ガラスの城の約束の紹介:2017年アメリカ映画。アルコール依存症、暴力的で定職につけない父親は子供を連れて放浪生活を始めます。学校にも行けずお腹の空いた子どもたちは不満ばかりです。父は「ガラスの城」なる理想の家を作ると約束しますが、父親の約束は守られるのでしょうか?『ガラスの城の約束』はいい加減な父に育てられた子供の視点から描いた自伝の映画化。原作はアメリカでベストセラーになりました。キャプテン・マーベルで注目されたブリー・ラーソンが主演、ブリーの本作での演技は批評家から高く評価されました。映画は主人公の成人した現在と少女時代の回想シーンで構成され、家族関係、親子愛などについて考えさせられる映画です。
監督:デスティン・ダニエル・クレットン 出演:ブリー・ラーソン(ジャネット・ウォールズ)、ウディ・ハレルソン(レックス・ウォールズ)、ナオミ・ワッツ(ローズマリー・ウォールズ)、マックス・グリーンフィールド(デヴィッド)、セーラ・スヌーク(ローリ)、ジョシュ・カラス(ブライアン)、ブリジェット・ランディ=ペイン(モーリーン)、ほか
映画「ガラスの城の約束」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ガラスの城の約束」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ガラスの城の約束の予告編 動画
映画「ガラスの城の約束」解説
この解説記事には映画「ガラスの城の約束」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ガラスの城の約束のネタバレあらすじ:起・酒飲み暴力的な父との放浪生活
(現在のジャネット)
ニューヨークのコラムニストのジャネット(ブリー・ラーソン)は、婚約者のディヴィッドとクライアントと食事をしています。ジャネットは家族のことを聞かれますが、母ローズマリー(ナオミ・ワッツ)は画家、父レックス(ウディ・ハレルソン)はエンジニアと嘘をつき、何かを隠しているようです。タクシーで帰るジャネットは、途中で酒に酔い暴れる父とホームレスの母を目撃します。
(ジャネットの回想シーン)
8歳のジャネットには姉のロリ(10歳)、弟のブライアン(6歳)、赤ちゃんの妹のマウリーンがいます。売れない画家の母のローズマリーが絵を描いている間に、ジャネットは家でやけどをしてしまいます。病院に入院しますが、医師は一家の生活を不審に思い、役所の職員が訪ねて来ます。父レックスは息子ブライアンに奇声をあげさせ、その間にジャネットを病院から連れ出します。一家は古い車で移動生活を続け、レックスは子供を学校に行かせる必要はないと考え「ガラスの城」なる理想の家を建てると言います。
(現在のジャネット)ディヴィッドとジャネットは新居をチェックしていますが、ジャネットは母ローズマリーが気になり、共に食事をすることにします。ホームレスで汚い格好のローズマリーでしたが、娘が結婚することに驚きます。
ガラスの城の約束のネタバレあらすじ:承・酒をやめられない父
(ジェネットの回想シーン)
一家は税金未払いのため政府から目をつけられ、逃げ回ります。家族連れが集まるプールで父レックスは、ジェネットを溺れさせ、泳ぎ方を覚えろと怒ります。恐怖を感じるジャネット、プールの監視員がレックスに注意しますが、レックスは暴力をふるいます。ローズマリーは愛想がつきて、子供を連れてレックスから逃げ出そうとしますが、レックスを哀れに思う娘たちが彼を連れ出します。
(現在のジャネット)
ジャネットは緊張する婚約者ディヴィッドと父レックスと一緒にローズマリーの元を訪れます。レックスは汚い服装でディヴィッドに失礼な態度をとります。ジャネットと母、姉妹、弟は古い住居でとりあえず再会を果たしますが、レックスはジャネットの婚約を祝福しません。
(ジャネットの回想シーン)
父レックスは母エルマの家を訪ねます。母は久しぶりの息子の訪問を驚きながらも受け入れます。しかし、娘たちは祖母のエルマと気が合いません。夜中、レックスは家の設計図を描いていますが、それは彼が理想とする「ガラスの城」と呼ぶ一家の住居でした。レックスは山奥に空き家をみつけて、ガラスの城の改装をはじめます。子どもたちは食事がなく、レックスに文句を言い始めます。レックスは外へ食事を買いに行きますが、数時間後、喧嘩のためか血だらけで帰ってきます。
ジャネットはレックスに、酒をやめてくれと頼み、レックスは約束します。しかし、レックスはベッドで酒を持ってこい!と叫びます。ようやく酒をやめたのか、おとなしくなるレックスは、子どもたちとクリスマスを祝います。
ガラスの城の約束のネタバレあらすじ:転・父から逃れようとする姉妹
(現在のジャネット)
父レックスは相変わらず酒に酔い、ディヴィッドに悪態をつき、腕相撲をしようということになります。家族は興奮し大声援をおくりますが、ディヴィッドが勝ちます。父は悔しさからディヴィッドを殴ります。自宅に帰るジャネットとディヴィッド。ディヴィッドは、一家は狂っていると考え、今度やったら婚約解消だとジャネットに警告します。
(ジャネットの回想シーン)
ローズマリーの母の死で、レックスとローズマリーはテキサスへ行きます。レックスの母エルマの家に取り残されたジャネット姉妹とブライアン。エルマはブライアンに性的ないたずらをしますが、怒った姉妹はエルマと乱闘になります。レックスはテキサスから戻ると、再び酒を飲み仕事もしません。怒ったローズマリーとレックスが乱闘になります。レックスはローズマリーを窓から突き落とそうとしますが、姉妹に救われます。恐ろしい目にあってもローズマリーはレックスから離れません。
レックスに愛想のつきたジャネットは金を貯めて学校へ行ことを姉妹とブライアンに提案します。十代後半のジャネットは、学校のスポーツの試合を取材して記事を書き、文才を発揮します。ロリは貯めた金でニューヨークへ行き、父から逃げ出します。レックスは追いかけますが、あきらめます。
その後、ジャネットは祖母エルマの死を知らされます。祖母の葬式後、レックスに会うジャネットは、ロビーと言う男を紹介されます。ロビーはジャネットとダンス後、彼女とセックスしようとしますが、ジャネットは少女時代のやけどの跡を見せて逃げます。
(現在のジャネット)
ジャネットは婚約記念のパーティを自宅で開催しますが、突然、招待していないレックスが現れます。ジャネットはレックスと別室で話をして口論を始めます。レックスは「お前にはもっといい男と仕事がある」と怒り、部屋から出ていき、ジャネットとパーティ参加者の前で喧嘩します。ジャネットはレックスと決別を決意します。ジャネットは「ガラスの城など建てられない」と言い、父から去った昔を思い出します。
ガラスの城の約束の結末:父との別れと愛、家族の幸せ
(現在のジャネット)
その後、ジャネットはローズマリーと会い、レックスが死の寸前と教えられ、最後の別れを頼まれますが、ジャネットは拒絶します。ジャネットは昔、レックスがギャンブルで稼いだ金を学費のためにくれたエピソードを思い出しますが、レックスと会う気になれません。ディヴィッドとクライアントと夕食会、ジャネットはトイレに行き、父からやけどのあとをみて強くなれと言われた過去を思い出します。席に戻るジャネットは、恥と考えていた父の人生を「アルコール依存症、暴力的な人生の敗者、でも頭はいい」と正直に話し、席を立ちます。
レックスと野山を走った少女時代を思い出すジャネットは、レックスに会いに行きます。死ぬ寸前のレックスはジャネットに、8歳の頃からの彼女が書いたノートを見せ、「ガラスの城」の約束が守れなかったことを後悔しますが、ジャネットは「でも楽しかった」と父を慰めます。
レックスの死後、感謝祭の連休に再会する家族、ワインとターキーの食事で幸せそうにレックスについて語りますが、ジャネットは父を思い出し、泣き始め「私は幸運だった」と回想します。
映画の最後は、実際のレックスとローズマリーの結婚式と、ジャネットと姉妹の子供の頃の写真、ローズマリーやブライアンがレックスを語るビデオが流され、ニューヨークの都市開発を批判するレックスの毒舌で映画は終わります。
以上、映画「ガラスの城の約束」のあらすじと結末でした。
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