大誘拐 RAINBOW KIDSの紹介:1991年日本映画。大金持ちの老女誘拐を実行した三人組の若者と、それに関わる人々を逆に手玉にとる老女の姿をユーモラスに描くブラックコメディ映画。天藤真原作の同名小説の映画化で、脚本・監督は「ジャズ大名」の岡本喜八。
監督:岡本喜八 出演者:北林谷栄(柳川とし子・刀自)、風間トオル(戸並健次)、内田勝康(秋葉正義)、西川弘志(三宅平太)、緒形拳(井狩大五郎)ほか
映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」解説
この解説記事には映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大誘拐 RAINBOW KIDSのネタバレあらすじ:起
スリの戸並健次(風間トオル)は何度も服役し、犯罪は割に合わないと思います。かといって新生活を始めるにはお金がいると思った健次は、刑務所内で知り合った同じ若者の空き巣・秋葉正義(内田勝康)、カッパライ・三宅平太(西川弘志)を誘い、誘拐をしようと持ちかけました。誘拐するのが82歳の和歌山一の金持ちの老女・柳川とし子刀自(北林谷栄)と聞いた2人は、話に乗ります。姫路で中古車のマークⅡを買い、とし子の行動パターンを探るため、健次たちは屋敷を見張りました。誘拐した後に監禁する和歌山のアジトも押さえます。3週間見張り続けた健次たちは、山歩きをするとし子の誘拐に成功しますが、車中から様相は一変しました。
大誘拐 RAINBOW KIDSのネタバレあらすじ:承
とし子は「和歌山市内にアジトを取っていないか?」「車はマークⅡではないか?」と言い出したのです。とし子のお抱えの運転手・安西(奥村公延)が不審な車を何度も見たと言うのです。困った健次たちを、とし子は自分の忠実な女中頭・中村くら(樹木希林)のところへ連れていきました。これを機に、とし子が誘拐の主導権を握り始めます。メンバーの名前を〝虹の童子〟と決めた矢先、身代金が5000万円だと知ったとし子は怒り、100億円にしろと命令しました。困った健次たちは徐々にどうして良いか分からなくなり、とし子が脅迫文も作成します。警察側は、とし子を恩人と慕う井狩大五郎(緒形拳)本部長が陣頭指揮を取っていました。そこへ〝虹の童子〟からの脅迫文が届きます。
大誘拐 RAINBOW KIDSのネタバレあらすじ:転
法外な100億円の要求に驚いた井狩は、翌日のテレビ放送で「とし子の安全を証明しろ」と訴えました。それを聞いたとし子は再び書面をしたため、生中継でとし子を見せる手筈を警察側と柳川家に知らせます。テレビ和歌山から中継車を出させ、その裏をかいて社長らに車を出させたとし子は、自ら姿を現して無事を示し、100億円の捻出方法を家族に指示しました。この前代未聞の身代金誘拐事件は、日本だけでなく世界中が注目するところとなります。4人の子どもたちは、とし子の言う通りに100億円を用意しました。受け渡しの日、全世界がテレビに見入る中、〝虹の童子〟は100億円を悠々と持ち去ります。そして数日後、犯人から解放されたようにとし子は戻ってきました。
大誘拐 RAINBOW KIDSの結末
人質が無事だったこともあり、事件は落着します。ところが、井狩本部長は「この犯罪は途中からとし子が指揮したものではないか」と見抜きました。事件が終わってから、ある日その疑問をとし子本人にぶつけます。とし子もそれを認めました。とし子はわが子だけでなく土地も奪おうとする国に対し、復讐の意味で100億円をだまし取ったのでした。税金対策です。実行犯の正義は中村くらの養子となり、平太は病気の母のために、当初予定していた1000万円の分け前だけをもらって去りました。そして健次はとし子の下で、大工職人として働いています。それを知った井狩は、その秘密を自分の胸におさめることにしました。
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