エンジェル ウォーズの紹介:2011年アメリカ,カナダ映画。1960年代、亡き母の遺産を狙う義父の手によって、妹を殺した罪を濡れ衣着せられ精神病院へ収容された少女。人生の全てを失い、社会的にもか弱き少女が更に自分の自我を失うまで過ごし、抵抗した、彼女なりの過酷な数日間が壮絶な戦いで表現され繰り広げられる美少女アクションファンタジー映画。
監督:ザック・スナイダー 出演者:ベイビードール(エミリー・ブラウニング)、スイートピー(アビー・コーニッシュ)、ロケット(ジェナ・マローン)、ブロンディ(ヴァネッサ・ハジェンズ)、アンバー(ジェイミー・チャン)、ベラ・ゴルスキー(カーラ・グギノ)、ブルー・ジョーンズ(オスカー・アイザック)、ほか
映画「エンジェルウォーズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エンジェルウォーズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エンジェルウォーズの予告編 動画
映画「エンジェルウォーズ」解説
この解説記事には映画「エンジェルウォーズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エンジェルウォーズのネタバレあらすじ:起
誰にでも守護天使が居るがそれは戦わず、奥底で囁いてくれる、そして誰にもでも世界を変える力があると彼女はそう考えていました。1960年代、少女達の実母が死に、継父は遺産を受け取れず、残された娘二人に怒りをぶつけ、妹を殺してしまいます。継父は自分の罪を姉に擦り付けて、彼女を精神病院に放り込みました。病院の入口には、悲しげな二親がベンチに座っていました。少女は、天使は予期せぬ場所で語り掛け、時には悪魔に身をやつして来ると感じます。施設のマスターキーを持つ管理士ブルーは病院を案内します。病院はゴルスキーという精神科医が、劇仕立てでロールプレイを使ったカウンセリングを行う真っ当な施設でしたが、継父はブルーに金を渡し、少女へのロボトミー手術を手配させました。娘はそのやり取りを聞きながら、舞台のベッドで横たわる少女と目を合わせます。少女の精神病院での生活が始まります。彼女の目に、ライター、館内案内図、コックの持つナイフ、そして鍵が目に留まります。そして遂に手術に日が来ました。医師はピックを持ち、少女の前頭葉に打ち込みました。その瞬間、ベッドに横たわっていたスイートピーが声を上げ、劇が中断します。彼女は入院した少女を主人公とした脚本が暗すぎるとマダム・ゴルスキーに文句をつけます。そこに、父親面した神父に連れられこられたベイビードールがやってきます。支配人のブルーはスイートピーに案内を命じますが、彼女は忙しいと妹のロケットが案内役になりました。彼女は施設内を案内しながら、ここは高級クラブの顔をした娼館だと説明します。ロケットはベイビーを稽古場に案内し、姉の他、仲の良いブロンディとアンバーを紹介しました。
エンジェルウォーズのネタバレあらすじ:承
ロケットは盗み食いをしようとした所をコックに見付かり、乱暴されそうになります。それを廊下掃除していたベイビーが助けました。踊りの稽古が始まります。マダムはベイビーに踊るよう指示します。そこにはブルーも居ました。ベイビーは最初踊れませんでしたが、負け犬と呼ばれたくなかったら踊れと、武器は揃っているとマダムに叱咤され、踊り始めます。その瞬間、世界が一変しました。ベイビーは気が付くと寺院に居ました。そこの僧侶は刀を研いで居て、彼女に探しものを聞きます。ベイビーが出口を探していると返すと僧侶は手伝ってやろうと言い、武器を取れと銃と刀を渡し、旅には五つの道具が必要だと言います。それは地図、炎、ナイフ、鍵、そして最後の一つは謎で、彼女の旅の目的であり終着点だと話します。最後に自分の身は自分で守れと言う彼等の目の前に、武者の巨人が三人現れます。武者達はベイビーに襲い掛かり、彼女は達人的な身のこなしでそれらを討ち倒してみせました。ベイビーの踊りはそこで終わりました。その戦いを踊りで表現して見せた彼女に拍手喝采が贈られます。楽屋で着替えるベイビー達ですが、スイートピーは嫉妬して不満を口にします。そして何が目的かと聞くと、彼女は逃げ出す目論見を口にします。スイートピーは成功した者は居ない、皆死んだとと反対の声を上げました。ロケットは、一度救って貰った事を言って彼女は信頼できると擁護します。ベイビーは黒板に、さっきヴィジョンで見た四つのアイテムを書き込んで行きます。そして、自分が売られる大富豪が来る前にそれを盗み出すと話します。作戦は、ベイビーが踊りで気を引き、その間にアイテムを手に入れるという物でした。ロケット、ブロンディ、アンバーが賛同し、渋々スイートピーも参加しました。まず事務室の地図を手に入れる事になりました。スイートピーは、ベイビーが踊ると言って事務室のブルー達を追い出し、壁に張ってあった館内図を書き写し始めます。ベイビーはまたも踊りを披露します。今度は世界大戦時の塹壕が舞台でした。そこで彼女等の指揮官は、敵の密使が持つ地図を奪取しろと命じます。今度はベイビーだけでなく、他の4人も居ました。アンバーはロボットに乗り込み、援護を開始します。敵は死体を使ったからくり人形で、残りの4人は塹壕に入り、敵の司令部を目指します。彼女等は奮戦し、地図の奪取を無事果たしました。ブルーはまたも見事な踊りを披露したベイビーを市長に披露すると言い出します。マダムはまだ早過ぎると反対しますが、ブルーは彼女を脅し了承させます。ベイビーにコックの一件を感謝するとロケットは、ここでは助け合いなどないと言い、身の上話を始めます。姉妹がここに来た理由はロケットの家出でした。それに巻き込んだ事を後悔しているようなロケットはベイビーに、過去をやり直したくないかと聞きます。ベイビーは、いつだってやり直したいと思って居ました。ブルーは事務室に戻ります。すると彼は違和感を覚え、不自然に片付けられた部屋に気付き、そして館内図が一度剥がされた跡を見つけます。
エンジェルウォーズのネタバレあらすじ:転
市長が招かれ、その懐からライターを掏り取るのはアンバーの役目になりました。ベイビーが踊り始めます。今度は古城で、指揮官はそこに巣食う子竜の首を掻き切り、炎を生み出す二つのクリスタルを奪取しろ命じます。蛮族が押し掛けて来ている城にベイビーと姉妹は侵入し、子竜を見付け、その首からクリスタルを手に入れました。しかしその時、母竜が目を覚ましました。母竜は怒り狂い、ベイビー達を追い回します。外に出て飛び回る母竜を爆撃機を操縦するアンバーが誘導し、うまく罠に嵌めてベイビーが止めを刺し、クリスタルの奪取は成功しました。アンバーはライターの掏り取り成功し、ベイビーは化粧台の引き出しにそれを貼り付けました。その時、楽屋にブルーが来ます。彼は地図とライガーの事を指摘、信頼を口にしながら彼女等を脅し、去って行きます。スイートピーは計画の中止を口にしますが、ロケットは頑なにそれを拒みました。一人稽古場を整理しながらブロンディは怯えていました。そこにマダムが現れ彼女の悩みを聞きだそうとします。ブロンディは話そうとしますが、そこにブルーも姿を現しました。ベイビー達はナイフを盗む為にキッチンやってきます。ベイビーもロケットも弱腰になっていましたが、そこにスイートピーが現れ勇気付けます。ベイビーはラジオから聞こえてくる音楽に合わせ、コックの前で踊りを披露し始めました。今夜が最後だという指揮官は、ロボットが警備する列車に詰まれた爆弾を、街に着く前に奪取しろ命じます。アンバーがヘリを操縦し、ベイビーと姉妹が列車に乗り込みます。指揮官は、列車が街に着けば起爆すると忠告します。3人はロボット達を蹴散らし爆弾まで辿り着きます。爆弾を持ち去ろうとしますが、ロケットが固定具の解除に手間取っていると、生き残ったロボットが時限装置を起動させます。コックは我に返っていました。ラジオが故障して音楽が止まり、ベイビーの踊りを中断させたのです。コックはナイフを盗もうとしていたスイートピーを張り倒して刺そうとします。それをロケットが庇いました。ラジオが故障から直り、ベイビーは踊りを再開します。列車の中では、起爆が間近に迫っていました。ロケットの為の脱出装置はなく、スイートピーは自分のを共用しようします。ロケットはそんな姉を無理矢理脱出させます。キッチンでナイフで刺されたロケットは、親に愛していると伝えてと残し、事切れました。そこにブルーが入ってきてコックを叱責、スイートピーを閉じ込めました。
エンジェルウォーズの結末
大富豪がやって来ました。計画を知ったブルーは楽屋でベイビー達を責めます。ブルーは銃を抜き、アンバーとブロンディを撃ち殺します。そしてベイビーと二人きりになり、信頼を奪われたと怒鳴ります。ベイビーは逆上するブルーを隠していたナイフで刺し、彼から鍵を奪い、スイートピーを助け出して逃走を図ります。ライターで火事を起こし、それを知った従業員が建物のロックを外したので二人は外に逃げ出しました。しかし外には、客達の護衛がたむろしていたのです。ベイビーはヴィジョンの通り行った筈と混乱します。その時、残された五つ目に気付きます。それは自分でした。ベイビーは自分が主役ではない、囮になるとスイートピーに告げ、護衛達の前に立ちました。踊りの準備を整え始めたベイビーの周りに護衛達が集まってきます。彼女はスイートピーが抜け出したのを見送ると、護衛を蹴り上げます。護衛は溜まらず彼女を殴り返しました。その瞬間、手術を終えた医師は戸惑います。医師はそこにやって来たゴルスキーから、少女は騒ぎを起こし、他の患者の脱走を手助けしたと受けます。医師はそれを聞き、手術に指示に不明な点を指摘、手術を自ら望んだような少女を見て、彼女が幸せになれば良いと残し去りました。少女は病室に戻されます。それを見送る市長のような看護士、コックは空のナイフケースを気にしていました。治療の跡が痛々しいブルーは少女を責めます。そこに警官がやって来てブルーを拘束しました。連行される彼は、継父の依頼だったと喚き散らしました。少女は、母の死も、妹の死も、何かも忘れ自由を得たかのように幸せに満ちた笑顔を浮かべていました。最後に辿り着く疑問は、この物語の主役は誰か、幕引きは、脚本家は、振付師は誰かという事でした。バスに乗り込もうとスイートピーを警官は止めます。その時運転手が他の街から乗ってきたと身元を保証したので彼女は解放されます。スイートピーは運転手に乗車券がないと言うと、彼は座席についてくれと優しく言います。そして長い旅になるとバスを出発させました。愛する名誉、真実をもたらし嘘を見破る心、払われる犠牲、自由への鍵、それらを全て持っている、武器は揃っている、戦うのだと少女は訴えかけます。スイートピーを乗せたバスは地平の彼方へと走り去っていきました。
実話のようにもとれます。ロボトミー手術は実際に行われていたそうなので。