ローラ殺人事件の紹介:1944年アメリカ映画。広告業界で活躍するローラがアパートで死体となって発見された。刑事は捜査をすすめるにつれ、肖像画の中のローラに恋心を抱き始める。映画の歴史で最も美しいとも言われたジーン・ティアニーの代名詞的作品。デイヴィッド・ラクシンによる流麗な音楽は後にジョニー・マーサー作詞のスタンダード曲「Laura」となる。この作品では元々プロデューサーに専念するはずだったオットー・プレミンジャーだったが、早い段階でルーベン・マムーリアンと監督を交代して成功をおさめて一流監督の地位を築いた。ジョゼフ・ラシェルもこの作品でアカデミー賞撮影賞を受賞した。
監督:オットー・プレミンジャー 出演者:ジーン・ティアニー(ローラ・ハント)、ダナ・アンドリュース(マーク・マクファーソン)、クリフトン・ウェブ(ウォルド・ライデッカー)、ヴィンセント・プライス(シェルビー・カーペンター)、ジュディス・アンダーソン(アン・トレドウェル)その他
映画「ローラ殺人事件」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ローラ殺人事件」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ローラ殺人事件の予告編 動画
映画「ローラ殺人事件」解説
この解説記事には映画「ローラ殺人事件」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ローラ殺人事件のネタバレあらすじ:起・「私はローラが死んだ週末を決して忘れまい」
バスタブに半身を沈めながら、著名コラムニストのウォルド・ライデッカーがローラのストーリーを、タイプライターで打ち始めた時に、マーク・マクファーソン警部補の訪問を受ける。金曜の夜にローラ・ハントがアパートでショットガンにより顔を撃たれて殺された事件で、マクファーソンが最初に訪れた容疑者がライデッカーだった。ライデッカーはマクファーソンが他の二人の容疑者(ローラのおばのアン・トレドウェルと、婚約者のシェルビー・カーペンター)を訪問するのに付き合った後、ローラといつも食事をしたレストランでマクファーソンと食事をとりながら、ローラとの出会いを話し始める。
広告制作の仕事をしているローラがあるレストランでライデッカーに、あるペンに推薦の言葉を欲しいと突然依頼した時、ライデッカーは食事を邪魔されたことに腹を立て、二人は喧嘩別れする。しかし、彼女のことが気になったライデッカーは彼女の会社を訪れて謝罪し、仕事を引き受ける。それ以来ローラは、彼女の才能とライデッカーの助けで社内で頭角を現し、ライデッカーの影響でますます洗練された美しい女性になっていった。だが、おばのアンのパーティーで知り合って仕事を与えたカーペンターとローラは親密になり、婚約してしまう。自分が創造したローラがダメ男のものになることがライデッカーには耐えられない。ライデッカーはカーペンターの過去の悪事の疑惑やモデルのダイアン・レッドファーンとのつきあい、そしてアンとの関係を調査してローラに示す。結婚を考え直すために田舎の家に行くことにしたローラが、金曜の夜にライデッカーに掛けた電話がローラと会話した最後になった。
ローラ殺人事件のネタバレあらすじ:承・生き返った女
土砂降りの月曜日の夜、ローラのアパートでマクファーソンはライデッカーのローラへの妄執が伝染したかのようにローラの持ち物を調べまくった後、ローラの肖像画の前で居眠りをする。目覚めた時に彼の目の前には生身のローラがいた。田舎にいた彼女はマクファーソンに教えられて初めて事件を知る。殺されたのはダイアン・レッドファーンだった。
ローラ殺人事件のネタバレあらすじ:転・ローラへの疑惑
マクファーソンはどこにも行かず誰とも連絡をとらないようにローラに約束させて警察署に戻るが、彼女は盗聴されていたカーペンターに連絡を取っていた。その夜ローラの田舎の家でマクファーソンに見つかったカーペンターは、金曜の夜にダイアンと話をするためにローラの家を使ったが、何者かが訪ねて来て戸口でダイアンを射殺して消えたと話す。
翌朝、ローラを見て彼女のメイドは悲鳴を上げ、ライデッカーは卒倒する。ローラは、カーペンターがダイアン殺しの犯人をローラと信じて彼女のショットガンを隠すために田舎の家に行ったことを知りがっかりする。一方、アンはローラにカーペンターは自分向きの男だと言って結婚をあきらめさせようとする。そしてローラの生還を祝うパーティーの途中で警察からの電話を受取ったマクファーソンはダイアン殺しの容疑者としてローラを連行してしまう。取調室でマクファーソンはローラの証言の疑問点を質すが、彼が最も知りたかったこと、彼女がもうカーペンターを愛していないことがわかると彼女を帰す。
ローラ殺人事件の結末:「さよならローラ」
ライデッカーがローラのアパートで新しい恋敵のマクファーソンをけなしているところにマクファーソンがやってくる。ローラは決断してライデッカーに決別を宣言する。ライデッカーがアパートを出た後マクファーソンはライデッカーがローラに与えていた大きな時計の中に凶器のショットガンを発見した。ライデッカーはローラだと思ってダイアンを殺し、カーペンターが逃げた後にショットガンを時計の中に隠したことがわかる。
だが、マクファーソンがライデッカーを逮捕するためにアパートを出た後、帰るのをやめてアパートに忍び込んでいたライデッカーがショットガンに弾を込めてローラに近づく。ローラは逃げ、危機を察知して踏み込んだマクファーソンの部下に撃たれたライデッカーはローラに別れを告げて死ぬのだった。
以上、映画「ローラ殺人事件」のあらすじと結末でした。
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