ダンス・ウィズ・ウルブズの紹介:1990年アメリカ映画。ケビン・コスナーが監督・製作・主演を務めた西部劇です。南北戦争時代を舞台に、北軍中尉とインディアンの娘との恋とその数奇な運命を描いた超大作で、アカデミー賞とゴールデングローブ賞で作品賞を受賞しています。
監督:ケビン・コスナー 出演者:ケビン・コスナー(ジョン・ダンバー(狼と踊る男))、メアリー・マクドネル(拳を握って立つ女)、グラハム・グリーン(蹴る鳥)、ロドニー・A・グラント(風になびく髪)、モーリー・チェイキン(ファンブロー)ほか
映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」解説
この解説記事には映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダンス・ウィズ・ウルブズのネタバレあらすじ:起
南北戦争真っただ中の1863年秋。激戦地となったテネシー州セント・デービッドで、北軍中尉ジョン・ダンバー(ケビン・コスナー)は足に重傷を負いながらも自ら囮を買って出て南軍を引き付け、北軍の逆転勝利を呼び込みます。功績を讃えられたダンバーは、褒賞として自由に勤務地を選ぶ権利を与えられ、フロンティアを失われる前に見ておきたいとサウスダコタ州のセッジウィック砦に赴任します。しかしそこは見渡す限りの何もない荒野、ダンバーは荒れ果てた砦で、愛馬のシスコ、野生の狼トゥー・ソックスと共に自給自足の生活を始めました。
ダンス・ウィズ・ウルブズのネタバレあらすじ:承
赴任から1ヶ月後、ダンバーはシスコを盗みに来たインディアンのスー族を銃で威嚇して追い払います。スー族の集落を仕切る「蹴る鳥」(グラハム・グリーン)らは長老らにダンバーの話をし、部族の将来のために彼と接触した方がよいと訴えます。一方のダンバーもインディアンとの接触を試みるため、軍服姿に星条旗を掲げて集落に向かいます。途中で青い目をしたインディアンの女性が行き倒れているところを助けたダンバーは彼女を集落まで送り届けます。数日後、スー族の酋長は「蹴る鳥」と「風になびく髪」(ロドニー・A・グラント)を返礼のため砦に派遣、これを機にダンバーとスー族は交流を持つようになり、以前ダンバーが助けた女性で、英語を話せる「拳を握って立つ女」(メアリー・マクドネル)が通訳を買って出ます。彼女は白人で、幼い頃にスー族に拾われたのです。
ダンス・ウィズ・ウルブズのネタバレあらすじ:転
ある夜、けたたましい音で目を覚ましたダンバーは、バッファローの大群が通り過ぎる様子を目撃、すぐさまスー族に知らせます。翌日、ダンバーも加わってバッファロー狩りが行われます。バッファローはスー族にとっては貴重な食糧であるうえに狩りは神聖な儀式でもあり、毛皮と角だけ乱獲する白人の狩猟との違いに感銘を受けます。やがてダンバーは「拳を握って立つ女」と恋に落ち、部族の祝福を受けて結婚します。集落に自らのテントを構えたダンバーは、部族の一員の証として「狼と踊る男」という名前をもらいます。
ダンス・ウィズ・ウルブズの結末
すっかりスー族の一員になったダンバーは、冬籠りのため部族と共に移動する決心を固め、スー族との交流やその足取りを合衆国の軍に悟られないよう、かつて日々の出来事を綴っていた日記を取りに久々に砦に舞い戻りますは、そこには既に合衆国の騎兵隊が占拠しており、スー族の服装を身にまとっていたダンバーは捕えられ捕虜とされてしまいます。自ら騎兵隊の出身だと証言するダンバーに対し、騎兵隊は反逆罪で処刑を宣告します。いつまでもダンバーが戻らないことに気付いたスー族の戦士たちは彼を捜索したところ、馬車に乗せられて護送されるダンバーを発見、奇襲をかけて彼を無事救出します。しかし、インディアンの殲滅を狙う合衆国の軍隊は目前まで迫っており、これ以上迷惑をかけられないと判断したダンバーはスー族に別れを告げ、妻を伴って雪山の奥深くへと消えていきました。
滅びゆく北米インディアンの姿が誇り高く描かれています。グラハム・グリーン演じる呪術師の演技は秀逸で、物語の中で最も知的な人物をして描かれています。主人公が部族の人々から離れることを決意し、二人が別れるシーンでは、パイプを話題に覚えたばかりの英語で気持ちを伝える呪術師の姿が感動的でした。