眺めのいい部屋の紹介;1986年イギリス映画。E・M・フォースターの同名小説をジェームス・アイヴォリー監督が1986年に映画化。20世紀初頭。イギリスの良家の令嬢ルーシーはイタリアのフェレンツェを訪れた。そこで彼女は一人の青年と出会う。フェレンツェの美しい街並みや絵画のような自然が、階級制度に囚われていた一人の女性の心を解放させていく。
監督 :ジェームズ・アイヴォリー 出演:ルーシー・ハニーチャーチ(ヘレナ・ボナム=カーター)、シャーロット・バートレット(マギー・スミス)、ジョージ・エマソン(ジュリアン・サンズ)、シシル・ヴァイス(ダニエル・デイ=ルイス)、エマソン氏(デンホルム・エリオット)、ビーブ牧師(サイモン・カロウ)、エレノア・ラヴィッシュ(ジュディ・デンチ)、フレディ・ハニーチャーチ(ルパート・グレイヴス)ほか
映画「眺めのいい部屋(1986)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「眺めのいい部屋(1986)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「眺めのいい部屋(1986)」解説
この解説記事には映画「眺めのいい部屋(1986)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
眺めのいい部屋のネタバレあらすじ1
1907年、イギリスの良家の令嬢ルーシー・ハニーチャーチは、年配の独身の従姉シャーロットに付き添われイタリアのフィレンツェを訪れます。宿泊先の宿「ベルトリーニ」で案内された部屋が、眺めの悪い部屋でシャーロットは不機嫌なります。食事中シャーロットは、案内された部屋についての愚痴をこぼしてばかりです。宿泊客のエマソンは、自分が宿泊している眺めの良い部屋と交換してもいいと申し出ます。シャーロットはイギリスの階級制度の常識を逸脱したエマソンの態度を無礼に感じます。同じく宿泊客のビーフ牧師の仲介により、ルーシーとシャーロットはエマソンの提案を受入れ、眺めのいい部屋に変更します。これをきっかけにシャーロットは年頃のルーシーとエマソンの息子ジョージの間に色恋沙汰あってはまずいと思い始めるのです。
眺めのいい部屋のネタバレあらすじ2
翌朝シャーロットは、宿泊客の女性小説家ラビッシュと街を散策するのでルーシーとは別行動です。
ルーシーは広場を散策中に、血気盛んなイタリアの男達のケンカに遭遇します。溢れる血を見て卒倒したルーシーは、ジョージに助けられます。階級が下のジョージに警戒するルーシーでしたが、助けてくれた礼言い、今日の事は黙ってほしいと頼みます。内向的なジョージの心には、何かが芽生え始めているようです。別の日、ルーシーは宿泊客のメンバーと馬車で遠出をします。溢れ出る自分の心に正直になったジョージは、ルーシーに情熱的なキスをします。その現場を見たシャーロットは、慌ててルーシーを連れて帰り、そのままフェレンツェを後にします。
眺めのいい部屋のネタバレあらすじ3
ルーシーは何事もなかったようにセシルという、自分と釣り合いのとれた上流階級の青年と婚約します。幸せなはずなのにジョージとのキスが忘れられないルーシーは、何か満ち足りてはいないようです。セシルの仲介で、エマソン父子がルーシーの近所に暮らすことになります。パニックになるルーシーを他所に弟のフレディがジョージと仲良くなってしまうのです。なんとか平静装うルーシーは、フィレンツェの宿で出会ったラビッシュの小説を目にします。そこには、ルーシーとジョージのキスを参考にした文面があったのです。あの件は他言無用だったはずなのに、シャーロットはラビッシュに話していたのです。
眺めのいい部屋の結末
シャーロットに怒り心頭のルーシーは自分でケリをつけるためにジョージと対面します。しかし、ルーシーに対するジョージの深い愛情の前に、彼女は本心を偽れなくなっています。自分自身がわからなくなったルーシーは、適当な理由をつけてセシルとの婚約を解消します。知り合いと一緒にギリシャ旅行するとか、貴族の令嬢なのに将来は働くとか言い出す始末です。そんなルーシーをエマソンはやさしく諭します。自分の気持ちの正直になったルーシーは、ジョージと共に思い出の宿「ベルトリーニ」の眺めのいい部屋で過ごします。
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