パニック・トレインの紹介:2013年イギリス映画。「手にした切符は速度<無制限>の暴走列車」というキャッチで、ノンストップで暴走する列車を舞台に、偶然乗り合わせた6人が必死で奮闘する姿を描いた密室サスペンス・アクション映画です。
監督:オミッド・ノーシン 出演:ルイス(ダグレイ・スコット)、サラ(カーラ・トイントン)、ピーター(デヴィッド・スコフィールド)、ヤン(イド・ゴールドバーグ)、エレイン(リンゼイ・ダンカン)、ほか
映画「パニック・トレイン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パニック・トレイン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パニックトレインの予告編 動画
映画「パニック・トレイン」解説
この解説記事には映画「パニック・トレイン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パニックトレインのネタバレあらすじ:1.プロローグ:出会い
舞台は英国タンブリッジ・ウェルズ行きの列車の中、医者のルイスは7歳の息子・マックスを芝居に連れた帰りでした。ルイスがマックスとじゃんけんで遊んでいると、携帯電話がなりました。それは病院からの呼び出しでした。ルイスは騒いでいた若者たちに「少し静かに」と頼みました。ルイスは若者たちに礼を言い、マックスにおもちゃのハリーで遊んでおくようにと言うと、席を離れ、場所を変えて電話をしました。するとマックスのもとに、一人の美しい女性(サラ)が通りがかりました。彼女はマックスに声をかけました。マックスはサラと話していると、ハリーをサラに当ててしまい、彼女のコートを汚してしまいました。ルイスはサラに謝ると、サラは「平気よ。…新しいコートでも買ってくれる」と冗談を言いながら、笑顔で許してくれました。サラはルイスとマックスの隣の席に座り、ルイスたちと仲良くなりました。マックスはタバコを持っている男(ヤン)をこっそりと覗き見しました。ヤンはマックスに気づき、手からタバコを消す手品を見せました。彼は車内でタバコを吸い出し、切符をチェックしに来た車掌と年配の男性(ピーター)に注意をされました。ヤンは「取り上げれば?」と言って、おちょくり、大声で悪態をつくとタバコを窓の外へと捨てました。そしてヤンは通路へと出て行きました。窓側でハリーと遊んでいたマックスは、突然ドアを開き、落ちかけました。言うことを聞かなかったマックスに、ルイスは叱りました。落ち込むマックスをルイスは優しく抱きしめ、慰めました。そこに車掌が来ました。車掌はサラをマックスの母親と勘違いしました。するとマックスは「ママは死んだ」と寂しそうに告げました。そんなマックスを見たサラは寂しげに、窓から外を眺め続けました。
パニックトレインのネタバレあらすじ:2.謎
列車は走り、停車駅で次々と乗客が降りていきました。つい眠ってしまったルイスが、目を開けると、不審な行動をとる一人の男が目に入りました。ルイスはふと隣を見るとサラがいませんでした。「行っちゃたね」と呟くマックスにルイスは、ジャケットを脱ぎ、マックスにかけて、暫く眠るようにと言いました。順調に走る列車の中、車内通路では、突如、車掌が何者かに口を抑えられて連れ込まれてしまいました。ルイスは列車に揺られて、つい眠ってしまいました。気がつくと目的地にはまだ到着してない様で、隣に降りたと思っていたサラがいました。サラは「コートを洗ってたの」と言いました。いつの間にか周りの乗客はいなくなり、ルイスたちだけになっていました。ルイスはサラと談笑し、いい雰囲気になりました。サラは到着したら起こしてあげると、ルイスに眠ることを勧めました。ルイスはまた睡魔に襲われ、眠りました。暫くすると電車が急停車し、徐行し出しました。衝撃で目覚めたルイスが窓の外を見ると、線路に人が倒れていました。ルイスは眠っていたサラを起こし、スヤスヤと眠っているマックスをルイスに託すと、車掌を探しに行きました。その途中、ヤンがいました。ルイスは車掌室に行き、ドアをノックしていると、ピーターが話しかけてきました。ルイスはピーターに事情を話すと、彼は救急車を手配すればいいと言ってきました。ルイスは携帯電話で「救急車を頼む。…車掌が見当たらない」と連絡し、席に戻りました。列車はルイスとマックスが降りる駅に到着しますが、列車は停まらず通過してしまいました。サラはルイスにキスをしてきましたが、ルイスはそれどころではありませでした。驚いたルイスは、1等席にいた女性(エレイン)にサラとマックスを託して、運転士に知らせに行きました。エレインは、マックスに座席の紫色の由来を静かに説明すると、サラの方にウィンクをしました。
パニックトレインのネタバレあらすじ:3.暴走
ルイスは運転士とインターホンで連絡をとると、運転士は残りの乗客の人数を聞いてくるだけでした。ルイスは「確か…6人いる」と答えると、通話が切れてしまいました。ルイスが再度、掌室に向かうと近くの部屋に発券機だけが落ちていました。ルイスが車掌室のドアをノックしていると、ピーターが再び絡んできました。すると、突然、列車が大きな警笛を鳴らしました。「ふざけるな」とルイスは、非常ブレーキをかけますが、列車は停まらず、逆に速度を増し出しました。ルイスは非常装置を見に行きましたが、それは壊れていました。「ブレーキが利かない」とルイスは呟き、焦りました。警笛で驚いたヤンもやって来ました。ピーターも降りる駅に列車が停まらず、焦り始めました。やって来たヤンに、ルイスは蛍光ジャケットを着た男が、倒れている男の傍を歩いていたと話しました。ヤンは服の下に蛍光ジャケットを着ていました。不審の目がヤンに向けられました。ヤンは、自分は地下鉄の清掃員で、アリバイがあり、思うに犯人は運転士だと言いました。ルイスは車掌室と運転室の作りは同じだと考え、拾った鍵で開けようとしましたが、中々開きませんでした。その間、ピーターは鉄道警察に連絡をしました。ピーターはルイスたちに「開けるな。警察に任せておけ」と言いますが、ルイスは必死でドアを開けようとしました。するとヤンがドアを押すと、あっさりと開きました。ドアは開いていたのでした。中には誰もいませんでした。ピーターは警察が電車を止めてくれると言いました。しかし、ルイスはディーゼルで電車が動いているので、電源を切っても止まらない、警察に止めることはできないと判断し、頭を抱えました。ヤンは裏口から飛び降りようと提案しますが、「時速110キロだぞ。無理だ」とルイスはそれを一蹴しました。すると、サラがハンドブレーキを発見しました。ルイスはヤンとハンドルを回しました。列車の速度は順調に落ちていきましたが、運転している犯人が気づき対抗してきました。列車の車輪から火花と煙が噴出してきました。列車は暴走し、時速160キロまで上がってきました。それを見たピーターは「危険だ」と止めに入ってきました。ピーターはヤンに殴られて鼻を怪我してしまいました。このままでは危険だと判断したルイスとヤンは、ブレーキをかけるのを止めました。
パニックトレインのネタバレあらすじ:4.謎の犯人
列車に残った6人は集合し、議論しました。列車は暴走し続けていました。エレインはもう少しの所に遮断器があることに気づきました。遮断器が下りなければ、車と衝突、脱線するかもしれません。遮断機を下してもらうように、ピーターは警察に頼みますが、間に合うかどうかは分かりませんでした。そこまで残りあと80秒だからです。心配そうにするマックスが外を見ないように下に向かせるため、ルイスはゲームをしようと提案しました。サラも協力してくれました。外では暴走する列車に並行して、パトカーが駆けつけてきていました。しかし、パトカーは間に合いませんでした。ちょうど踏切では若者たちが車に乗って騒いでいました。若者たちは車で踏切を渡ろうとして、暴走列車に接触し、弾き飛ばされてしまいました。列車内でも火花と衝撃が走りましたが、全員無事でした。しかし、突如、エレインは薬が切れてしまったのか、心停止してしまいました。ルイスは必死で救命処置をしましたが、10分頑張っても彼女は戻ってきませんでした。ルイスは「除細動器があれば…」と悔しがりました。最終駅まで30分となり、ルイスは消化器を、ヤンは鉄のポールを持ち、運転室に乗り込みました。そこには車掌の遺体が横たわっていました。乗り込んだルイスは運転室の窓を何とか、突き破ろうとしました。すると犯人が大きな警笛を鳴らしました。列車内に強烈な音が響き渡りました。ルイスは最後のドアだけは開けられませんでした。残った5人は再び、列車を止める手立てを議論しました。ピーターは電話で、線路にいたのが死亡した本物の運転士だと警察から聞いたと話しました。ルイスは運転室の窓越しにヘルメットがあったので、ふと見たあの不審な男を思い出しました。その男はヘルメットを持っていました。ルイスはあの男だと話しました。ピーターは30年前のムーアゲートを思い出しました。それは地下鉄線での衝突事故で、駅に入った列車が加速して、緩衝器に衝突した事故でした。運転士と乗客40人が死亡した大惨事でした。それは原因不明となっていましたが、自殺を図った運転士の故意の事故だと囁かれていた事件でした。
パニックトレインのネタバレあらすじ:5.作戦
あと約20分、サラとピーターとヤンが脱出方法を説明書から探していると、連結器・カプラーを外せば、切り離せることが分かりました。ヤンはピンさえ外れれば、今の振動ぐらいなら成功すると言いました。実はヤンは工業大学出身で、頭が良かったのでした。この作戦は内部からでは無理でした。列車の外から実行するしかありませんが、時速160キロの中、命綱なしに実行するのは不可能でした。しかし、ピーターは少し先の駅からの線路が老朽化しているため、列車は速度を落とすと判断しました。ピーターは、犯人は計画的であり、派手な自殺願望を持っているので、老朽化の線路で脱線は選ばないと推理しました。速度が落ちるまで、みんなで酒を一杯飲みながら談笑しました。手品師のヤンは、両親が公演に来る予定でした。その話を聞いて、ピーターはヤンのことを見直しました。ヤンは手品を披露して、みんなの気持ちを和らげました。列車の速度が落ちてきました。決死の覚悟でヤンがドアから外に回り込みました。しかしピンは砂袋でなく、セメントで固めていたため外れませんでした。ヤンは耐えられなくなってしまいました。ルイスは手を伸ばして、必死でヤンを助けようとしました。やがてトンネルが近づいてきました。絶体絶命のピンチ・間一髪で、ルイスはついにヤンを助け、電車内に引き入れることに成功しました。ヤンは骨折したものの、無事でした。煙草を吸い落ち着こうとするヤンでしたが、手が震え火をつけることができませんでした。そんなヤンにピーターが火をつけてあげました。すると列車はトンネル内で停車しました。列車は前方の何かに突っかかり、徐行で進んでいきました。ルイスたちはドアを開けようとしましたが、幅が狭く出られませんでした。しかし、ルイスはマックスならば通れると思い、マックスだけをここから降ろそうと考えました。まだ幼いマックスは、怯えて嫌がりました。それでもルイスは、息子・マックスを助けるため、行くように命じました。マックスは父・ルイスに抱き着き、離れようとしませんでした。そんなマックスの姿を見て、ルイスは降ろすことを止めました。
パニックトレインのネタバレあらすじ:6.停車
あと残り10分で最終駅です。ヤンはカプラーを爆破して止めようと提案しました。ルイスは妙案を閃きました。ルイスは消化器に服や毛布などを被せ、カプラーの上に起きました。そして、そこに酒を垂らして、ライターで火をつけました。爆発が起こりました。しかし、カプラーを破壊するほどの威力はありませんでした。ただ爆発によって、カプラーの内部のピンが見えました。燃えたぎる炎の中、ルイスは覚悟を決めて、ピンを外しに行きました。しかし、中々熱くて外せませんでした。そこにピーターが鉄のポールを持って現れました。ピーターはヤンに「一度くらい言うことを聞け」と言い、下がらせました。ピーターの必死の活躍で、カプラーのロックが外れました。ルイスがピンを外すと、列車が衝撃で揺れました。ピーターはその揺れで、線路へと落下してしまいました。カプラーが外れ、ルイスは犯人側の車両に取り残されてしまいました。ルイスはヤンに車掌室のハンドブレーキを使うように指示し、サラとマックスの命を託しました。ヤンはサラと協力して、ハンドブレーキを引き、車輌を減速させていきました。犯人が運転するルイスの列車は、燃料の重油に火が燃え移り、炎がどんどん押し寄せてきました。ついに爆発とともに炎が押し寄せてきました。ルイスは覚悟を決めて、必死で走り、ジャンプして車輌から飛び降りました。列車は火花をあげ、炎は運転室にまで燃え移り、火だるまになり、ようやく停車しました。
パニックトレインの結末
火の子が闇夜の天から舞い降りてくる中、ルイスは気がつきました。ルイスの前には、マックス、サラ、ヤンがいました。列車は火だるまになって止まっていました。救急車のサイレンが聞こえてきました。サラはマックスを優しく抱きしめました。
以上、パニックトレインのあらすじと結末でした。
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