コミック雑誌なんかいらない!の紹介:1986年日本映画。テレビのワイドショーが過激さを増している時代を象徴するような内田裕也主演のテレビレポーターを描いた作品です。当時の芸能人や事件の主役が本人が実名で登場し、現実と虚実の入り乱れた問題作です。キナメリのモデルは当時過激なレポートが売りだった梨元勝さんだと言われています。
監督:滝田洋二郎 出演:内田裕也 (芸能レポーター・キナメリ)、渡辺えり子 (キナメリの妻)、麻生祐未(少女)、原田芳雄 (プロデューサー)、小松方正 (ワイドショーの司会)、殿山泰司 (隣の老人)、常田富士男 (警察官)、ビートたけし(殺人犯)、スティービー原田 (殺人犯の子分)、郷ひろみ(ホスト)、片岡鶴太郎(ホスト)ほか
映画「コミック雑誌なんかいらない!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コミック雑誌なんかいらない!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「コミック雑誌なんかいらない!」解説
この解説記事には映画「コミック雑誌なんかいらない!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コミック雑誌なんかいらない!のネタバレあらすじ:起
TVレポーターのキナメリは成田空港で飛行機に搭乗する予定の桃井かおりに恋愛報道についての突撃レポートを行っていますが桃井かおりは一言もしゃべりません。そしてこの様子をワイドショーで放送していました。夜になりキナメリがスナックに入店して酒を飲んでいると、安岡力也と桑名正博に絡まれました。一杯飲むと二人に追い出されました。翌日キナメリはロス疑惑の三浦和義の直撃取材です。三浦和義の店に乗り込んでいきました。キナメリの突っ込みに三浦は怒り出し説教され追い出されました。プロデューサーの挑発に乗ってキナメリの取材は度を増していきました。石原真理子の家にも突撃取材しますがムースを顔にかけられて追い出されます。過激な取材に暴力も振るわれます。自宅の留守番電話にはキナメリに対する文句が延々と録音されていました。
コミック雑誌なんかいらない!のネタバレあらすじ:承
キナメリがテレビで評判がいいことに一和会と分裂した山口組本部のレポートに行けと言われました。入り口にいる組員たちに怒鳴られ引き下がりました。一方対抗する一和会事務所に向かいインタビューするも組員たちに追い返されました。ビビるカメラマンに逃げないでちゃんと映せというキナメリでした。そのころ隣の老人に中年女が金のセールスにやって来ていました。色仕掛けで迫り金を買う契約を取り付けました。ある日プロデューサーに呼ばれ売春をしていた女子中学生が殺された事件の葬儀の取材に行って来いと言われました。キナメリは焼香を済ました後、母親に売春の話を切り出しました。しかし周囲から不謹慎だと言われ追い出されました。とにかくなんでも取材するキナメリでした。そして取材に応じない松田聖子の家の敷地に忍び込み警察に捕まってしまいました。プロデューサーが呼ばれ厳重注意を受けますが逆に刑事からチェッカースのサインがほしいとねだられました。
コミック雑誌なんかいらない!のネタバレあらすじ:転
過激なキナメリの取材に松田聖子の結婚式の取材が拒否されました。そしてキナメリは芸能界で嫌われ者になり、CMタレントの妻に愚痴をこぼされました。キナメリの取材が変わり始めました。突撃レポートという企画でセクシーバーや刺青バー、ポルノ映画撮影現場などの取材をし始めました。妻はキナメリと別居しました。隣の老人に呼ばれ話を聞くと金を2000万で買ったといました。キナメリはホストクラブのレポートに行きました。レポートの続きでかおりという中年女性と関係を持ちました。かおりは金の証券を持っていました。全財産が金の証券だと言っていました。隣の老人と一緒でした。キナメリは気になり金の先物取引をやっている会社の会社説明会に行きました。そして疑惑は広がり、局にこの企業の取材をやりたいと言いますが許可してくれませんでした。キナメリは独自に金を買った人の家に行き話を聞きました。テレビのニュースで関係を持ったかおりという女性がガス爆発自殺したと言っていました。理由は金の先物取引で解約が出来なかったという理由でした。気になって隣の老人の家に行きますが呼んでも応答はありませんでした。テレビでは金の先物取引にかかわるトラブルの放送をしていました。会社は金城商事で永田会長は行方がわかりませんでした。そかし居場所をつかんだ局はキナメリを永田会長の潜伏先に向かわせました。
コミック雑誌なんかいらない!の結末
キナメリは永田のマンションに着くと多くの取材陣が着ていました。そこに二人の男がやって来ました。中年男と若い男です。キナメリが取材すると6人から頼まれて永田を殺しに来たと言っています。窓を破壊し二人は乗り込んでいきました。若い男は銃剣を持っています。中では永田の殺人が行われています。誰も止めずカメラに収めています。キナメリは部屋に入り止めようとしましたが無理でした。起き上がったキナメリに取材陣が質問をしますがキナメリは何も答えませんでした。
「悪党に対してはどんなことをしてもよい」という、公開当時のジャーナリズムの暴走のようなものを揶揄したような作品に見えます。片岡鶴太郎が二枚目だか三枚目だかわからない演技をしていたところも面白いところでした。