コナン・ザ・グレートの紹介:1982年アメリカ映画。アーノルド・シュワルツェネッガーが俳優としてブレイクするきっかけとなった作品です。両親を失い奴隷となった男コナンが復讐のために立ち上がる物語です。
監督:ジョン・ミリアス 出演者:アーノルド・シュワルツェネッガー(コナン)、ジェームズ・アール・ジョーンズ(タルサ・ドゥーム)、マックス・フォン・シドー(オズリック王)、サンダール・バーグマン(ヴァレリア)、ベン・デイヴィッドスン(レクサー)ほか
映画「コナン・ザ・グレート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コナン・ザ・グレート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「コナン・ザ・グレート」解説
この解説記事には映画「コナン・ザ・グレート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コナンザグレートのネタバレあらすじ:起
遠い昔のキンメリア国。平和だった辺境の村にある日突然、蛇の紋章を掲げた侵略者たちが襲撃し、まだ少年だったコナンは目の前で両親を惨殺され、自らも奴隷として売られてしまいます。時は流れ、屈強の肉体を持つ若者に成長したコナン(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、その身体能力の高さを見込まれて闘技用の奴隷として売られ、闘技場で幾多の強豪と渡り合います。やがて奴隷の身分から解放されたコナンはあてのない旅に出ます。
コナンザグレートのネタバレあらすじ:承
旅の途中でコナンは古代の遺跡に迷い込み、そこで不思議な剣を手に入れます。途中で盗賊のサボタイ(ジェリー・ロペス)を仲間にしたコナンは、立ち寄ったザモラの町にある邪教の神殿に財宝が隠されているという話を聞くと盗みに忍び込みます。そこで先に潜入していた女盗賊のヴァレリア(サンダール・バーグマン)と組んだコナンたちは、財宝を盗んで脱出しようとした際、神殿の内部に掲げられた蛇の紋章がかつてコナンの両親を殺し村を滅ぼした侵略者の掲げた紋章と同じであることに気付きます。
コナンザグレートのネタバレあらすじ:転
財宝を金に替えたコナン一行のもとに、町を統治するオズリック王(マックス・フォン・シドー)の使者が訪ねてきました。王はこの街は教祖タルサ・ドゥーム(ジェームズ・アール・ジョーンズ)率いる蛇の邪教に侵食されつつあり、王の娘ヤスミナ姫(ヴァレリー・クイネッセン)はタルサの魔法で洗脳されて邪教の聖地に連れていかれたことを話し、コナンらに姫の奪還を依頼します。コナンはヴァレリアとサボタイの反対を押し切って単身で聖地に向かいますが、捕らえられて磔にされてしまいます。駆け付けたサボタイとヴァレリアに救出されたコナンでしたが瀕死の重傷を負っており、ヴィレリアらは神々の墓守を務める魔法使いに助けを求めました。その夜、死神たちがコナンを連れ去ろうと現れますがヴィレリアとサボタイは必死で彼を守り、そしてヴァレリアは自分が報いを受けると神に誓います。死神は消え、コナンは一命を取り留めます。
コナンザグレートの結末
回復したコナンは、ヴィレリアやサボタイと共に邪教の聖地に潜入、タルサの部下を倒し、姫を助け出して脱出しますが、タルサの放った矢がヴィレリアを直撃、彼女は命を落とします。神々の墓所でヴァレリアを荼毘に付したコナンとサボタイは魔法使いと共に立ち上がり、タルサの追っ手を退けます。姫を奪還するため再び聖地に向かったコナンとサボタイは危機に陥りますが、一瞬だけ死者の世界から蘇ったヴィレリアがコナンの窮地を救い、コナンらはタルサの部下全てを葬り去ります。タルサは姫を殺そうとしますがサボタイが危機を救います。コナンは洗脳が解けた姫の手引きで三度聖地に潜入し、信者の前でタルサを討ち取り、両親の仇を取りました。洗脳が解けた信者らは聖地を去り、コナンは聖地に火を放って姫と共に脱出します。姫を王の元に送り届けたコナンは再び旅に出ていきました。
「コナン・ザ・グレート」は、マッチョ志向のジョン・ミリアス監督が、当時まだ無名に近かったアーノルド・シュワルツェネッガーという格好の素材を得て、おのれの肉体のみを武器に闘う男の物語を作り上げた。
黒澤明監督に心酔して、映画監督を目指しただけあって、この作品にもその傾倒ぶりが、無邪気なほど見られる。
特に顕著なのが、終盤近くの戦闘場面。
数にまさる敵を迎え撃つため、古代人の墓所を要塞化して、騎馬武者を一人づつ隘路に誘い込んで倒すくだりは、まさしく「七人の侍」のクライマックスそのもの。
また、早坂文雄が作曲した「七人の侍」の音楽を、明らかに意識した場面もある。
血沸き肉躍る冒険ロマンだが、危機を克服する方法が、ひたすら剣と肉体だけというのが、いささか、この映画を単調なものにしていると思う。