雪の断章 情熱の紹介:1985年日本映画。佐々木丸美の同名小説の映画化。当時アイドルとして人気だった斎藤由貴の初映画主演作として話題を呼びました。監督は「台風クラブ」で脚光を浴びた相米慎二。
監督:相米慎二 出演:斉藤由貴(夏樹伊織)、榎木孝明(広瀬雄一)、岡本舞(那波裕子)、矢代朝子(細野恵子)、藤本恭子(那波佐智子)、塩沢とき(学校の先生)、河内桃子(カネ)、世良公則(津島大介)、ほか
映画「雪の断章 情熱」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「雪の断章 情熱」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「雪の断章 情熱」解説
この解説記事には映画「雪の断章 情熱」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
雪の断章 情熱のネタバレあらすじ:起
捨て子で孤児の伊織は、資産家の那波家に引き取られましたが、養女とは名ばかりで、家政婦代わりにこき使われていました。それを見かねた雄一は、親友の大介の協力の下、伊織を引き取り、育てることにします。十年後、高校生になった伊織の同級生である那波家の次女、佐智子が北大を志望していると知り、雄一は伊織にも北大を受験させようとします。そんな中、那波家の長女裕子が雄一と同じマンションに引っ越してきました。歓迎会の途中でいったん自室に引き上げた裕子に伊織はコーヒーを運びます。裕子が戻らないので伊織が様子を見に行くと裕子は死んでいました。
雪の断章 情熱のネタバレあらすじ:承
裕子のコーヒーから青酸カリが検出されたことにより、伊織は裕子を殺した犯人として疑われ佐智子に責められ、刑事に自室まで調べられます。また家政婦のカネからは雄一は伊織が早く大人のきれいな女性になるのを待っているとほのめかされ、伊織は雄一を「偽善者」とののしります。その後、マンションに尋ねてきた雄一の婚約者、恵子にマンションを出て行くよう迫られますが、伊織は拒否します。雄一の親友の大介の誕生日、花束を持って大介のアパートを訪れた伊織は、そこで裕子のものと同じ水差しを見つけます。
雪の断章 情熱のネタバレあらすじ:転
伊織は一人家を出てさまよっているところを刑事に補導されます。伊織は、刑事に「誰が裕子を殺したか知っている」と言ったことで、雄一に問いただされますが、「雄一さんだから言えない。北大も受けない」と突っぱねますが、雄一は「北大だけは受けろ」と伊織を殴ります。その後、伊織は大介に誘われて函館に行きます。そこで大介は自分も孤児だったことを打ち明けます。翌春、伊織は北大に合格します。お祝いの席で大介は九州に転勤になったことを明かし、伊織について来てくれるよう頼み、伊織は了承します。
雪の断章 情熱の結末
出発前に、刑事は伊織に「九州に行く前に真犯人を教えろ」と迫りますが、伊織は口を割りません。その後、大介は青酸カリで服毒自殺をします。大介は、伊織宛の遺書の中で自分が裕子殺しの真犯人である旨を告白していました。大介の両親の自殺の原因が、裕子の父親にあったことが動機のようです。遺書の最後には「雄介を頼って生きろ」と書かれていました。伊織は、いったん雄介の元を去ろうとしますが、雄一に問い詰められ、押し殺していた雄一に対する愛情を認めるのでした。
相米慎二監督の長回し演出がとにかくすごい!冒頭、カットを割らずに月日の流れまで描いてしまうなんて。雪の中の演技も冴えています。ストーリーの面白さよりも、映画をもっと肉体的なものとして楽しめる作品です。斉藤由貴がめっちゃ可愛いです!