すべての終わりの紹介:2018年アメリカ,カナダ映画。シアトルで恋人が妊娠したため、恋人の実家のあるシカゴの両親に報告と結婚の承諾を得るために向かったウィルでしたが、シアトルで得体のしれない大惨事が起こった事により、恋人の父親とシアトルへ助けに行くというアクション映画です。
監督:デヴィッド・M・ローゼンタール 出演者:テオ・ジェームズ(ウィル)、フォレスト・ウィテカー(トム)、カテリーナ・グレアム(サム)、ニコール・アリ・パーカー (ポーラ)、グレイス・ドーヴ(リッキー)、マーク・オブライエン(ジェレマイア)、ケリー・ビシェ(メグ)ほか
映画「すべての終わり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「すべての終わり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
すべての終わりの予告編 動画
映画「すべての終わり」解説
この解説記事には映画「すべての終わり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
すべての終わりのネタバレあらすじ:起
ウィルは彼女のサムの妊娠の検査に立ち会いました。生まれて来るのは男の子でした。その日ウィルはシカゴに住むサムの父親に、妊娠の報告をすることになっていました。父親のトムは元軍人で気難しい男でした。サムの実家に着いたウィルを母親のポーラは快く迎えてくれました。しかしトムはウィルの事を良く思っておらず、話は噛み合わず、ウィルは結局サムの妊娠についての話は出来ずに終わりました。その夜、ウィルがサムに電話しているとスマホに雑音が入り電波が切れました。サムの住むシアトルに大地震が襲ったとの情報が入り、シカゴも停電しました。ウィルは再びサムの実家に向かいました。するとトムが車でシアトルまでサムを迎えに行くと言い、ウィルも一緒に行くことになりました。
すべての終わりのネタバレあらすじ:承
シカゴの街では地下鉄も走れないことから、早くもガソリンの奪い合いになっていました。ウィルが車を盗まれそうになった時、トムが銃を出してその場を切り抜けました。走り出した二人でしたが、途中で検問に引っかかりました。ここを通せないという軍人にトムが元軍人の力で通してもらいました。軍用機が飛び交い、街のあちこちで煙が上がる異様な光景でした。情報は北朝鮮の核爆弾、宇宙船襲来、戦争、大地震とデマも含め飛び交っていました。途中で2人の男に襲われ銃撃戦の末、なんとか切り抜けましたが車がつかえなくなり、パトカーを襲い奪いました。そのパトカーで近くの避難村に立ち寄りましたが、トムは肋骨を骨折していました。村で修理工をしているリッキーという女性と話をつけ、2000ドルで車を準備してもらい、シアトルまでリッキーも行くことになりました。
すべての終わりのネタバレあらすじ:転
3人は途中で誰もいない遊園地に寄ってガソリンを確保し、シアトルに向かいました。燃え盛る町を抜ける時、1台の車が故障し女性が助けを求めていました。しかしこれが罠で、話を聞きに行くと男3人が現れ、ガソリンを奪われました。ガソリンを追ってウィルは車を走らせ、相手の車を横転させました。ガソリンを奪い返した後、車は炎を上げ燃え始めました。人を殺してしまったと嘆くリッキーは二人のもとから立ち去りました。再び二人になったウィルとトムでしたが、トムの体はかなり衰弱していました。この時ウィルがサムの妊娠話を持ちだしますが、トムはすでに知っていました。お互い腹を割って話した後、トムは死んでしまいました。トムの死体を燃やしたウィルはシアトルに到着しました。
すべての終わりの結末
シアトルの街は砂ぼこりに埋もれた瓦礫の街になっていました。サムの部屋には伝言がありました。伝言の家に行くと隣人のジェレマイアと一緒にいました。再会を喜び、夜3人で酒を飲みました。酔ったジェレマイアは何かにつけてウィルに突っかかってきました。キレそうになったウィルをサムがなだめて部屋に連れて帰り、二人は愛を確かめ合いました。翌朝、ジェレマイアがウィルの車を覗いていたことからウィルの不信感が強まりました。子供が覗いていて逃げたというジェレマイアの後をついて森に入りました。ジェレマイアはサムに恋していました。そしてウィルを殺すために森におびき寄せたのでしたが、ウィルが先に察知し、ジェレマイアを射殺しました。巨大な砂嵐が襲ってきました。ウィルとサムは車で砂嵐から逃げるように走り出しました。シアトルで起った大参事は何だったのかわからないまま物語は終わりました。
自動車で移動しながらの地獄めぐりで道中に待ち受ける艱難辛苦と試練の数々。この冒険譚は「地獄の黙示録」を思わせるプロットでスリリングな展開を見せる。登場人物がそれぞれにひと癖あって自己主張が強い。狩猟民族で肉食の欧米人らしいマッチョ振りで心身ともに鋼のメンタルを持っている。こうでなきゃ荒れ果てた大地でサバイバルすることは不可能なのだ。日本人の謙譲の精神や忖度などが通用する世界ではない。この映画の中では銃器が重要な鍵を握っている。無差別殺人が多発する米国社会では昨今銃器を規制する向きもあるが、米大陸の広大な土地と山脈が連なる辺境の地では銃器が無ければ命を落としかねない。一人だけで生き残りを賭けるのは困難だが他人に気を許し過ぎても墓穴を掘ることになる。まさに弱肉強食のサバイバルゲーム。この作品もネトフリックスセレクトならではの個性的で奔放な作風が良かった。純粋に映画の世界に入って楽しみながらも日米の人間力(器)の差異やカルチャーギャップについて改めて考えさせられた。余談になるが主人公ウィルの愛人役のカテリーナ・グレアムの可憐な美しさが素晴らしい。彼女の出番が少なかったのが残念至極!