青の寝室の紹介:2014年フランス映画。仕事にも家庭にも恵まれた男がかつての同級生の女に出会って情事を重ねるが、やがて女の愛が男を破滅へと追い込んでいく。「メグレ警視シリーズ」のジョルジュ・シムノンの原作を映画化。
監督:マチュー・アマルリック 出演:マチュー・アマルリック(ジュリアン)、レア・ドリュッケール(デルフィーヌ)、ステファニー・クレオ(エスター)、ロラン・ポワトルノー、セルジュ・ボゾン、ブルッチ、ほか
映画「青の寝室」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「青の寝室」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「青の寝室」解説
この解説記事には映画「青の寝室」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
青の寝室のネタバレあらすじ:起・危険な情事
仕事も成功し、美しい妻と娘もいて幸せだったはずのジュリアン。彼は今拘置され、警察の取調べを受けていた。繰り返される尋問の中で、彼はエステルとの情事からそれが引き起こした顛末までを思い返していた。
4年前、ジュリアンは妻デルフィーヌ、娘スザンヌと共にそれまで離れていた故郷へ戻り、地元での仕事を始めていた。ある日、ジュリアンは子供の時に同級生だったデルフィーヌに再会する。彼女は既に地元で薬局を営むニコラと結婚していたが、子供の頃からジュリアンが好きだったと言って彼を誘い、体の関係を持つ。それをきっかけに2人の情事は始まり、1年近い間、ホテルの青い部屋での濃密な密会が続いた。
青の寝室のネタバレあらすじ:承・愛の温度差
「ずっと一緒にいたいか」と聞くエステルに「いたい」と答えるジュリアンだったが、家庭を犠牲にするつもりはなかった。ある時、密会中ジュリアンは窓の外にニコラらしき人の姿を見て動揺、不倫の露見を恐れてその場から逃げるように去る。そのことがきっかけでジュリアンはエステルと距離を置くようになり、後ろめたさから家族サービスに努めるが、エステルから「全て順調」「もうすぐ」といった意味深な手紙が届けられ、しだいにジュリアンは追い詰められ不安を募らせていく。
青の寝室のネタバレあらすじ:転・都合の良い死
数週間後、ニコラが急死する。以前から病をもっていたため病死として埋葬されたが、エステルとジュリアンの関係は地元では知られており、その都合の良い死が噂され、デルフィーヌには同情の目が注がれた。やがてエステルから「次はあなたの番」という手紙が届き、密会の合図が出されるが、保身に走るジュリアンは応じなかった。そしてニコラの死から2か月後、デルフィーヌに頼まれてエステルのいる薬局へ薬を取りに行ったジュリアンは、そこでデルフィーヌから注文を受けたというジャムを受け取る。家へ持ち帰り、仕事のために外出したジュリアンが再び帰宅すると、待ち構えていた警察からデルフィーヌの死を告げられ、毒物が混入されたジャムが原因だったことからジュリアンに容疑がかかり、彼は警察に拘束される。
何度目かの取調べで同じく逮捕、拘留中のエステルが呼ばれ、ジュリアンの前で彼女への尋問を行った際、エステルは手紙は殺人を示唆するものではなく、離婚して自分と一緒になることを意図していた、と話す。ジュリアンを離婚させることについて、娘のことは考えなかったのか、という問に「娘が慰めになる」と答えたエステルにジュリアンは怒りをぶつける。
青の寝室の結末:愛の裁き
そしてジュリアンとエステルを被告人とした裁判が始まる。その中で、病死とされていたニコラを改めて調べた結果、毒物が検出されたことがわかり、その他の証言も2人は不利なものが多かった。エステルはニコラ殺しを否定しながらも堂々とジュリアンを愛している、と公言する。
そして判決がくだされ、2人は終身刑を言い渡される。傍聴人らが去り、呆然とするジュリアンにエステルは「一緒になれた」と言い残して法廷を後にする。
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