間宮兄弟の紹介:2006年日本映画。仲良し兄弟の絆を描いた、ハートフルコメディー。平凡だけど幸せに暮らす兄弟の日常を、温かい目線で描いたほのぼのとした作品です。ベストセラー作家の江國香織の小説が原作となっています。
監督:森田芳光 出演者:佐々木蔵之助(間宮明信)、塚地武雄(間宮徹信)、沢尻エリカ(本間直美)、北川景子(本間夕実)、常盤貴子(葛原依子)ほか
映画「間宮兄弟」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「間宮兄弟」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「間宮兄弟」解説
この解説記事には映画「間宮兄弟」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
間宮兄弟のネタバレあらすじ:下町に住む仲良し兄弟
東京の下町に暮らす間宮兄弟は、とても仲が良い兄弟です。兄の明信は、ビール会社の商品開発の仕事をするサラリーマン、弟の徹信は小学校の校務員として働いています。2人とも30歳を過ぎて独身男性ですが、恋愛とは無縁の生活をしています。ある時、兄の明信が、女性を誘ってカレーパーティーを開催することを提案します。明信は、常連でもあるビデオ店でバイトをしている大学生の直美を、徹信は同じ小学校で働く教員の依子先生を誘います。
間宮兄弟のネタバレあらすじ:パーティでの収穫は?
カレーパーティーの準備に2人は大張り切りです。3つもカレーを準備し、花まで活けて準備に余念はありません。カレーパーティー自体は大いに盛り上がり、大成功に終わりますが、直美にも依子先生にも彼氏がいたのでした。夏休みも間宮兄弟は一緒に過ごします。静岡の実家に帰省した兄弟は、母親から小遣いをもらって、夏休みを満喫します。
間宮兄弟のネタバレあらすじ:ゴタゴタに巻き込まれた兄弟
夏休みも終わり、会社に戻った明信は、会社の先輩の大垣から相談を受けます。大垣は会社の同僚と不倫をしており、妻から離婚を切り出されていたのでした。大垣の離婚の話し合いに同席させられた明信は、居心地の悪さから、弟の徹信が待っていることを口実に、大垣の家を抜け出します。家に戻ると、徹信はいませんでした。なんと、ぼったくりバーで、珈琲牛乳2本の代金として10万円の請求をされていたのでした。
間宮兄弟の結末:これからもずっと一緒
明信は、直美に自分の想いを告白しますが、あっさり振られてしまいます。直美の彼氏の存在を徹信が黙っていたことに明信は怒り、徹信を呼び出します。徹信は、これからも一緒に暮らそうと、明信を慰めます。会話の流れから、明信は、徹信が直美の妹の夕実を好きだということを確信し、徹信をからかいます。明信の怒りは消え、2人は元の仲良し兄弟に戻ったのでした。一方、直美と妹も間宮兄弟のような仲良し姉妹でした。いつまでも一緒にいることがいいのかと悩む直美に、夕実は、間宮兄弟の年でもずっと一緒にいるから自分達も大丈夫だと伝えます。
以上、映画 間宮兄弟のあらすじと結末でした。
—————————
間宮兄弟のレビュー・感想
子供をそのまま大人にしたような間宮兄弟。長身で細身の兄・明信(佐々木蔵之介)と、小柄で太っている弟・徹信(塚地武雅)は見た目こそ凸凹コンビだが、そのバランスが丁度いい心地よさである。おおらかな大型草食動物のような兄と、小動物のような弟。その体温を感じずにはいられない。間宮兄弟は見ていて愛くるしくなってしまう。
一方、間宮兄弟のマドンナともいえる本間姉妹は現代的な象徴として間宮兄弟と対比されている。姉の直美(沢尻エリカ)は彼氏はいるものの不満を抱え、気晴らしに兄弟と遊ぶし(いやらしい意味ではない)、妹の夕実(北川景子)は自由奔放である。
その他、脇を固める役者人も豪華で、間宮兄弟を複雑な思いにさせているのだがどこか憎めない。それは兄弟自信が無邪気で、人を憎むことさえも子供のような感情でしか憎めないからなのだと思う。
映画 間宮兄弟は童話のような世界観で、兄弟の遊びや劇中音楽はどこかノスタルジックを表現しながら、携帯やiPodを登場させることで現代的な一面を時折見せる。その切替えの瞬間も笑いに替わるのだから不思議だ。
映画 間宮兄弟は全編を通じてコメディかと思われがちだが、これは人間ドラマである。それもかなりリアリティにこだわった面を持った。親兄弟に限ったことではないコミュニケーションのあり方を教えられる気がした。『おもてなし』の精神が大事である。そして、自分自身が楽しむことも。
徹信が人妻にフラれる直前のセリフや、夕実の『だって間宮兄弟を見てごらんよ。いまだに一緒に遊んでるじゃん』というセリフに、ほんのり涙がこみ上げてくる。この2人にMVPをあげたい。
「間宮兄弟」感想・レビュー
-
こんな兄弟になりたかった!うちは兄弟であんまり仲が良くないので、間宮兄弟が本当に羨ましく思えます。シナリオ的には、山場も無ければ、谷もない。日常を淡々と描いていく作品。なのに観ていて飽きない。不思議な魅力。塚地武雅の演技が素晴らしい。
ただただ、ひたすら仲の良い兄弟が、わちゃわちゃしてます(笑)。恋人がいなくても、こんなに仲が良くて、オタクな趣味も合う兄弟がいるなんて、ほんとに幸せなことだなぁと思いました。ただ、それ以上の面白さはなくて、正直飽きました。私はメガホンを取っている森田監督の他の作品も面白いと思えなかったので、相性が良くないんだと思います。まだ演技経験が浅い、素人感満載の北川景子の演技が、ある意味見どころです(笑)