マーサ、あるいはマーシー・メイの紹介:2011年アメリカ映画。カルト集団によるマインド・コントロールに苦しむ女性の姿を描いたサスペンス作品。マーサは2年間過ごした山中のカルト集団から逃げ出し、姉夫婦の下へ身を寄せた。サポートを受け日常を取り戻そうとするマーサだったが、カルト集団の呪縛は次第に彼女を蝕み、周囲を困惑させていくのだった。
監督:ショーン・ダーキン 出演者:エリザベス・オルセン(マーサ)、サラ・ポールソン(ルーシー)、ジョン・ホークス(パトリック)、ヒュー・ダンシー(テッド)、ブラディ・コーベット(ワッツ)ほか
映画「マーサ、あるいはマーシー・メイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マーサ、あるいはマーシー・メイの予告編 動画
映画「マーサ、あるいはマーシー・メイ」解説
この解説記事には映画「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マーサ、あるいはマーシー・メイのネタバレあらすじ:脱走と保護
舞台は現代アメリカ。ひと気の無い山中で、カルト集団が共同生活を送っていました。ある日1人の女性がそこから逃げ出します。彼女の名はマーサ。集団の中ではマーシー・メイと呼ばれていました。何とか追っ手をやり過ごした彼女は唯一の肉親である姉ルーシーに電話をかけます。ルーシーは2年もの間音信不通だったマーサからの連絡に驚き、3時間かけて車で迎えに来てくれました。ルーシーは夫テッドと借りている湖畔の別荘へマーサを連れて帰ります。ルーシーもテッドもこの2年間のことを知りたがりましたが、マーサは「彼氏と一緒に山で暮らしてた」としか話しません。翌日から、早くもマーサの奇妙な行動が目立ち始めました。突然全裸になって湖で泳いだり、ルーシーに「夫婦はセックスしないって本当?」と質問したり。その度にルーシー達は困惑しますが、これがカルト集団の日常だったマーサには彼らの動揺がいまいち理解出来ませんでした。
マーサ、あるいはマーシー・メイのネタバレあらすじ:カルト集団の「日常」
2年前、他者との繋がりを求めてマーサはカルト集団の一員になりました。そこでリーダーのパトリックから、マーシー・メイという名を与えられます。マーサは様々なルールを教え込まれました。何らかの「役割」を見つけ集団に貢献すること、服は共有、酒は禁止、家族に連絡するのも禁止。更に「儀式」と称してパトリックから昏睡レイプされてしまいます。しかしここの女は皆体験している、身を清めて貰っているのだと教えられ、マーサは受け入れてしまいました。
マーサ、あるいはマーシー・メイのネタバレあらすじ:侵食する過去
保護されて3日目。マーサはテッドに誘われボートで遊びました。ルーシーは病院に行っています。「子どもをつくろうと思って」とテッドが話すと、マーサは育て方も知らないのに、と大笑いしました。その夜、マーサは眠れないからと姉夫婦のベッドに無言で潜り込みます。セックスの最中だった2人は驚き、テッドは怒って寝室から出て行ってしまいました。マーサは一向に心を開かず、ルーシーに「私は教師でリーダーなの」と言い放ち更に困惑させてしまいます。マーサは何も出来ない子どものように扱う姉に苛立ちを募らせていました。ルーシーとも気まずくなり、テッドの怒りを買ったマーサは居心地の悪さを感じていました。そして夜、ついにカルト集団へ電話をかけてしまいます。電話口で「マーシー?」と問われ、すぐに電話を切ったマーサ。しかしそれ以降頻繁にカルト集団のことを思い出したり、夢に見るようになりました。
マーサ、あるいはマーシー・メイのネタバレあらすじ:死を目にして
カルト集団で長い時間を過ごす内に、マーサは犯罪に加担させられるようになります。迷いを見せる彼女に、パトリックは「(君は)教師でリーダーだ」と教え込みました。そして彼らは窃盗や家宅侵入を繰り返します。ある夜、侵入した家でついに住人を殺害してしまいました。実行犯ではないものの、その場にいたマーサは酷く動揺します。パトリックは「死とは純粋な愛なんだ」と言ってマーサをコントロールしようとしますが、彼女の恐怖は消えませんでした。
マーサ、あるいはマーシー・メイの結末:追いかけて来たのは
カルト集団の夢を見ていたマーサは、突然テッドに起こされパニックになります。夢と現実の境目が曖昧な状態で逃げ回り、階段からテッドを蹴り落としてしまったマーサ。ついに姉夫婦はマーサを病院に入れる決意をします。このままでは安心して子どもを育てられないと泣くルーシーに、「あんたろくな母親にならない」と言い放つマーサ。ルーシーは「病院の費用は全部払うから」と言い捨てその場を去りました。翌日、3人は車で街へ向かいます。その後ろを1台の車がぴったりと追いかけて来ました。マーサが恐怖にも安堵にも見える表情を浮かべ、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画マーサ、あるいはマーシー・メイのあらすじと結末でした。
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