フレッシュ・デリの紹介:2003年デンマーク映画。スヴェンは勤め先の精肉店の店主・ホルガーの小言に堪えかねて、仲間のビャンと共に独立し、精肉店を立ち上げます。ひょんなことから、人肉で作ったマリネを客に提供してしまい、なんとそれが大ヒットしてしまいます。店の評判を失いたくないスヴェンは、次々と人を手にかけていきます。最後に二人が辿り着く結論とは何なのでしょうか。
監督:アナス・トーマス・イエンセン 出演者:スヴェン(マッツ・ミケルセン)、ビャン/アイギル(ニコライ・リー・カース)、アストレッド(リーネ・クルーセ)、ティナ(ボディル・ヨルゲンセン)ほか
映画「フレッシュ・デリ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フレッシュ・デリ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「フレッシュ・デリ」解説
この解説記事には映画「フレッシュ・デリ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フレッシュ・デリのネタバレあらすじ:起
精肉店で下働きをしているスヴェンとビャンは、店主のホルガーのいびりに耐えきれず、独立して店を立ち上げます。スヴェンの得意料理はマリネとミートボール。ところが、いざ開店してみると全く客は来ず、スヴェンは思わず手伝いにきてくれていた妻・ティナに八つ当たりしてしまうのでした。 次の日、スヴェンはティナに別れ話を切り出され、捨てられてしまいます。落胆しながらも店の準備を始めると、昨日配線を頼んでおいた電気工が冷凍室に閉じ込められ、死亡しているのを発見するのでした。さらにタイミングの悪い事に、ホルガーが様子を見にやってきて営業不振ぶりを馬鹿にします。そして、自分の家で開くパーティー用にマリネを注文します。悲しみ、焦り、怒りでパニックになったスヴェンは、思わず死んだ男の片足でマリネを作り、ホルガーに渡してしまうのでした。遅れて出勤したビャンは、彼の行いに愕然としつつ、残りの遺体を粉砕器にかけて証拠隠滅を謀ったのでした。
フレッシュ・デリのネタバレあらすじ:承
しかしその翌日、二人のお店には行列が出来ていました。ホルガーのパーティーで出されたマリネが大好評で、わざわざ足を運んで買いにきたのです。お客はスヴェンと談笑しつつ、商品を買い込んでニコニコと帰っていきます。幼い頃から嫌われ者だったスヴェンは、とても満たされた気持ちになり、悪い事だと分かっていながらも「材料集め」がやめられなくなってしまうのでした。 そんな彼をビャンは何度となく止めますが、全く聞く耳を持ちません。ビャン自身もいろいろと複雑な事情を抱えており、自分のことで精一杯な状況でもありました。彼は開店資金を得るために、植物状態の弟・アイギルの生命維持装置を外す決心をしたのでした。そんな時、墓守の女性・アストレッドと出会い、他愛も無い事を喋り一緒に過ごす事を束の間の癒しとしていました。彼女のおじさんはその昔、飛行機事故に遭い一人だけ生き延びたそうです。その際に奥さんを食べたのだと…。ビャンはこの話しを聞いてギクリとしました。
フレッシュ・デリのネタバレあらすじ:転
ところが、アイギルに奇跡が起こりました。生命維持装置を外すと、なんと彼は自力で呼吸を始めたのです。しかし、彼には障害があり、ある事件がきっかけでビャンとはわだかまりがありました。また、アイギルは動物を傷つけることが大嫌いでした。彼が蘇生したことは、ビャンにとってあまり良いことではなかったのです。 店の繁盛はまだまだ続いています。スヴェンはついに、元妻までも手にかけてしまっていたのでした。事の発端であるホルガーのパーティーには、アストレッドのおじさんも出席していました。ある日、おじさんはホルガーにあのマリネの奇妙な後味が自分の奥さんによく似ていたと話します。ホルガーはもしやと思い、ツテを利用して二人のお店の入荷状況と売れ行きを調査し、衛生検査の業者を手配します。 そのころお店では、ビャンが開店準備をしています。最後の肉片を粉砕器にかけつつ、スヴェンの作ったマリネ液をなめてみてはっとするのでした。
フレッシュ・デリの結末
ついにお店に検査業者が入りますが、運良く最後の肉片は処理してしまったので何の証拠もありません。業者の面々はマリネをつまみながら、うまいうまいと言って去っていきました。ところが、スヴェンは浮かない顔をしています。疑われた以上これからはあのマリネを提供できない、みんなの期待を裏切る事になると嘆く彼にビャンは言います。「肉の問題じゃない。美味かったのはあんたのマリネ液だったんだ」と。一方、アイギルはなんとかビャンと仲直りしたくて、自分で絞めた鶏をお土産に持ってきたのでした。この双子の兄弟のわだかまりも少しずつ消えようとしています。
この映画の感想を投稿する