おと・な・りの紹介:2009年日本映画。壁の薄いアパートの隣同士に住む男女のラブロマンス。人生の岐路に立った30代の顔も知らない隣同士の二人が、壁越しの音を通して惹かれあい、周りに振り回されながらも自らの道を進んでいく。
監督:熊澤尚人 出演:岡田准一(聡)、麻生久美子(七緒)、谷村美月(茜)、岡田義徳(氷室)、池内博之(シンゴ)、ほか
映画「おと・な・り」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おと・な・り」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おとなりの予告編 動画
映画「おと・な・り」解説
この解説記事には映画「おと・な・り」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おとなりのネタバレあらすじ:起
聡(岡田准一)は友人のモデル・シンゴ(池内博之)のおかげで有名なカメラマンとなっていたが、本当は風景画が撮りたく、仕事を辞めてカナダに行くことを決めていた。聡の隣に住む七緒(麻生久美子)はフラワーデザイナーになる勉強をしながら花屋に勤めていた。2人は顔も知らない間ではあったが、お互いが壁の向こうから聞こえる生活音に心地よさを感じながら過ごしていた。
おとなりのネタバレあらすじ:承
ある日突然、聡の家にシンゴの彼女・茜(谷村美月)が押しかけ、帰らないシンゴが戻るまで居座ると言い出し、強引な茜に押し切られ家においてしまう。聡はカナダ行きを決めていたが、シンゴの看板なしにカメラマンをやれるのか自信がもてずにいた。その気持ちをシンゴに依存している茜と重ねて八つ当たりしてしまう。一方七緒は、フラワーデザイナーの試験を合格してフランス留学を決めていた。だが、顔なじみのコンビニの店員に、自分が小説のネタにされていたことを知り、ひどく落ち込む。その内容は30代の孤独な独身女性をみじめに描いたひどい内容だった。人生の岐路に立ち、迷いながら生きていく中で、聡と七緒は隣の部屋から聞こえてくる音だけで心を通わせていた。
おとなりのネタバレあらすじ:転
その後、七緒は隣人に会うこともなく、留学前に部屋を引き払い、実家に戻ってしまった。実家に帰るとタイミングよく七緒に恩師の謝恩会の誘いの電話がくる。電話の相手は名前も覚えていない同級生からだったが、なんとなく聞き覚えのある声(聡)だった。謝恩会当日もお互いがお互いの存在になんとなく引っかかっていたが、会話することもなく別れてしまう。
おとなりの結末
聡はアパートに戻ると隣人が引っ越したことを知る。七緒は鍵を大家に返しに東京に戻っていた。近所のなじみの喫茶店に挨拶へ行くと、マスターから餞別と言って店に飾ってあった1枚の写真を渡される。そこには聡の名前が記されてあった。マスターから近所の写真家の作品だと聞き、七緒は聡が隣人であったことに気付き、アパートへ戻り隣の部屋を訪ねるも聡は外出していた。聡が家に戻ると、引っ越したはずの隣の部屋から七緒のいつもの歌声が聞こえてきた。聡がドアを開けると、いつも隣から聞こえてきたくしゃみをする七緒がいた。
おしゃれな映像と音楽で進んでいくストーリーで観やすい印象です。普段の何気ない日常の中で生まれる恋愛感情に、観ているこっちもドキドキします。隣の部屋から聞こえてくる生活音や声でその住人のことが気になってしまうというのは誰でもあることなのですが、この映画ではそれがよりおしゃれに演出されています。あったかい気持ちになる映画を見たい方にとてもおすすめです。