私が殺したリー・モーガンの紹介:2016年スウェーデン,アメリカ映画。別題:私がモーガンと呼んだ男。若くして頭角を表したジャズミュージシャン、リー・モーガンと、13歳で子供を出産した農村出身の女性。異なる経歴の2人が大都市ニューヨークで出会い、恋に落ちます。しかし、この2人の関係は悲劇的な結末を迎えます。『私が殺したリー・モーガン』はジャズ史に残る、リー・モーガンの栄光と悲劇を元内縁の妻の録音されたインタビューをもとに回想していくドキュメンタリー映画です。
監督:カスパー・コリン 出演:リー・モーガン(ジャズ音楽家)、ヘレン・モーガン(モーガンの内縁の妻)、ジュディス・ジョンソン(モーガンの愛人)、ラリー・トーマス(歴史教師)、ほか
映画「私が殺したリー・モーガン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「私が殺したリー・モーガン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
私が殺したリーモーガンの予告編 動画
映画「私が殺したリー・モーガン」解説
この解説記事には映画「私が殺したリー・モーガン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
私が殺したリーモーガンのネタバレあらすじ:起;ヘレンとモーガンの異なる経歴
1988年、ノースカロライナ州ウイルミントンの歴史教師ラリーは地元の学校で教育を受けなかった大人に歴史を教えていました。ある日、一人の生徒ヘレンに出会います。ヘレンは自分は有名なジャズ・トランペッター、リー・モーガンの妻であったといいます。ジャズファンのラリーはヘレンにインタビューを申し込みますが、断られます。
8年後の1996年、ヘレンは突然ラリーのインタビューに応じます。ヘレンは自分の人生、モーガンとの出会いを回想していきます。ヘレンは農村の生まれ、13歳で最初の子供を生みます。翌年にはもう1人出産、自分で子供を育てることなく、祖父、祖母が育てます。17歳で39歳の男性と結婚、その後、夫の親類のいるニューヨークに引っ越します。モーガンは、1938年、大都市フィラデルフィアの生まれ。10代ですでにトランペットで才能をみせていました。20代前半には有名なバンド、クラブで演奏しツアーも行い、作曲もして成功しました。そして、派手な服や車を好むスターになっていました。
私が殺したリーモーガンのネタバレあらすじ:承;ヘレンとモーガンの出会いと交際
1960年代、ヘレンはニューヨークの生活を満喫します。電信会社で働き、派手なファッションで多くの人の注目を集めます。社交的な性格で料理が得意のため、彼女の家には多くの人が訪れ、同性愛者ら多様な人とヘレンは付き合います。モーガンもスターとして活躍しますが、その生活は乱れていきます。麻薬を使い、周囲を心配させるモーガンは、ある日かなり年上のヘレンと出会います。モーガンは年上のヘレンを信頼し、愛します。なぜかヘレンは彼をモーガンと名字で呼びます。以後、正式の結婚はしなかったものの、ヘレンはモーガンのすべてを管理しているかのような印象を周囲にあたえました。一緒に暮らし仕事でもヘレンはモーガンのトランペットを持ち、マネージャーのように振る舞います。モーガンはヘレンにより乱れた生活から立ち直り、若い音楽家の指導にもあたります。
私が殺したリーモーガンのネタバレあらすじ:転;悲劇の殺人事件
モーガンはジュディスと出会います。ジュディスと交際し、徐々にヘレンから離れていくモーガンに、ヘレンは嫉妬します。ヘレンはシカゴへ行くといいますが、モーガンは反対します。1972年2月、大雪の日、ヘレンは銃をもち、モーガンが演奏するクラブへ行きます。そこにはジュディスがいました。ジュディスと口論するヘレン。モーガンはヘレンを大雪の中、外へ追い出します。ヘレンは銃を持ちクラブへ戻ります。そこで銃声が響きます。何が起こったのわからない周囲の人たち、やがてヘレンがモーガンを銃撃したことがわかります。警察はすぐに来ました。ところが、2月の大雪のため救急車の到着が銃撃から1時間以上たってからでした。その後、モーガンの死亡が確認されました。(死亡時33歳)。ヘレンは逮捕されました。ヘレンはこの時の心境を、夢での出来事、早く夢から冷めたいと語りました。
私が殺したリーモーガンのネタバレあらすじ:結末;ヘレンの悔悟と晩年
モーガンは生まれ故郷、フィラデルフィアに埋葬されます。逮捕されたヘレンは裁判で有罪を認めます。その後、刑は軽減され、出所し、子供とともに故郷へ帰ります。ヘレンは少女時代を懐かしむように、故郷のあちこちを回ったといいます。ヘレンは、やがてキリスト教徒として教会の活動に熱心になり、得意の料理を他の信者につくります。出所後、モーガンの兄弟に会ったヘレン、怒りの兄弟に泣いてお詫びしたといいます。また、モーガンを立ち直らせたのはヘレンだから仕方ないのでは、と語る関係者もいました。ラリーとのインタビューは途中で中断します。インタビューの再開を求めるラリーにヘレンは同意します。しかし、ヘレンはその一ヶ月後に死去したのでした。
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