釣りバカ日誌の紹介:1988年日本映画。釣りバカ日誌シリーズ1作目。鈴木建設の高松始点から東京本社に転勤して来た浜崎伝助ことハマちゃんは、仕事や出世にまるで興味がない万年平社員。愛妻美智子さんと釣りをなによりも大事にしています。転勤初日から遅刻するありさまです。ひょんなことから、寂しそうな初老の男性と知り合い、釣りの師弟関係を結びますが、その老人はハマちゃんの勤める鈴木建設の社長・鈴木一之助・スーさんだった。そんなことはつい知らず、ハマちゃんとスーさんはとの友情が深まります。しかし、会社で二人が出会い、お互いのことを知ります。さて二人の友情はどうなるのでしょうか。
監督:栗山富夫 出演:西田敏行(浜崎伝助)、三國連太郎(鈴木一之肋)、石田えり(浜崎みち子)、山瀬まみ(久美子)、谷啓(佐々木和男)、ほか
映画「釣りバカ日誌」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「釣りバカ日誌」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「釣りバカ日誌」解説
この解説記事には映画「釣りバカ日誌」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:起
鈴木建設、香川県高松市支社の平社員 浜崎伝助(西田敏行)は、仕事よりも釣りが何よりも好きな男である。通称ハマちゃんと呼ばれ今日も出社前に50cmの黒鯛を釣りあげます。急いで、自宅に帰り愛妻みち子さん(石田えり)に手渡し、キスをして出勤します。遅刻して出社したハマちゃんは所長に呼ばれて、東京本社への栄転を告げられる。しかし、ハマちゃんは、家も買ったし環境もいいのでここが気に入っているし、東京に行ったら釣りが出来ないと不満を言います。所長は頭から湯気が出るほど興奮してハマちゃんに怒鳴りつけます。家に帰り、みち子さんが、東京だって海岸よ、海の縁よ、魚さんだっているんじゃない?といさめます。ハマちゃんは、東京湾にはろくな魚がいないよと消極的です。みち子さんは、テレビでハゼ釣りの船がいっぱい出ていたことを話すと、ハマちゃんはちょっと考えます。みち子さんは、雑誌を出して、東京湾の魚はまだまだ豊富であると書かれていたことを話します。ハマちゃんは、「みち子さん、その本見せてください」と二人でだんだんと盛り上がっていきます。元気づけてくれるみち子さんに感謝しながら、二人はイチャイチャします。そして、合体。新幹線で東京に向かう二人。ハマちゃんは住む家は小さいけれど、とても良いことがあると秘密にします。そして、東京に到着します。みち子さんは部屋を見て、狭いとがっかりします。そこで、ハマちゃんが窓を開けます。するとそこは、海のすぐそばだったのです。
釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:承
運転手付きの自動車で社長が到着します。ハマちゃんも遅刻して階段を走ります。重役会議が始まり、社長はいらいらしています。一方、ハマちゃんはデスクで大きなあくびをして、佐々木課長に怒られます。佐々木課長はハマちゃんが来てから、課全体の勤労意識が薄くなったような気がする、遊びの気分が漂っていると怒り心頭です。ハマちゃんは釣り針のように指を曲げて、佐々木課長の口の中に入れて引っ張ります。女子社員から頭を殴られて、ハマちゃんは正気にもどります。佐々木課長は俺を鯛と間違えるなと言うと、ハマちゃんはフグに見えたと言ってみんなは爆笑します。社長室で、秘書からスケジュールを聞いていらだつ鈴木社長は、昼飯は外へ出ると告げます。定食屋に鈴木社長が座っていると、前の席にハマちゃんが座ります。鈴木の食べ終わった焼き魚の皿を、もう食べませんね?と確かめてから自分の皿と入れ替えます。ハマちゃんの皿は、骨だけしか残っていません。ハマちゃんはちゃんと食べてやらないと魚がかわいそう、食べてやるのが魚の供養になると話します。鈴木が釣り好きなんですね?と訪ねると、会社と釣りとどっちを取るかと聞かれたら、釣りだと満面の笑みで答えます。二人はデパートの屋上でコーヒーを飲みながら話します。いらいらしている鈴木にハマちゃんは、こちらが嫌うと相手も嫌い、こちらが好きになると相手も好きになると話します。もっと笑顔でと言って、鈴木が笑顔を見せると、それじゃ鬼だよ鬼瓦だよと突っ込みます。ハマちゃんは鈴木に釣りを勧めます。鈴木は乗り気ではありませんがハマちゃんから連絡先をもらいます。ハマちゃんは鈴木をスーさんと呼びました。自宅に帰ったスーさんは妻から、娘が離婚したいと言ってきていると聞かされます。スーさんは、またそんなことを言っているのかあいつは、と不機嫌になります。上着を吊るしていた妻がハマちゃんのくれた紙を見つけます。それを見たスーさんは、一度やってみようかとつぶやきます。ハマちゃんがみち子さんとイチャイチャしていたところに、スーさんから電話があり、日曜日に釣りに行く約束をします。二人は寄り合い船に乗って沖に出ます。ハマちゃんが餌をつけてやり、釣りの手ほどきをします。スーさんの第一投目は、隣の人とおまつり(糸がもつれること)でした。再び、スーさんに当たりがあり、今度は、魚が釣れています。型の良いヒラメでした。二投目もスーさんがヒラメを釣り上げます。ハマちゃんはあまり機嫌が良くありません。ハマちゃんはスーちゃんを自宅に招きます。スーさんがみち子さんに、今日の釣りがとても楽しかったことを話します。みち子さんは、釣り人の要素が二つあると言います。ひとつは気が短いこと、二つ目はスケベなことと言って話が盛り上がります。ハマちゃんが来て、師弟の杯を交わします。スーさんが酔いつぶれて寝てしまったので、自宅に電話して、こちらに泊めると奥さんに伝えます。ハマちゃんとみち子さんは、寝室で合体。翌朝、スーさんは運転手に迎えに来るように電話します。迎えに来た運転手が、外を見るとスーさんがみち子さんに送られて家を出るところを見て勘違いします。運転手は、今のは見なかったことにするのでと言います。
釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:転
ハマちゃんは船着場にいる八ちゃん(太田八郎)に声をかけて、かわいい子紹介するよ、今だったら出勤途中だから会えるかもと言ってボートで会社に送らせます。ハマちゃんは、到着するとさっさとボートを降りて行ってしまいます。昼休み、ハマちゃんはパチンコで稼いだ景品を会社に持ち込んで、佐々木課長に叱られます。ハマちゃんは、パチンコ屋で知り合ったおばあちゃんから、マンション建築の5億円の仕事を受けたことを話します。佐々木課長は、暇人同士が仕事の話をパチンコ屋でしやがってとぶつぶつ言いながら胃薬を飲みます。社長室で、スーさんがハマちゃんと釣りに行った時の写真を見て、みち子さんに電話をします。写真ができたので、ハマちゃんの連絡先を聞きます。電話番号と営業三課の浜崎とメモします。秘書にここに電話して営業三課の浜崎さんを呼んで、と言います。秘書は、これは我が社の番号ですと言います。驚いたスーさんは、営業三課に浜崎がいるかを調べさせます。名前を確認したスーさんは、慌てて人事部長を呼びます。浜崎の評価が低いことを聞いて、一人社長室に残ります。スーさんは、自宅で奥さんにハマちゃんとのいきさつを話します。奥さんは、「あなたが悪いのよ、背中丸めて陰気な顔して、不幸せな老人と見えても仕方ないわと言われてしまいます。その老人を労わってくれたんでしょ、あなたの社員が。早く教えてあげなきゃかわいそうよ」と言います。そこに、ハマちゃんからシラギス釣りの誘いの電話がかかります。スーさんは二つ返事で承諾し、日曜に約束します。ハマちゃんが待合わせに来たスーさんの釣り道具が高価なことで、道具じゃないと少し嫌味を言います。七里ヶ浜で、ハマちゃんが投げ釣りの手本を見せます。スーさんは見事なフォームで投げます。すると、第一投目でシラギスがかかりました。ハマちゃんは、道具がいいからね、と不満そうです。次にハマちゃんが釣ったのはただの海草でした。スーさんが連続でシロギスを吊り上げます。ハマちゃんの自宅で、ハマちゃんがスーさんの釣りを褒めます。「スーサンの釣りは余裕があるの、なんか風格があるんだ」と褒めます。「それだけに惜しい、スーさんが事業を起こしていたら成功してたと思う」と言います。スーさんが、「ハマちゃんの釣りの情熱をほんの少し、会社に注ぎ込んだら出世したと思う」と言います。ハマちゃんは、「一生懸命の社員ばっかりだったら、面白くも何もない、釣りだって、釣れるのがサバばっかりだったらすぐに飽きるよ」と答えます。スーさんは、みち子さんにハマちゃんとのなれそめを尋ねます。みち子さんは、「勤め先でお魚を食べていたら、そんな食べ方だったら、魚がかわいそうだと言われ、変な人だなと思った」と言います。「そして、しばらくして、また食堂で会ったら、僕と結婚してください」とプロポーズされたと話します。「僕はあなたを幸せにする自信はありません、しかし、僕が幸せになる自信は絶対ある」と言われたと話します。みち子さんは「私、他に付き合っていた人がいたんだけど、結局、ハマちゃんに決めちゃった」と満足した笑顔で話します。スーさんが、「よくしてくれたお礼に何かしたいのですが、何ありませんか」と尋ねます。みち子さんは、「ハマちゃんと一緒にいるだけで楽しいの、でもどうしてもと言われたら、一つだけほしいものがある」と言います。スーさんが、「それは何ですか」と聞くと、みち子さんは、「とっても、スーさんに買ってもらえるものじゃないと言います。スーさんは、「ぜひ、教えてもらいたいなと言うと、みち子さんは一言「赤ちゃん」と言います。スーさんは「赤ちゃん、今の私にはちょっと無理かもしれませんね」と言うと、みち子さんは慌てて話をごまかします。そして、二人は手を振りながら別れます。
釣りバカ日誌の結末
ハマちゃんがぜんさんの釣り船を降りた時、ぜんさんから頼みごとをされます。自宅に帰ってハマちゃんは、みち子さんに、「スーさんが税金に詳しいと言っていなかった?」と尋ねます。「ぜんさんが事務の手伝いがほしいんだってと言い、二人は、スーさんに仕事を紹介することにします。スーさんの自宅にハマちゃんから電話があります。ハマちゃんがスーさんの今もらっている給料を聞いて、ぜんさんが帳簿付けする人を探していると言い、スーさんを誘います。みち子さんが電話を変わり「お昼はうちで食べればいいし、疲れたら泊まっていけばいい」と勧めます。スーさんは感銘しながら、前向きに検討すると答えます。電話を切り涙を流します。奥さんがどうしたの?と尋ねると、スーさんは、自分に15万円の就職を世話してくれたと話します。スーさんがそうしちゃおうかなと言うと奥さんは何言ってるんですか子供みたいに、とほほ笑みます。会社で鈴木係長が会社関係の葬儀に出席するために喪服を着ています。その時、ズボンのお尻が破れてしまい、女子社員に直してもらおうと声をかけます。女子社員を隅に呼び、ズボンを下げたとたん、大声で叫ばれます。何事かと集まった社員に何しとんやと罵声を浴びます。鈴木課長は、慌てて、ズボンの裂け目を見せて弁解します。騒ぎはなんとか収まりますが、葬儀にはハマちゃんも同行することになっていることを指摘します。ハマちゃんは、思い出しますが、喪服を忘れたので、みち子さんに持ってきてもらいます。受付で、ハマちゃんに喪服を渡した後で、エレベータから降りるスーさんと出会います。スーさんに声をかけたみち子さんに、私の部屋に来てくださいと連れていきます。連れて来られた部屋は社長室で、スーさんは自分は社長だと話します。スーさんは、ハマちゃんと出会ったなりそめで哀れな老人に声をかけてくれたことからと話をし始めると、みち子さんは、「どうして、哀れな老人なんかじゃないでしょ、あなた社長さんでしょ」と鋭い目で見つめます。スーさんは、「人間として哀れな老人にすぎんのです、社長は私の仕事だ、人間としてはまた別の問題をかかえている・・」みち子は近寄り、スーさんの肩を打ちます。「どうして、そのことを言ってくれなかったんですか、私が仕事を世話した時に、何度もありがとうって言ったけど、あれは私をからかっていたんですか、嘘だったんですね」と責めます。スーさんは、うそじゃない、二人に同情されて嬉しかったことを話します。自分が社長として、父親として幸せだとは言えないとうち明け、二人の家でご馳走してもらって、とても楽しかったと話します。しかし、みち子は泣き顔で首を横に振ります。みち子さんは帰ると言って立ち上がり、ハマちゃんはクビになるのか?と尋ねます。「魚ばっかり釣って、だめな社員だと思ったでしょ」と言うとスーさんは目をそらします。みち子さんは、帰ると言って出て行きます。ハマちゃんは、ぜんさんにスーさんが仕事は出来ないことを伝えます。ハマちゃんとみち子さんは、社内報のスーさんの名前を見て、沈んでいます。翌朝、スーさんとハマちゃんは、エレベータの中で一緒になります。周りに秘書たちがいます。二人は堅苦しい挨拶をかわします。営業三課にスーさんから電話がかかります。スーさんは、公私を別にして、もう一度付き合ってほしいと言います。ハマちゃんが、それは無理でしょと言うと、スーさんは、私はもう釣りが忘れられなくなっていると言うと、ハマちゃんは、スーさんだったら、一緒に行ってくれる人はいっぱいいるでしょと答えます。ハマちゃんは断り続けて、スーさんは電話を切ります。ハマちゃんが机の中の釣り道具を見ていると、鈴木課長がそれをごみ箱に捨て、踏みつけた足が抜けなくなります。スーさんは、人事課の報告書の中にハマちゃんの名前をみつけます。尋ねると、コンピュータの間違いで東京に異動したので高松に戻すと聞きます。人事課が、お詫びに課長昇格を言うと大変になるのはいやだと断られたと話します。スーさんは、瀬戸内海でのんびり釣りか、とつぶやいて、悔しそうにハンコを押します。東京駅で高松に帰るハマちゃんたちを、鈴木課長ともども営業三課のみんなが見送りにきます。鈴木課長が、「浜崎君、君の机は永久欠番にしとこう、魚臭くてだれも座りたくならない」と爆笑します。ハマちゃんは、みんなにバンザイ三唱で送り出されます。新幹線の中から、スーさんに電話します。みち子さんが、スーさんに言い過ぎたことを詫び、高松に帰ることを笑顔で報告するのでした。
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