ボーイ・ミーツ・ガールの紹介:1983年フランス映画。レオス・カラックス監督が23歳の時に撮った長編デビュー作品。主人公の名前にちなんで「アレックス三部作」と呼ばれるうちの一つであるこの作品は、カンヌ国際映画祭でヤング大賞を、公開された翌年のシネデグヴェルト賞を受賞し、監督は一躍脚光を浴びた。全編白黒で描かれている。
監督:レオス・カラックス 出演者:ドニ・ラヴァン(アレックス)、ミレーユ・ペリエ(ミレーユ)、アンナ・バルダッチニ(フロランス) ほか
映画「ボーイ・ミーツ・ガール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボーイ・ミーツ・ガール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ボーイ・ミーツ・ガール」解説
この解説記事には映画「ボーイ・ミーツ・ガール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボーイミーツガールのネタバレあらすじ:起
マイラは、娘のパンプルネルを連れて家出し、夫アンリの詩や絵を破り捨てます。アレックス(ドニ・ラヴァン)は親友のトムを恋愛関係のもつれで川に捨てます。一方、タップダンスが趣味のミレーユ(ミレーユ・ペリエ)は彼氏との冷え切った関係に孤独感を抱いていました。ある日、アレックスはレコードを万引きし、元彼女のフロランス(アンナ・バルダッチニ)のいる部屋のドアノブに掛けます。
ボーイミーツガールのネタバレあらすじ:承
アレックスはミレーユやアンリのいるパーティーに出席し、そこにいたミレーユに一目惚れをして彼女のいる部屋を訪ねます。しかし、彼女はまさに自殺しようとしていました。ミレーユはアレックスの気配に気付いて自殺をやめます。
ボーイミーツガールのネタバレあらすじ:転
主催者とアレックスが話しているところに髪を短くしたミレーユが現れます。アレックスはずっと非凡な人間になろうとしていましたが、ミレーユは、夫と暮らすためにパリにやって来てCMモデルをしようとしましたがそれも叶わず、以来何度も自殺を試みていることを彼に教えます。アレックスは翌日兵役に就くことが決まっており、彼はミレーユと、お互いのかつての恋人のことについて語り始めます。アレックスはミレーユを口説き始めますが、返事はもらえません。
ボーイミーツガールの結末
彼女と別れたアレックスはとある店でピンボールに興じる男性と交代でゲームをして終電を逃してしまい、公衆電話にミレーユへの伝言を書き残します。アレックスはミレーユの電話を掛けるも、彼女は電話に出ようとはしませんでした。アレックスはミレーユの部屋に駆けつけます。ミレーユはまたも自殺を図っており、その姿にショックを受けたアレックスは気を失います。そして、ミレーユは亡くなってしまうのでした。
孤高の天才、レオス・カラックスの記念すべきデビュー作。人生で一番好きな映画です。全編モノクロームの本作には、フランス映画にありがちなオシャレさはなく、ただひたすらに陰鬱で、それはアレックスたち若者の先の見えない憂鬱さを表しているかのようです。今で言うコミュ障のアレックスとミレーユは、パーティの雰囲気に馴染めず、深夜のキッチンで時を過ごします。アレックスは美しく悲劇的な雰囲気をまとった彼女に一気に心惹かれてゆくのですが、待っていたのは救いのない悲惨な結末でした。