ザ・トライブの紹介:2014年ウクライナ映画。出演者全員に聾唖者を起用、全編に渡って登場人物全員の台詞が手話のみ・音楽なし・字幕なしという今までにない実験的な作風で、聾唖者の寄宿学校で暗躍する不良学生たちの暴力と犯罪、セックスを描いたウクライナ発の衝撃作です。
監督:ミロスラヴ・スラボシュピツキー 出演者:グレゴリー・フェセンコ(セルゲイ)、ヤナ・ノヴィコァヴァ(アナ)、ロザ・バビィ、オレクサンダー・ドジャデヴィチ、ヤロスラヴ・ビレツキーほか
映画「ザ・トライブ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・トライブ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・トライブの予告編 動画
映画「ザ・トライブ」解説
この解説記事には映画「ザ・トライブ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・トライブのネタバレあらすじ:起
ウクライナ。とある町外れの聾唖者専門の寄宿学校に入学することになった青年セルゲイ(グレゴリー・フェセンコ)は、道行く人に筆談で学校への道を尋ねながらようやくたどり着きました。しかし、この学校は強盗や売春斡旋など犯罪行為を取り仕切る不良グループ、通称“族(トライブ)”に支配されおり、教師ですらも犯罪に加担しては甘い汁を吸っていました。
初日、早速授業を終えたセルゲイは食事の後で同級生からタバコをもらい、寮の部屋に案内されるも間違えて女子生徒の部屋に入り込み、追い出されてしまいます。そんな時、セルゲイは、女子生徒二人組が男子生徒一人と共にいるところを目撃しました。三人は学校の外に出るとトラックが数台停車している場所に向かい、男子生徒が交渉役となって女子生徒二人にトラック運転手相手の売春行為をさせていました。
ザ・トライブのネタバレあらすじ:承
セルゲイは“族”に呼び出され、リーダーや仲間たち十数名が見守るなかで1対3の決闘を強要されました。訳の分からないまま、屈強なチンピラ相手に“洗礼”を受けるセルゲイでしたが、それでも度胸の良さを認められ、早速その日の夜から恐喝や窃盗など“族”の犯罪行為に加担するようになっていきました。
セルゲイは“族”の面々と共に買い物をしていた男性を襲って物を奪い、皆で奪った物を飲みながら楽しんでいました。そんな時、セルゲイは売春グループの女子生徒のうちのひとりであるアナ(ヤナ・ノヴィコァヴァ)と知り合い、コミュニケーションを取りますが、彼女は“族”のリーダーの愛人であり、セルゲイはアナとリーダーの関係に嫉妬心を抱きました。
そんなある日、売春グループの交渉役だった男子生徒が、後ろからバック走行してきたトラックに(耳が聞こえないため)気付かずに轢き殺される事件が発生しました。
ザ・トライブのネタバレあらすじ:転
セルゲイは交渉役の後任に名乗りを上げ、アナたちと手を組んで売春斡旋の仕事を始めましたが、やがてセルゲイは本気でアナに惚れ込んでいきました。仕事が終わった後、セルゲイはアナに金を払い、人気のない場所で二人は服を脱ぎ、激しく身体を重ね合いました。
セルゲイはアナを独占したい気持ちが強くなり、彼女を仕事に行かせず、リーダーと一悶着を起こしました。そんなある日、自分が妊娠していることに気付いたアナは密かにとあるアパートの一室で違法の中絶手術を行っている闇医者の元に行き、強引な手術を受けました。アナはあまりの激痛に思わず悲鳴を上げていました。そんなアナの夢とは、一緒に売春をしている同室の女子生徒と共にウクライナを抜け出し、イタリアへと行くことでした。しかし、セルゲイのアナへの思いはますますエスカレートしていき、木工の授業で作り上げたハンマーを手にして、夜遅くに売春の元締めである教師の部屋に押し入り、教師の頭をハンマーで何度も殴りつけて殺し、部屋中を荒らして札束を手に入れました。
ザ・トライブの結末
セルゲイは奪った金を持ってアナの部屋に行き、自分を拒絶するアナをレイプのようにに激しく抱きました。やがてアナは友達と共に、リーダーからイタリアに行くためのパスポートを受け取って喜びますが、セルゲイはアナのパスポートを奪って破り捨ててしまいます。激昂したリーダーは手下3人と共にセルゲイを洗面所に連れて行き、水の中に顔を押し付け、瓶で頭を殴るなどの激しいリンチを加えました。
雪が降り始めたその夜、目を覚ましたセルゲイは寮に向かい、就寝しているリーダーの部屋に入ると、重たいサイドテーブルを持ち上げて何度も何度もリーダーの頭に打ち据えて殺害しました。続いてセルゲイは他の手下3人も同じ方法で殺害、セルゲイは血で染まった部屋を後にして去っていきました。
以上、映画「ザ・トライブ」のあらすじと結末でした。
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