家族会議の紹介:1936年日本映画。映画、テレビを含め、何度もリメイクされた横光利一の新聞小説の最初の映画化。キネマ旬報ベスト・テンでは6位に入選。バタ臭くメロドラマティックな題材を名匠・島津保次郎が見事に演出している。
監督:島津保次郎 出演:佐分利信(重住高之)、高田浩吉(京極錬太郎)、及川道子(仁礼泰子)、高杉早苗(池島忍)、桑野通子(梶原清子)
映画「家族会議」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「家族会議」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「家族会議」解説
この解説記事には映画「家族会議」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
家族会議のネタバレあらすじ:起
株式仲買店である重住商店は今日も株の値動きで一喜一憂する客の姿で店頭が賑やかでした。仕事が終わった後、若社長の高之に電話がかかってきます。番頭尾上の娘・春子からです。「今晩の見合いに必ず出席するように」との念押しでした。仕方なく会場である歌舞伎座へ出かける高之ですが、その相手である梶原清子とは礼儀上挨拶をしただけで、すぐにその場を去ってしまいます。実は高之には意中の人・仁礼泰子がいて、彼女を迎えにゆくのでした。
家族会議のネタバレあらすじ:承
高之と泰子は相思相愛ではあるのですが、泰子の父・文七は高之の父を株取引で自殺に追いやった経緯があり、その関係で結婚にはなかなか踏み切れません。おまけに文七は自分が目をかけて大学にまでやった丁稚上がりの京極錬太郎に泰子を嫁にやる約束をしていました。その錬太郎は仁礼の片腕となって、梶原など東京の大株主を回り、投資株の買い占めを画策。その間にホテルへゆき、高之、泰子の女友達の池島忍と会い、恋の駆け引きなども行うのです。そこでは恋のライバルである泰子と清子が顔を合わせたりして、気まずい場面も出来しました。
家族会議のネタバレあらすじ:転
清子の情報のおかげで株の買い占めを知った高之は大阪へゆき、忍の父・池島信助から株を買い付け、ピンチを回避。何とか一息つきます。清子は密かに高之を追って大阪までゆき、大胆に彼にアプローチ。しかしかえって高之からはっきりとフラれることになり、ショックを受けます。割ったコップで怪我をし、手に包帯を巻いたままフラフラと心斎橋を歩いていると、錬太郎と遭遇。彼は一緒に料亭へ行って事情を聞くと、彼女を激励します。さらに忍の手引で高之と泰子が密会したと知り、婚約者として高之のところへ乗り込み、彼に喧嘩を吹っかけます。
家族会議の結末
個人的な恨みも重なり、高之の会社を潰そうという錬太郎の策略はさらに続けられ、ついに重住商店は売りに出される羽目に。高之の資産も底をつきます。幸い、会社を買ったのは池島忍で、彼女の温情により高之は番頭として会社に留まることになり、路頭に迷うことだけは避けられました。一方、泰子はいよいよ父親・文七の命令で錬太郎との結婚を迫られます。しかし、せめて最後に、との思いで高之と密会している最中、何と父親が殺されてしまいます。この事によって事態は急転直下。文七の事業は錬太郎が引き継いだ上、彼は泰子との婚約を取りやめ、密かに付き合っていた清子との結婚を決めます。おかげで高之と泰子は障害となるものがなくなり、ようやく結ばれることとなるのです。
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