世界の果ての通学路の紹介:2012年フランス映画。ケニア・モロッコ・アルゼンチン・インドの小学生が学校に通う姿にスポットを当て、それぞれの国の通学路や事情などを克明に記録したヒューマン・ドキュメンタリーです。
監督:パスカル・プリッソン 出演者:ジャクソン・サイコン、カルロス・ヤネス、ザヒラ・バディ、サミュエル・J・エスターほか
映画「世界の果ての通学路」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「世界の果ての通学路」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
世界の果ての通学路の予告編 動画
映画「世界の果ての通学路」解説
この解説記事には映画「世界の果ての通学路」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
世界の果ての通学路のネタバレあらすじ:ケニア
サムブル族の11歳の少年ジャクソンは、6歳になる妹のサロメを連れて、片道15km・約2時間かけて、その足だけで学校に通っています。通学路は象やキリン、シマウマなどの野生動物が大量に生息するサバンナ地帯で、二人はサバンナに入る際は小高い丘に登り、象などの群れを見極めてから、群れを避けて小走りに突き進んでいるのです。ケニアではジャクソンらのようにサバンナを通学路にしている子供が多く、毎年4~5人の子供が野生動物の犠牲になっているのです。ジャクソンらの両親は毎朝、二人が無事学校に通えるよう祈りを捧げています。一方、学校に急いでいたジャクソンらは象の群れに遭遇、サロメを連れて必死で逃げ抜き、くたくたになった妹に木の実を食べさせては歌を歌って励ましました。ジャクソンの将来の夢は飛行機のパイロットになって、まだ見たことのない世界をこの目で見ることです。
世界の果ての通学路のネタバレあらすじ:アルゼンチン
アンデス山脈の人里離れた牧場で暮らす11歳の少年カルロスは、5歳年下の妹ミカイラと共に愛馬キベルトに乗り、毎日片道18km・約1時間半の道のりを通学しています。通学路はひたすら石ころだらけ、未舗装の崩れかけた道や崖の真横を突き進み、誰もいないパタゴニアの山々や美しい平原を通っていきます。二人は途中の道端にある祠に赤い布を巻き、毎日の通学の安全を祈願するのが日課です。二人はキベルトとは大の仲良しで、冷静沈着なキベルトは変わりやすい山の天候や悪路などをものともせず突き進んでいきます。カルロスの将来の夢は獣医になって愛する故郷に貢献することです。
世界の果ての通学路のネタバレあらすじ:モロッコ
アトラス山脈の中心部、イムリル谷近くの辺境の地に住むベルベル人の12歳の少女ザヒラ。彼女の一家はこれまで学校に行ったことがなく、字を読むことができません。一家で初めて学校に通うザヒラは、自宅から片道22km・約4時間の距離にある全寮制の学校“アスニの万人のための教育”で学んでいます。ザヒラは毎週月曜日の夜明けに目覚め、親友のジネブやノウラと一緒に岩だらけの未舗装の山道を歩き、途中ヒッチハイクに頼りながら学校を目指します。1週間を寮で暮らすザヒラら三人は金曜日の授業終了後に同じ道を戻って家に帰っていくのです。ザヒラは通学の際には家から1羽のニワトリを持っていき、市場でお菓子と物々交換するのが習慣です。ザヒラの将来の夢は医師になることであり、家族は彼女の夢を全力で応援しています。
世界の果ての通学路のネタバレあらすじ:インド
ベンガル湾沿いの漁村クルサマンカドゥに住む13歳の少年サミュエルは、未熟児で生まれたために脚に障害を抱えており、車椅子生活を余儀なくされています。サミュエルは毎日、弟二人に手伝ってもらい、手作りの車椅子に乗って片道4kmの道のりを約1時間15分かけて通学しているのです。通学路は未舗装路で、サミュエル兄弟は途中の川を渡ろうとして車輪が砂にはまってしまったり、エンストした車が道を塞いでしまったり、人通りの多い道で車輪が外れてしまったりとアクシデントの連続ですが、それでもサミュエル兄弟は力を合わせて学校に向かっていきます。そして学校に着いたサミュエルはクラスメイトたちの力を借りて教室へと入っていくのです。サミュエルの将来の夢は医師になって自分と同じような障害を抱える人たちの力になることです。
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