ミスター・ロンリーの紹介:2007年イギリス,フランス映画。マイケルジャクソンになりきってパフォーマンスをしている青年がマリリンモンローの同じくパフォーマンスしている女性と出会い交流をしていくうちに、本当の自分とは何か、見つめて探していく物語です。
監督:ハーモニー・コリン 出演:ディエゴ・ルナ(マイケル)、サマンサ・モートン(マリリン)、ドニ・ラヴァン(チャップリン)、ヴェルナー・ヘルツォーク(神父)、レオス・カラックス(レナード)、ほか
映画「ミスター・ロンリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミスター・ロンリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミスター・ロンリーの予告編 動画
映画「ミスター・ロンリー」解説
この解説記事には映画「ミスター・ロンリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミスター・ロンリーのネタバレあらすじ:起
マイケルはマイケルジャクソンの真似をしながらパリのストレートパフォーマンスをしていました。そんな中友人のレナードがくれた老人ホームでのパフォーマンスの仕事で、マリリンモンローの真似のパフォーマンスをしているマリリンに会いました。マイケルはまだフランス語ができず英語が母語だったので、マリリンは英語が話せたため同じ英語を話せる人に会えて嬉しかったのでした。そして二人は恋に落ちました。
ミスター・ロンリーのネタバレあらすじ:承
しかしマリリンにはチャップリンの物まねをする夫がいて娘もシャーリーテンプルの物まねをもうしているとのことでした。マリリンはスコットランドの山の中に住んでおりそこには物まね芸人のステージを作っておりマイケルも来ないかと誘いました。悩んだ末マイケルはスコットランドに行くことにします。住み慣れたパリの家に別れを告げ、最低限の物を持って小舟でスコットランドの山の中にあるステージを目指しました。そして到着したら花火があり仲間たちから歓迎を受けました。
ミスター・ロンリーのネタバレあらすじ:転
しかしマリリンの夫は何故マイケルを連れてきたのかと嫉妬しました。そんなマリリンの夫にあなたはたまにチャップリンでなくヒトラーに見えてくると言ったのでした。そんな中ですがステージ作りは着々と進み六月までに仕上げることになりました。しかし働かない者がいたり、こんなんでは来てもらえないのではないかと泣くものがいたり思うように進みません。しかし村人にチラシ配りやマイクを使った演説をすることで必死に客を呼び込みました。
ミスター・ロンリーの結末
ついにステージも出来て物まね芸人らはパフォーマンスを披露することができました。しかし客足は少なかったのでした。一行は落ち込んでいる中マリリンまで自殺してしまい、チャップリンは叫び、マイケルはパリへ帰ることにしました。マイケルは髪を切りもう誰かのまねはやめる、まともに生きていくんだと仲間の一人だったレナードに告げます。レナードには無理だと言い、そこに座っている男は誰だと聞きました。マイケルは今から探すのだと言い、ポケバイに乗って走り去ったのでした。
ハーモニー・コリンの映画の中でも、とても優しい作品だと思います。登場人物たちは他人を演じることによって、よりよい自分を演出しようとします。でもこれは映画のなかだけに限らず、現実世界でも起こることです。少なからず人は自分を演出しているものではないでしょうか。こう見られたい自分と本当の自分とのギャップで苦しみ、時に挫折する。マイケルはマリリンに恋することで、マリリンの素顔を垣間見て自分の本当の姿をさらけ出す勇気を持つ。この映画は自分であることに正直になろうとする、人間の不器用な姿を描いた素晴らしい一本です。