ドリアン・グレイの肖像の紹介:1945年アメリカ映画。幾度も映像化されているオスカー・ワイルド原作の小説を、脚本家としても有名なアルバート・リューインが脚色監督した作品です。純朴だった青年があるきっかけで色を知り美しく変貌、様々な人達を魅了していくという話です。
監督:アルバート・リューイン 出演:ハード・ハットフィールド(ドリアン・グレイ)、ジョージ・サンダース(ヘンリー)、ローウェル・ギルモア(バジル)、ドナ・リード、アンジェラ・ランズベリー、ピーター・ローフォード、モートン・ロウリー、ほか
映画「ドリアン・グレイの肖像」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドリアン・グレイの肖像」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドリアン・グレイの肖像の予告編 動画
映画「ドリアン・グレイの肖像」解説
この解説記事には映画「ドリアン・グレイの肖像」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドリアングレイの肖像のネタバレあらすじ:起
ドリアン・グレイ(ハード・ハットフィールド)は、多くの女性を惑わせる程の美青年でした。ある日、画家である友人のバジル(ローウェン・ギルモア)がグレイの肖像画を書きます。
バジルの知人であるヘンリー(ジョージ・サンダース)は常にグレイの側にいて「自分の若さへの称賛、自由奔放な生活こそが最高なんだ」と惑わせる発言をします。その言葉にまんまとグレイも乗っかり、純粋無垢だった青年は変わっていきます。
そんなグレイは、肖像画が代わりに年をとればいいなどと呟きます。
以降、グレイの女漁りが始まります。たくさんの女と関係を持っていたものの、グレイはやがて舞台女優のシヴィルと恋に落ちます。グレイはヘンリーから「まだ招いていない自宅に招待し、その日に寝る女なら結婚するな」と言われていました。
そうとは知らないシヴィルは泊まってしまいます。それに幻滅したグレイは、決まっていた婚約を破棄し、手切れ金を渡して別れてしまいました。
その日、グレイは自分の肖像画が醜くなっているのを見て驚きます。
ドリアングレイの肖像のネタバレあらすじ:承
酷い事をしたと後から思い直し、グレイは反省と復縁の手紙をシヴィルに書いて渡そうとしましたが、シヴィルはグレイに婚約破棄されたショックで自殺してしまいます。
さすがにショックを受け落ち込むグレイに、またしてもヘンリーが「元々自殺するようなタイプの女だった。気にするな」と心ないような言葉をグレイにぶつけます。
グレイの落ち込んだ気持ちが肖像画に移ってしまったのか、そもそもグレイがそんな人間だったのか分かりませんが、グレイは気持ちをすっかりリセットし、再び女漁りに勤しみ始めます。
ドリアングレイの肖像のネタバレあらすじ:転
グレイの女漁りは次第に度を越えてしまい、騙された女は数知れず、そのせいで女を取られた男が自殺したりすることもありました。
年月が過ぎてもグレイの容姿は不思議に若いまま、女性を口説く経験だけが積み重なっていきます。醜く変わっている自らの肖像画を見たくないグレイは、肖像画を鍵つきの部屋に隠していました。
いつまでも年を取らないグレイを不思議に思い、ある日、年老いたバジルはグレイに肖像画に変わりがないか尋ねます。するとグレイは「自分の正体を見せる」と、バジルを肖像画の元に連れていくのでした。
バジルが目にした肖像画は、以前自分の描いたものとは程遠い、醜く年老いた老人の肖像画だったのです。バジルはグレイの罪の重さを悟り、厳しくグレイを批難しますが、逆上したグレイがバジルを殺してしまいます。死体の処分は弱みを握っていた科学者に任せ、グレイはまたしても罪を重ねていくのでした。
ドリアングレイの肖像の結末
罪の意識に押し潰されそうだったグレイは麻薬に溺れていきます。そんなグレイを殺そうと狙っている男が現れます。死んだシヴィルの弟ジェイムズでした。
姉の敵のため、執拗にグレイを狙うジェイムズでしたが、事故により誤射されて死んでしまうのでした。
再び安堵の日々が続き、長くより求婚を受けていたバジルの姪と一度は結婚を考えますが、グレイは思い直します。そしてすっかり醜く変貌してしまった肖像画が、自らが失くしてしまった良心の塊なのではと考えたグレイは、肖像画を破壊しようとします。
音信不通の末、姪達が駆けつけたそこには、若く美しいグレイの肖像画と、老いた老人の亡骸が横たわっていました。
以上、映画「ドリアン・グレイの肖像」のあらすじと結末でした。
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