イル・ポスティーノの紹介：1994年イタリア,フランス映画。イタリアの小さな島を舞台に、チリから政治亡命してきた高名な詩人と島の暮らしを疎んじていた青年とが、詩を通じて交流を深めていく。病に冒されながらも本作に挑んだM・トロイージはクランクアップ直後に他界。
監督：マイケル・ラドフォード 出演：マッシモ・トロイージ、フィリップ・ノワレ、マリア・グラツィア・クチノッタ、リンダ・モレッティ、アンナ・ボナルート、レナート・スカルパ、アンナ・ボナイウート、ほか
映画「イル・ポスティーノ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「イル・ポスティーノ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
イル・ポスティーノの予告編 動画
映画「イル・ポスティーノ」解説
この解説記事には映画「イル・ポスティーノ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
イル・ポスティーノのネタバレあらすじ：起
イタリア、ナポリの沖合いに浮かぶ小さな島で、父と２人猟師をしながら暮らしているマリオは、猟師の仕事にも島の暮らしにも辟易していた。
ある日、世界的に有名な詩人でもあるチリの外交官パブロ・ネルーダがイタリアに亡命してくる。共産党員である彼は祖国チリでの活動が危ぶまれたため、イタリア政府は彼と妻マチルデをマリオの住む島で保護することにしたのだった。
そんな時、郵便局でパブロへの配達要員を募集していることを知ったマリオは局長のジョルジュのもとへ行くと、字の読めることで採用される。世界中のファンから届けられた手紙の数々に驚かされながら配達に向かったマリオは、マチルデに今も情熱を持って呼ぶパブロに詩人としての憧れを抱く。
イル・ポスティーノのネタバレあらすじ：承
一介の配達員でしかないマリオだったが、サインをもらうために買ったパブロの詩集を読み進めるうちに、彼の詩に引き込まれていく。
そして詩について分からないことをパブロに尋ね、教えを請ううちに、マリオは自分も詩人になりたいと思い始め、詩について語り合うようになると、マリオも徐々に言葉の紡ぎ出し方、表現の方法などを習得していく。
イル・ポスティーノのネタバレあらすじ：転
そんな中、マリオは島の酒場で働く娘ベアトリーチェに恋をする。口下手なマリオは彼女に話しかけることもできず、パブロに協力を求める。一途な気持ちに打たれたパブロはマリオとともにベアトリーチェのいる酒場へ行くと、彼女の目の前で「親友マリオへ」という宛名入りのサインをする。
パブロに背中を押してもらったマリオは勇気を出してベアトリーチェに話しかけ、表現を駆使して彼女に愛の詩を贈ると、そのロマンティックな言葉に彼女も惹かれていく。
イル・ポスティーノの結末
やがて2人は結婚、その披露宴の最中、パブロの逮捕命令が取り消されたという知らせが届く。夫妻や人々は祖国へ帰ることができる喜びに湧くが、マリオは彼との別れに一抹の寂しさを感じていた。パブロは家の管理をマリオに託し、手紙を書くと言い残してチリへ帰る。しかしその後パブロから手紙が届くことはなかった。
5年後、パブロが妻を伴って再び島を訪れる。酒場に入ったパブロはそこでベアトリーチェと再会し、マリオとの間に生まれた息子を目にする。しかしそこにマリオの姿はなく、ベアトリーチェから彼は政治活動中の暴動で、息子の顔を見ることなく亡くなったと聞かされる。そしてパブロが去ったあと、マリオは波の音や風のざわめきなど、島の美しいものを録音し、彼に捧げる詩を書いていたことを知る。
マリオの残した録音テープを聞いたパブロは、ひとり海辺にたたずみ、彼が愛した島への想い、そして自分への想いをかみしめていた。
以上、映画「イル・ポスティーノ」のあらすじと結末でした。
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