ヒットマンズ・レクイエムの紹介:2008年イギリス,アメリカ映画。殺し屋達の攻防を描く犯罪ドラマ&コメディ。ベテランの殺し屋ケンは、新人のレイと共にベルギーのブルージュへやって来た。ボスであるハリーの指示だったが、観光を楽しむケンとは正反対にレイは退屈だと文句を言うばかり。レイは直前の仕事で子どもを誤殺したことを悔やむあまり、自殺まで考えていた。ケンは何とかレイを立ち直らせようとするが、ハリーから思わぬ指示を下される。それはレイを殺害しろとの命令だった。
監督:マーティン・マクドナー 出演者:コリン・ファレル(レイ)、ブレンダン・グリーソン(ケン)、レイフ・ファインズ(ハリー)、クレマンス・ポエジー(クロエ)、ジェレミー・レニエ(エイリック)ほか
映画「ヒットマンズ・レクイエム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヒットマンズ・レクイエム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヒットマンズ・レクイエムの予告編 動画
映画「ヒットマンズ・レクイエム」解説
この解説記事には映画「ヒットマンズ・レクイエム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヒットマンズレクイエムのネタバレあらすじ:2人の殺し屋
舞台は現代、ベルギーの古都ブルージュ。ベテランの殺し屋ケンは、新人レイと共にロンドンでの仕事を終えこの街にやってきました。ボスであるハリーからの指示で、2週間潜伏することになったのです。ケンはこれ幸いと観光を楽しみますが、レイは退屈だと文句ばかり言っていました。更にホテルでツインルームが予約されていると知り、ますますうんざりしてしまいます。
夜、外出した2人は偶然映画の撮影に出くわしました。小人のジミーにレイは興味津々です。そんな中、目が合った現地の美女クロエにレイは心を奪われました。積極的に話しかけ、ついに明日のディナーの約束を取り付けます。
翌日、ケンに付き合って美術館を回っていたレイは、地獄の存在を信じるかと尋ねました。レイはロンドンでの初仕事で、神父を殺害する任務に就いていました。しかしその際、偶然居合わせた幼い少年も巻き添えに殺してしまったのです。レイはその罪の重さにずっと苦しんでいました。
ヒットマンズレクイエムのネタバレあらすじ:ハリーの命令
クロエとのディナーに出かけたレイは、職業を聞かれ、殺し屋だと答えます。クロエは映画の撮影班に薬物を売っていると言い出し、2人は笑い合いました。クロエが一旦席を外すと、隣席の男女が彼女を侮辱するような言葉を吐きます。どうやらクロエが吸っていた煙草の煙が不快だったようです。腹を立てたレイは2人を殴りつけ、戻ってきたクロエと一緒に店を出ました。
その後クロエの部屋に招かれたレイでしたが、突然背後に現れた男から銃を突きつけられます。彼の名前はエイリック、クロエの元交際相手です。レイは反撃して銃を奪い、空砲だと分かるとエイリックの目を撃ちました。クロエに詳しい話を聞くと、彼女とエイリックは時々観光客相手にカツアゲをしているらしいのです。レイは騙されたと激怒しますが、クロエはエイリックが勝手に来ただけだと訴えました。そしてエイリックを病院に連れて行く際、また連絡してとキスをします。
レイは銃を入手し、部屋を漁って実弾と薬物を盗み出しました。一方、ケンのもとにはハリーから電話が入っていました。その内容は驚くべきことに、レイの殺害命令です。ハリーは子どもを愛し、自身も子沢山の家庭を持っていました。そのため少年を殺害したレイに激怒し、始末しようと考えたのです。
ケンは仕方なく引き受けますが、心はまだ迷っていました。戻ってきたレイやジミーらと一緒に薬物を使用しますが、気分は全く晴れません。
ヒットマンズレクイエムのネタバレあらすじ:レイの再出発
翌朝。ケンはハリーに指定された住所へ行き、銃を入手しました。そして公園のベンチに座っているレイを見つけ、背後から足早に近付きます。覚悟を決めて銃を向けると、それより早くレイが自分の銃を取り出して自殺しようとしました。ケンは驚き、咄嗟に止めてしまいます。ケンはレイから銃を取り上げ、ブルージュから逃げるよう言いました。どこか遠くの地で足を洗い、子ども達を助ける人生を送れと。
レイは納得していない様子でしたが、ケンに見送られて列車に乗り込みブルージュを後にしました。レイの出発を見届けたケンはハリーに連絡を取り、事情を全て暴露します。激怒したハリーは単身ブルージュへ乗り込んで来ました。ハリーはレイの罪深さとケンの愚かしさを罵ります。もし自分が子どもを殺してしまったなら、その場で自殺すると吐き捨てるハリー。ケンは、レイはまだ変わることが出来ると訴えました。そして全ての決着を着けるため、2人きりになれる鐘楼に登ります。
ヒットマンズレクイエムのネタバレあらすじ:偶然がもたらす悲劇
列車に揺られていたレイは、思わぬ事態に見舞われていました。レストランで殴ったカナダ人の男女の訴えで、警察に捕まってしまったのです。レイはブルージュに連れ戻され、クロエに保釈金を支払って貰いました。
野外のバーを楽しむ2人は、すぐ近くをケンとハリーが通ったことに気付きません。鐘楼に着いたケンは銃を置き、抵抗するつもりは無いと告げました。ケンはこれまで世話になったハリーへの感謝を述べ、レイを救うために恩を仇で返したことを謝罪します。ハリーはため息を吐き、レイの脚を撃って手打ちにしました。
一方その頃、鐘楼の近くを歩いていたエイリックは、偶然レイを発見しました。彼は撃たれた目が手遅れになったことから、レイを強く恨んでいます。ハリーとも面識のあるエイリックは急いで鐘楼へ向かい、レイを見つけたと叫びました。ケンは慌ててハリーを止めようとしますが、首を撃たれてしまい瀕死の重傷を負います。
階段を降りていくハリーを止められないと察したケンは、レイに危険を知らせるため鐘楼から飛び降りました。鈍い音と共に、ケンは地面に叩きつけられます。周囲が騒然とする中、ケンに気付いたレイが慌てて駆け寄って来ました。ケンは「ハリーが来た」と警告して絶命。そこにハリーが現れ、レイは急いでホテルに向かって走りました。
窓から運河に飛び降り、運良くボートの上に着地します。しかし執念深く追って来たハリーに撃たれ重傷を負いました。
ヒットマンズレクイエムの結末:地獄
ボートから降りフラフラと歩くレイは、いつの間にか映画の撮影現場に迷い込みます。レイを見つけたジミーが不思議に思って近付いてきました。レイはハリーに背後から何発も撃たれ、地面に横たわります。
彼が這いずって向かった先には、ハリーの発砲で頭を吹っ飛ばされたジミーの遺体が倒れていました。子どもを殺害したと勘違いしたハリーは、「筋は通さないとな」と言って拳銃自殺します。瀕死のレイは駆けつけた救急隊員によって救急車へ運ばれます。ぼやける視界に泣き叫ぶクロエの姿が映りました。ここで生き残れたなら、誤殺した少年の母親に謝罪しようと決めるレイ。
そしてこのブルージュこそが地獄なのだと考えました。死ねばこの街から永遠に出られない、そう考えるとレイはひたすら死にたくないと願ってしまいます。救急車に運び込まれたレイの視界が暗転し、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「ヒットマンズ・レクイエム」のあらすじと結末でした。
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