ビッグ・パレードの紹介:1925年アメリカ映画。サイレント映画の名作。陸軍の歩兵となった金持ちのアメリカ青年がフランスで戦友との友情やフランス人女性との恋を育むが、兵士たちを過酷な戦場が待っていた。泥まみれの道を歩み、貧しい宿舎に寝、森の中に倒れていく名もない普通の兵士の立場から描かれた第一次世界大戦物。
監督:キング・ヴィダー 出演者:ジョン・ギルバート(ジム・アパーソン)、ルネ・アドレー(メリサンド)、トム・オブライエン(ブル)、カール・デイン(スリム)、ホバート・ボズワース(アパーソン氏)、クレイル・マクドウェル(アパーソン夫人)
映画「ビッグ・パレード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビッグ・パレード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ビッグ・パレードの予告編 動画
映画「ビッグ・パレード」解説
この解説記事には映画「ビッグ・パレード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビッグ・パレードのネタバレあらすじ:軍隊に入る
1917年、アメリカがヨーロッパの戦争に参加することになる。大工場所有者の息子のジム・アパーソンは職に就く気がないのと同様に、兵士になる気もさらさらなかった。しかし、お隣に住む昔から大好きなジャスティンに「きっとあなたの軍服姿って素敵」と言われた上に、急に愛国者になった仲間たちが軍隊に志願する人々の列に加わるのにつられて、彼も志願してしまう。父親は怠惰だったジムの決断に驚きながらも息子を褒めるが、母親は息子のことがとても心配だった。
バーテンダーのブルや建築現場で働くスリムも入隊した。兵士たちは行進する。その行き先はフランスだった。
ビッグ・パレードのネタバレあらすじ:農場の娘
日暮れにシャンピヨン村に着いたジムたちアメリカ陸軍の兵士たちは大歓迎される。その晩、元々は農場の小屋という兵舎でジムがジャスティンから送られてきた荷物を開けるとジャスティンが自分で焼いた、でも岩のように硬くなったケーキが入っていた。ほとんどの兵士は掃除で疲れ切って眠っている。目を覚ましているブル、スリムと三人で硬いケーキを分けて食べる。
川で洗濯をしている時、ジムは樽を使ってシャワーを作ることを思いつく。調達してきた樽を頭からかぶったジムの姿を農場主の娘のメリサンドが笑ったのがきっかで二人は知り合う。ことばは通じないが二人はだんだん親しくなる。ジムはメリサンドにチューインガムのかみ方を教え、二人は恋に落ちる。ジムは、前線から届いた手紙を読む集まりの開かれているメリサンドの家に招かれるが、その時間、ブルとスリムはメリサンドの家のワインセラーにもぐりこんで勝手にワインを賞味していた。そこへジムとメリサンドがワインを取りに降りてきたために大騒ぎになる。ブルとスリムが逃げて、ジムは憲兵にワイン泥棒と間違われて逮捕されかける。しかし、責任を感じたブルとスリムが兵士たちをけしかけて憲兵と乱闘を起こしジムを助ける。
ジムにジャスティンから「あなたが私のことを忘れたんじゃないかと思って不安になってきた」という手紙が届く。同封してあったジャスティンの写真に気づいたメリサンドはジムが二人の女性の間で悩んでいるのに気づき、自分のことは気にしないように言う。そこへラッパの音が響く。兵士たちが村を去る時が来た。メリサンドはトラックに乗せられるジムの足に取りすがり別れを惜しむが二人は引き裂かれる。ジムはメリサンドに形見の品を投げ投げ渡すのだった。
ビッグ・パレードのネタバレあらすじ:最前線へ
兵士たちはついに前線に来た。銃剣を構えたジムたちが前進する。戦死者の遺体が既に転がっていた。敵の射撃により戦友たちが一人また一人と倒れていく。だが敵の機関銃、大砲にさらされた土地を、化学兵器に備えてマスクをして兵士たちは進んでいく。
ジム、スリム、ブルは三人で一つの穴に隠れ、日暮れになった。大砲を撃ち続ける敵を三人のうち一人が殺しに行くように命令が下る。スリムがその仕事を買って出る。夜の無人地帯を這って少しずつ敵に近づいていくが機関銃に撃たれてしまう。スリムのうめき声を聞いたジムは命令を無視してスリムを助けるために穴を出る。ブルもジムに続く。しかしスリムは既に死んでいた。友の復讐のためにジムとブルは戦場を駆け出す。先にブルが倒れる。ジムも足に重傷を負うが、負傷した敵兵を穴に追いつめる。だが、その敵兵はごく普通の若者で、ジムの復讐心は消えて、彼にタバコをすわせてやる。タバコを吸いながらジムの横でドイツ人の若者は死んでいく。そして穴の上でアメリカ軍の総攻撃が始まった。
ビッグ・パレードのネタバレあらすじ:再びメリサンドの村へ
ジムは病院で目覚める。隣のベッドの兵士の話から、メリサンドの家をめぐって敵味方の激しい攻防があったことを知る。心配でたまらないジムは松葉杖をついて窓から脱走して、トラックに乗っかる。メリサンドの家は穴だらけになり、メリサンドと母親は避難していなかった。敵の攻撃はなおも続いている。ジムは再び救急車に収容される。
ビッグ・パレードの結末:帰還
ジムがアメリカの家に帰ってくる。母親の心配の種は、ジャスティンがジムの兄と恋仲になってしまったことだ。左足の膝から下を失ったジムの姿に家族はショックを受ける。ジムも兄の何気ないことばにいらだつ。だが、ジムは、彼をかき抱く母の腕の下で、フランスに愛する女の人がいることを言う。
メリサンドは母親と畑を耕していた。ガムを噛みながらジムを思い出して涙する。その時、向こうの丘に足を引きずる人影が見える。人影はだんだん近づいてくる。メリサンドは人影に駆け寄る。
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