ザ・シークレットマンの紹介:2017年アメリカ映画。ニクソン大統領を辞任させたウォーター・ゲート事件、ワシントン・ポスト(アメリカの新聞)らマスコミがニクソン政権と対決しニクソンを辞任させたと言われます。しかし、その背後にはニクソン政権とその管轄下にある司法省、大統領の不正を暴こうとするFBIの対立がありました。ニクソン辞任を実現しようとするFBIは大統領の不正をワシントン・ポストに提供する形で真相究明とニクソン辞任を実現しました。「ディープ・スロート」(Deep Throat 内部告発者)と呼ばれワシントンポストに情報を提供した人物は長年の謎でした。2005年に元FBIのマーク・フェルトが「ディープ・スロ=ト」であったことが判明しました。『ザ・シークレットマン』はマーク・フェルトが大統領の不正を暴き、ニクソン辞任を実現したストーリーです。
監督:ピーター・ランデズマン 出演:リーアム・ニーソン(マーク・フェルト)、ダイアン・レイン(オードリー・フェルト)、マートン・ソーカス(L. パトリック・グレイ)、アイク・バリンホルツ(アンジェロ・ラノ)、トニー・ゴールドウィン(エド・ミラー)、ブルース・グリーンウッド(サンディ・スミス)、マイケル・C・ホール(ジョン・ディーン)、ほか
映画「ザ・シークレットマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・シークレットマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・シークレットマンの予告編 動画
映画「ザ・シークレットマン」解説
この解説記事には映画「ザ・シークレットマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・シークレットマンのネタバレあらすじ:起・フーバー長官の死、ニクソン大統領とFBIの対立
1972年ベトナム反戦運動が激化する中、ニクソン大統領は同年の選挙で再選されるかと微妙な立場でした。ホワイトハウスでは、FBIに30年務めるFBI副長官のマーク・フェルト(リーアム・ニーソン)はニクソンの顧問ジョン・ディーン(マイケル・C・ホール)から「どうすればフーバーを解雇できるか?」と質問されます。50年近く長官のフーバーをニクソン大統領も解雇できません。フーバーに忠実なフェルトは解雇が難しいことを伝えます。自宅へ帰るフェルトは妻オードリー(ダイアン・レイン)とは仲が良いようであり、酒を飲みラテンダンスを楽しみます。いつものようにFBIに勤務するフェルトはフーバーの死を知らされます。司法省からパット・グレイ副長官(マートン・チョーカシュ)が来ますが、フェルトはフーバーの葬式はFBIで行うとし司法省のFBIへの関与を防ごうとします。フーバーの葬式後、グレイが正式にFBI長官に任命されます。ニクソンと司法省はフーバー独裁が終わり、FBI改革に乗り出そうとします。しかし、フェルトは毅然とした態度でグレイにFBIはニクソンと司法省の言いなりにはならないと告げます。自宅に帰るフェルトは妻からフーバーが死んだ以上、辞任したらと言われますがフェルトは職にとどまります。
ザ・シークレットマンのネタバレあらすじ:承・ウォーター・ゲート事件の発生、ニクソン政権の捜査妨害
深夜の電話、フェルトは民主党本部(ニクソン共和党の野党)ウォーター・ゲート・ビルに何者かが侵入したと言います。事件の調査で逮捕された五人の経歴を聞くフェルトは、逮捕者にFBIとCIA(アメリカの諜報機関)の元職員がいると聞かされます。FBIに行くフェルトはグレイとディーンが密談していることを不審に思います。グレイと面会するフェルトは、ウォーター・ゲート事件の捜査は48時間以内で終わらせろと言われます。フェルトはタイム(アメリカで人気の雑誌)の記者に会います。記者はニクソンはFBIを支配下にしたいと話しますが、ニクソンに逆らうことの危険を警告します。フェルトが帰宅すると、妻はフェルトの仕事を心配し何をしているのと聞きます。娘が8年間行方不明というフェルトは娘を探すため、全米の同姓同名者に手紙を書きます。ワシントン・ポストに電話するフェルトは、記者とミーティングを持ち事件の重大性を記者に話します。ディーンはフェルトに電話し、「マスコミに情報を漏らしているのか?」と聞きます。フェルトはニクソン政権にはFBIの捜査に口出しする権限はないと言います。フェルトはグレイからも司法省が捜査の権限を持っている、ニクソン政権の不祥事には手を出すなと警告されます。部下と会議を持つフェルトはこの事件ではニクソンをも起訴すべきと決意します。
ザ・シークレットマンのネタバレあらすじ:転・グレイとの対決とワシントン・ポストへの情報提供
ニクソン大統領は再選を控えウォーター・ゲート事件と自身とは関係ないことを強調し事件の真相究明を約束します。フェルトはグレイからもこの事件の捜査をやめろと度々圧力を受けます。司法省はこの事件は終結と発表します。フェルトの妻は行方不明の娘が心配、死んだのではと思います。ニクソン政権の野党で事件の被害者の民主党ですらFBI捜査を意味のないものといいます。フェルトはこの事件に消極的なFBI職員を激励し捜査継続を呼びかけます。フェルトはFBI機密文書からウォーター・ゲート事件へのニクソン政権への関与を知る二名の人物の名前をワシントン・ポストに提供します。フェルトはワシントン・ポストのボブ・ウッドワード記者(ジュリアン・モリス)と密会し大統領選挙を控え、この事件の重大性を警告します。ウッドワードはワシントン・ポストではフェルトをディープ・スロートと言うニックネームで呼んでいることを知らせます。フェルトはさらなる情報をウッドワードに提供します。ワシントン・ポストにニクソン政権がFBIのウォーターゲート事件捜査を妨害しているという記事がのります。グレイはFBI内部に情報提供者がいると激怒します。ウォーター・ゲート事件にも関わらずニクソンは選挙で大勝します。フェルトと部下は結果に失望し、やけ酒を飲みます。娘を探すフェルトの同姓同名者への手紙は返送されますが、なにか娘の居所の手がかりをつかんだようでした。ニクソンは大勝により影響力を強め、FBIを支配下におさめようとします。フェルトはニクソンに盗聴されているのでは疑い、解雇を心配します。フェルトはグレイと会談しニクソン再選後は、フェルトの職もどうなるかわからないと言われます。しかし、フェルトはウォーター・ゲート事件の捜査を続けます。
ザ・シークレットマンの結末:娘との最後とディープスロートの正体
フェルトはタイムの記者にニクソン政権によるFBIの盗聴記録とウォーター・ゲート事件の隠蔽を話し、記事にするように求めます。議会の公聴会でグレイはタイムの記事について上院議員から聞かれます。グレイはFBIのウォーター・ゲート事件の文書をニクソン顧問のディーンに渡したのかと聞かれ、渡したと答えます。それは誰からの指示かと質問にニクソンと証言します。ニクソンのウォーター・ゲート事件への関与が暴かれます。ニクソンは辞任を発表します。フェルトは娘のジョアン(マイカ・モンロー)を見つけたと妻に言います。草原で子供とくつろぐジョアンにフェルトと妻が近づきます。フェルトはジョアンと再会します。ジ妻はジョアンの少女時代を回想し、ジョアンは母とキスします。フェルトは31年間勤めたFBIをやめることになります。FBI長官から功績を表彰されFBI職員から別れを惜しまれます。FBI退職から4年後、フェルトはフーバー時代からのFBIの一般市民への違法行為の公聴会へよばれます。違法行為は自分の指示と答えるフェルト、突然と自分はディープ・スロートかも知れないと示唆します。「ディープ・スロート なのか?」と聞かれるフェルト、映画は沈黙のフェルトの表情でおわります。映画の終わりでは、フェルトはFBIの一般市民への違法活動の責任を問われ刑を受けたこと、妻は自殺したこと、レーガン大統領時代に恩赦で名誉が回復されたこと、死の直前に自らがディープスロートであったことを正式に公表したこと、が字幕で流れます。
以上『ザ・シークレットマン』のあらすじと結末でした
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