセン病を専門に学んでいました。二人は、ハンセン病の名医に会うべく、アマゾンの奥地にあるハンセン病患者隔離施設へ向かいます。サン・パブロに向かうべく船に乗りますが、船中でエルネストは激しい喘息発作に襲われてしまいます。彼を助けてくれた女性と親しくなったロドリゴは、彼女を口説きますが、彼女は娼婦であることを告白。お金がないロドリゴは相手にしてもらえません。諦めきれなかったロドリゴは、わずかなお金を元手に賭博で大儲け。船の中は活気に満ちていました。やがてサン・パブロのハンセン病隔離施設に到着すると、エルネストは多くのことを学び、また、患者との関係性も深めていきました。ロドリゴは、カラカスの病院に就職先を紹介してもらい、そこで新たな一歩を踏み出すことを決意しました。
モーターサイクル・ダイアリーズの結末:エルネストの誕生パーティで
サン・パブロ滞在最後の日、エルネストの24歳の誕生日を祝い、施設の職員がパーティを開いてくれました。施設は、川を隔てて研究棟と隔離施設とに分かれていました。パーティの終わりに会場の外に出たエルネストは、暗闇の中、ひとり川を泳いで向こう岸に渡って見せ、職員も患者も驚きと歓喜の声に湧きました。パーティの終わりに、エルネストは「南米大陸は一つの混血民族で形成されている。地方主義を捨て、統一された南米大陸に乾杯したい」とスピーチします。翌朝、カラカスの病院で働くことになったロドリゴと別れを告げ、エルネストは大学の修士課程取得のため地元へ戻りました。「これは偉業の物語じゃない。同じ大志と夢を持った2つの人生が、しばし奔走した物語である」という言葉で、映画は幕を閉じます。
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