ベルサイユのばらの紹介:1979年日本,フランス映画。池田理代子の漫画を原作として山本又一朗が製作した日本映画。英語作品だが、オールフランスロケでフランス政府からベルサイユ宮殿での撮影が特別に許可された。音楽のミシェル・ルグランによると、5年ぶりに映画撮影の機会を得たジャック・ドゥミは完璧な文体練習のようにこの作品を撮影したという。『シェルブールの雨傘』等の名コンビの仕事を楽しみたい映画。主演のカトリオーナ・マッコールはこの後ルチオ・フルチ監督のホラー映画で活躍。
監督:ジャック・ドゥミ 出演者:カトリオーナ・マッコール(オスカル)、バリー・ストークス(アンドレ)、クリスティーナ・ボーム(マリー・アントワネット)、ジョナス・ベルクシュトローム(フェルゼン)、ほか
映画「ベルサイユのばら」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ベルサイユのばら」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ベルサイユのばら」解説
この解説記事には映画「ベルサイユのばら」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ベルサイユのばらのネタバレあらすじ:男として生きる
1755年、フランス。代々国王一家の警護にあたるド・ジャルジェ家。ド・ジャルジェ将軍は跡継ぎの誕生を心待ちにしたが、産まれたのはまたも女の子。難産で妻は死に、将軍は、その子にオスカルという男名を付けて、男として育てることにする。男の子の遊び相手として乳母の孫アンドレが呼ばれ、オスカルとアンドレはいっしょに育つ。1775年、オスカルは近衛隊に所属し、ルイ16世の王妃、マリー・アントワネットの警護を担当することになる。アンドレも同時に王宮の厩番の仕事を与えられた。
ベルサイユのばらのネタバレあらすじ:フェルゼンとマリー・アントワネット
オスカルは生れて初めての決闘で父から譲られたピストルで一人の男を仕留めるが、その後酒場で「自分は男のように人を殺せない」とアンドレに悩みを打ち明ける。そしてその場にいた王室批判者たちを相手に剣を抜いて喧嘩を始める。喧嘩の後酔ってのびているオスカルを助けて、家に送ってくれたのはアントワネットの愛人であるスウェーデン貴族のフェルゼン伯爵だった。オスカルは彼に対して女として特別な感情を抱くようになる。
1776年、フェルゼンとアントワネットの仲を伝える卑猥な文書が市中にあふれる。事実を問いただすオスカルに対して、フェルゼンはアントワネットに迷惑をかけないためにアメリカ独立革命を支援する義勇軍に参加してフランスを出ることを告げ、アントワネットへの別れの挨拶をオスカルに託す。
ベルサイユのばらのネタバレあらすじ:初めてのドレス姿
1778年、アントワネットに王女が産まれ、続いて1781年には世継ぎも産まれた。そして、フェルゼンが帰国する。フェルゼンも参加する舞踏会にオスカルは生れて初めての白いドレスを着て行く。オスカルのいとこと偽ってフェルゼンとダンスをする。その夜、嫉妬にかられたアンドレはオスカルの唇を奪い初めてオスカルへの愛を告げる。だが、その夜以来、再びオスカルは軍服に身を包み、アンドレもオスカルと距離を置くようになる。
ベルサイユのばらのネタバレあらすじ:縁談
政府は財政危機に陥る。アントワネットの浪費壁に国民の厳しい目が注がれる。1785年、オスカルは彼女を寵愛するアントワネットと、オスカルになついている王子の元を離れ、国民衛兵隊に転属する。自分の能力をもっと発揮するために希望したことだったが、下層階級出身の兵士たちの指揮に苦労する。そんなオスカルに資産家のジェローデル伯爵が求婚する。オスカルは一笑に付すつもりだったが、父も結婚に同意している。それでも、縁談を壊すためにオスカルは伯爵邸のパーティーに男装で現れる。一方、オスカルへの身分違いの恋に苦しんだアンドレは王宮での仕事を辞める。今は王政に反対するグループの仲間になっていた。オスカルから縁談を拒否したことを聞いたアンドレはオスカルにも自分たちの運動に参加することを期待したが彼女はまだ決断できなかった。
ベルサイユのばらの結末:民衆の蜂起
1789年。オスカルは病気の王子を見舞う。世の中の変化を理解できない母親の身を案じながら幼い王子は死んでいこうとしていた。
国民衛兵隊の将軍が群衆に発砲するようにオスカルに命じるが、オスカルは命令を拒絶し、部下の兵士たちもオスカルにしたがう。彼らは営倉に送られるが、アンドレら民衆によって解放される。オスカルの謀反を怒った父とオスカルは剣をまじえる。オスカルが劣勢になるが、アンドレがオスカルを助ける。二人は共に家を出ていく。
1789年7月14日。アンドレとオスカルはバスチーユ牢獄へ向かう民衆の中にいた。しかし、守備兵の発砲が始まり、混乱の中で二人は離れ離れになり、アンドレは背中を撃たれて命を落とす。監獄が制圧され人々は歓喜するが、オスカルはアンドレを探し続ける。
この映画の感想を投稿する