息子の部屋の紹介:2001年イタリア映画。最愛の息子を失った家族が、悲しみから這い上がろうとする姿を描いたヒューマンドラマです。カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを受賞しています。
監督:ナンニ・モレッティ 出演者:ナンニ・モレッティ(ジョヴァンニ)、ラウラ・モランテ(パオラ)、ジャスミン・トリンカ(イレーネ)、ジュゼッペ・サンフェリーチェ(アンドレア)、ソフィア・ヴィジリア(アリアンナ)ほか
映画「息子の部屋」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「息子の部屋」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「息子の部屋」解説
この解説記事には映画「息子の部屋」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
息子の部屋のネタバレあらすじ:起
イタリアの小さな港町。精神科医を営むジョヴァンニ(ナンニ・モレッティ)は妻のパオラ(ラウラ・モランテ)と娘のイレーネ(ジャスミン・トリンカ)、そして息子のアンドレア(ジュゼッペ・サンフェリーチェ)と共に暮らしていました。ジョヴァンニは自宅の一室を診察室とし、患者のカウンセリングを行っているのですが、その冷静さから患者と距離を置き過ぎているのではないかと同業者からも患者からも指摘されていました。イレーネはボーイフレンドとの交際も順調で、一家はささやかな日々を過ごしていました。あの日までは…。
息子の部屋のネタバレあらすじ:承
ある日、悲劇は突然やってきました。友人とダイビングに出かけたアンドレアが事故に遭い溺死してしまったのです。幸せな時は終わりました。その日、ジョヴァンニはアンドレアとジョギングの約束をしていたのですが急患の仕事が入っており、あの時アンドレアとジョギングをしていればと深く自責の念に駆られます。それ以来、ジョヴァンニは診察でも感情的になり、時には感極まって泣き出してしまうこともありました。アンドレアの死を境に、それまで順風満帆だった家族関係が少しずつ壊れていくのでした。
息子の部屋のネタバレあらすじ:転
ジョヴァンニとパオラはすれ違うようになり、イレーネも失恋を経験、家族の誰もがアンドレアの死を引きずっていたある日、アンドレアのガールフレンドだったアリアンナ(ソフィア・ヴィジリア)から手紙が届きます。中には、アンドレアが彼女に送ったという何枚かの写真が同封されており、そこには自分の部屋で無邪気に笑っている在りし日のアンドレアの姿が写っていました。家族はそれまで知る由もなかったアンドレアの一面を垣間見て、少しだけ勇気をもらいました。
息子の部屋の結末
パオラはアリアンナに電話をかけ、アンドレアの死を告げます。アリアンナは新しいボーイフレンドとヒッチハイクの旅の途中でした。アリアンナもジョヴァンニたちと悲しみを共有します。家を訪ね、アンドレアの部屋を見て悲しみにくれます。やがてジョヴァンニ一家は、旅を続けるというアリアンナとボーイフレンドをフランス国境近くまで車で送っていきます。幸せそうなアリアンナを見て、一家は息子が生きていればこのような幸せそうなカップルだったのかと想いを馳せます。ジョヴァンニ一家に見送られてバスに乗ったアリアンナは、車窓からジョヴァンニたちが離れずくっつかずに浜辺を歩いているのを見ました。
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