映画「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リトル・ボーイ 小さなボクと戦争の紹介：2016年メキシコ,アメリカ映画。第二次世界大戦の最中。アメリカ西海岸の漁村に住むペッパー・バズビー少年は身長が低いことに悩みながらも、父の背中を追いかけ、家族4人楽しく暮らしていた。兄ロンドンが徴兵検査でひっかかるまでは…。兄の代わりに戦場へと赴いた父を取り戻すため、ペッパーは行動に出る。
監督：アレハンドロ・モンテベルデ 出演：ジェイコブ・サルヴァーティ（ペッパー・フリント・バズビー / リトル・ボーイ）、エミリー・ワトソン（エマ・バズビー）、ケイリー＝ヒロユキ・タガワ（ハシモト）、マイケル・ラパポート（ジェイムズ・バズビー）、デヴィッド・ヘンリー（ロンドン・バズビー）、エドゥアルド・ベラステーギ（クリスピン司祭）、ほか
この解説記事には映画「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アメリカ カリフォルニアの小さな漁村。少年ペッパー・バズビーは周囲よりも小柄なことに悩んでいましたが、いつも父ジェームズがそばにいてくれたおかげで日々を楽しく過ごしていました。当時は第二次世界大戦の真っ只中で、勝利の為に国民は一丸となってつつましい生活を送っていました。ある日ペッパーの兄ロンドンが徴兵検査に引っかかり、かわりにジェームズが戦地に赴くことになりました。父が去り、さらに彼がフィリピンで日本兵に捕虜にされたと知り彼は随分落ち込みました。
ペッパーを心配して兄が奇術師の実演会に連れて行きました。奇術師に指名されペッパーが舞台の上にあがると、手を使わずに瓶を動かしてみせました。ところで彼の町には日本人の中年男性ハシモトが住んでいました。敵国出身の男がいることを知り、憎悪を募らせるペッパーとロンドン。２人が彼の家に火炎瓶を投げつけたため、ロンドンは拘置され、ペッパーは地元の教会で神父から説教を受けることに。神父は彼が父の帰還を願っていることを知り、「このリストを実践して行いをよくしろ、そうすれば神の意志で父は戻るかもしれない」とペッパーを諭します。
リストには「ハシモトと仲良くなること」の言葉が。しかめつらのハシモトにちょろちょろとついて周り、どうにか仲良くなろうとしますが一方のハシモトは邪魔そうにするばかり。家で密かに夫を思い涙を流す母、父の代わりを務めようと必死になるロンドン、友達のいないペッパーはリストのことをハシモトに話に行きます。彼はペッパーに世話を焼き、リストを次々に制覇していきます。ところが２人が一緒にいるところをロンドンが見つけ、ロンドンはハシモトを挑発しに行きます。ロンドンになじられ、ペッパーは自分の力を見せようと山めがけて念力を送ります。その時、突然地面が揺れ動きました。タイミング良く地震が起きたのです。その後ペッパーは絶えず父の帰還を待ち、戦争が一刻も早く終わるように大海原のむこうにある日本に向けて念力を送り続けていました。
そしてその日は来ました。広島に原子爆弾が投下され、戦争が終結したのです。町の人々は「小さな男の子（リトル・ボーイ）」のペッパーが起こした奇跡だともてはやしますが、しかし戦地ではいまだ捕虜が囚われたまま。ペッパーは母から父の身が危険だと聞き、不安な日々を過ごします。ハシモトの身にも危険が迫っていました。ある夜、彼をよく思わないサムという男によって家の中は破壊され、ハシモト自身も重傷を負います。病院に収容された後も心臓が止まりかけ、見舞いに来ていたペッパーは気が気ではありませんでした。父に関する知らせが届いたのはそんなときです。母はその知らせに泣き崩れてしまいました。
正装をしたロンドンと母が共同墓地へとやってきました。ジェームズは戦地で命を落とし、その場で埋葬されたとのことでしたが母の希望で故郷でも葬式をすることになりました。そこには杖をつきながら参列するハシモトの姿も。葬儀の後、抜け殻のようになってしまったペッパーを、ハシモトは勇気づけます。そして、彼が長い間求めていた奇跡が起きました。囚われていた日本軍の野営地で、ジェームズは撃たれて瀕死の状態に。ところが彼のペンダントが付いたブーツを仲間が横取りし、その仲間が射殺されてしまったため彼が亡くなったことになっていたようです。母、ロンドン、そしてペッパーは病院で父と再会することができました。
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