クローズド・ノートの紹介:2007年日本映画。教師を目指すごく普通の女子大生が、引越先に残された前の住人の日記を手にしたことで、人生に真剣に向き合う心を持つまでを描く。
監督:行定勲 出演者:沢尻エリカ(堀井香恵)、伊勢谷友介(石飛リュウ)、竹内結子(真野伊吹)、永作博美(可奈子)、板谷由夏(山崎星美)、田中哲司(鹿島)、サエコ(池内ハナ)、中村嘉葎雄(喜一郎)、黄川田将也(夏目涼)、篠井英介(瀬川)、粟田麗(君代の母)、山口愛(水原君代)、石橋蓮司(中沢正道)、ほか
映画「クローズド・ノート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クローズド・ノート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クローズド・ノートの予告編 動画
映画「クローズド・ノート」解説
この解説記事には映画「クローズド・ノート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クローズド・ノートのネタバレあらすじ:起・1冊のノート
小学校教師を目指す女子大生・堀井香恵(沢尻エリカ)は1人暮らしを始めるため引越してきた部屋で、前の住人のものと思われる1冊のノートを見つける。
ある晩、退屈しのぎにノートを開いた香恵は、その持ち主が真野伊吹(竹内結子)という女性の日記で、内容から彼女が新任の小学校教師だったことを知る。日記には生徒と向き合い、日々奮闘する伊吹の姿が描かれていた。
そんな中、香恵のアルバイト先の万年筆専門店にひとりの男性がやってくる。その男性・石飛リュウ(伊勢谷友介)は香恵が引っ越してきた時に部屋を見上げていた人物だった。香恵は何度か店を訪れたリュウが気になりだし、やがて新聞で彼がイラストレーターだったことを知る。
クローズド・ノートのネタバレあらすじ:承・恋する2人
香恵は日記を読み進めると、そこには再会した大学時代の友人・隆に対する想いと、クラスで不登校になった少女のことで悩む伊吹の姿が書かれていた。
心の痛みを感じ取っていた香恵がふと窓の外に目をやると、そこには再びリュウの姿があった。香恵に気づいたリュウは「部屋を見せて欲しい」と頼むと、部屋でマンドリンを弾く香恵を見て思わず彼女をモデルに絵を描き始めると、香恵はますますリュウに惹かれていく。
伊吹の隆への想いと、香恵のリュウへの想いがオーバーラップする中、日記の中の伊吹は不登校の少女のためにクラス全員で合唱コンクールへの出場を決め、立ち直った少女を含めた全員でコンクールに参加できた喜びを語っていた。諦めずに自分を信じる力に勇気づけられた香恵は、想いを告げようとリュウの部屋に向かう。
クローズド・ノートのネタバレあらすじ:転・つながる想い
しかしそこにいたのはリュウの仕事上のパートナーで、彼女から「リュウには忘れられない女性がいて、描かれているのは香恵ではなくその女性だ」と告げられる。その時、香恵はリュウの想う相手が伊吹であり、リュウは隆だったことを知り衝撃を受ける。
香恵の部屋を訪ねたリュウは今も伊吹を愛していて、彼女にきちんと言葉で想いを伝えていなかったことを悔いていると話し、予定されている個展に来て欲しいと言って帰っていく。
伊吹と隆は互いに想いあいながらすれ違ってしまったのだと思った香恵は、日記を伊吹に返そうと彼女が勤めていた小学校に向かう。しかしそこで生徒から伊吹は終業式の日、交通事故で他界していたことを聞かされる。
クローズド・ノートの結末:未来への決意
不登校だった少女に会うことができた香恵は、伊吹が彼女をいつも気遣っていたことを教える。すると彼女から伊吹が最後の日に飛ばしたという紙飛行機を手渡される。それは日記から破り取られた最後のページだった。
リュウの個展を訪れた香恵は、そこに飾られた自分をモデルに描かれた伊吹の絵を目にする。そして香恵は伊吹の日記の最後のページに綴られていた隆へのメッセージを朗読すると、日記をリュウに渡してその場を去る。
再び小学校を訪れた香恵の前に、伊吹の生徒たちが彼女へのメッセージを乗せた紙飛行機を飛ばす。そこにリュウも現れ、絵を描き続けると告げると、香恵も伊吹に負けないような教師になると誓うのだった。
以上、映画「クローズド・ノート」のあらすじと結末でした。
もしかしたら過去の恋をすっきり整理してまた新たな恋が始まるのかもと思わせた最後でした。偶然が多いこの映画はその偶然があるからこそ人の関係が成立したり、片付いたりしているかもと思わせました。時間がたっても忘れられない人の存在、考えるだけで胸が痛くなる人の存在。でも、それこそが思い出になり、現在の自分を作った存在ではないかと思います。