100万ドルの血斗の紹介:1971年アメリカ映画。アメリカを代表する名優ジョン・ウェインの通算147本目の出演となる本作は、ウェインの長男マイケル・ウェインがプロデュースした、まさに一家総出演のアクション西部劇となりました。一家の大黒柱である牧場主にしてさすらいのガンマンがならず者たちに誘拐された孫を救い出すため立ち上がります。
監督:ジョージ・シャーマン 出演者:ジョン・ウェイン(ジェイコブ・マッキャンドルズ)、リチャード・ブーン(ジョン・フェイン)、モーリン・オハラ(マーサ・マッキャンドルズ)、パトリック・ウェイン(ジェームズ・マッキャンドルズ)、クリストファー・ミッチャム(マイケル・マッキャンドルズ)、ブルース・キャボット(サム・シャープノーズ)、グレン・コーベット(オブライエン)、ハリー・ケリーJr.(ポップ・ドーソン)、イーサン・ウェイン(ジェイク・マッキャンドルズ)、ジョン・ドーセット(バック・ドューガン)、ジョン・イエーガー(バート・ライアン)、ボビー・ヴィントン(ジェフ・マッキャンドルズ)、ロイ・ジェンソン(ガンマン)、グレッグ・パーマー(ジョン・グッドフェロー)ほか
映画「100万ドルの血斗」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「100万ドルの血斗」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
100万ドルの血斗の予告編 動画
映画「100万ドルの血斗」解説
この解説記事には映画「100万ドルの血斗」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
100万ドルの血斗のネタバレあらすじ:起
西部開拓時代もとうに終わった1909年のアメリカ・テキサス。マッキャンドルズ牧場の牧場主、“ビッグ・ジェイク”ことジェイコブ・マッキャンドルズ(ジョン・ウェイン)は、牧場経営は長男のジェフ(ボビー・ヴィントン)に任せ、自らはさすらいのガンマンとして放浪生活を送っていました。
そんなある日、牧場に男たちが近づき、ジェイコブの妻マーサ(モーリン・オハラ)は使用人のバート・ライアン(ジョン・イエーガー)に、男たちを雇ってみてはどうかと提案しました。ところが、現れたのはならず者のジョン・フェイン(リチャード・ブーン)の一味であり、一味は対応したバートや使用人たちを次々と殺して屋敷に上がり込みました。
2階にいたジェフは銃撃されて傷を負い、マーサは孫のジェイク(イーサン・ウェイン)を何とか逃がすものの、一味のオブライエン(グレン・コーベット)に農業用フォークで顔に傷をつけたことから、誘拐されてしまいます。
100万ドルの血斗のネタバレあらすじ:承
フェインがマーサに突き付けた手紙の中身は、身代金100万ドルを地図に示した芭蕉布まで持ってくるようにとのことでした。マーサからの手紙を受け取ったジェイコブは牧場に戻り、事情を聞くと武器や馬の準備を始めました。
マーサは既に身代金100万ドルを用意しており、テキサス・レンジャー隊長のバック・ドューガン(ジョン・ドーセット)は車を用意していましたが、ジェイコブは一人で向かうと告げました。
ジェイコブは10年近くも会っていなかった次男のジェームズ(パトリック・ウェイン)と再会しました。その場にオートバイで現れた三男のマイケル(クリストファー・ミッチャム)はバックと行動を共にすることにし、マーサから現金の入った箱を受け取ったジェイコブは、愛犬を連れて一路フェイン一味の向かったメキシコに向けて旅立ちました。
途中でジェイコブはアパッチ族のサム(ブルース・キャボット)を仲間にして旅を続けますが、フェイン一味に車を壊されたバックは戦線離脱し、ジェームズとマイケルもジェイコブと行動を共にすることにしました。
100万ドルの血斗のネタバレあらすじ:転
翌日、ジェイコブは何者かに尾行されていることに気付き、サムに偵察を命じました。その後、ジェイコブの前にフェインが現れ、相手が“ビッグ・ジェイク”であることに気付かずに、身代金の受け渡し場所を告げて立ち去りました。
ジェイコブはサムに尾行していた者たちの始末を命じますが、一人のガンマン(ロイ・ジェンソン)を取り逃がしてしまいます。このガンマンがエスコンデロの町で仲間たちと共に襲ってくるであろうと予測したジェイコブは、その翌日に町に入り、ガンマンの襲来に備えました。
シャワーを浴びていたジェイコブは隠し持っていたショットガンで男を倒し、ジェームズは酒場で、マイケルとサムは宿屋でそれぞれ男たちを倒しました。
その後、マーサがジェイコブに持たせたのは実は現金ではなくただの新聞紙であることがわかり、納得がいかないジェームズとマイケルはジェイコブを問い詰めますが、ジェイコブは、自分とマーサは最初からならず者に現金を渡すつもりなどないと断言、相手がジェイクを殺そうものなら、その前に相手を殺すと宣言しました。
100万ドルの血斗の結末
ジェイコブたちはフェインの手下ポップ・ドーソン(ハリー・ケリーJr.)に連れられ、現金の受け渡し場所に案内されることになりました。ジェイコブはマイケルに、ジェイクを狙っている狙撃手を始末するよう指示しました。
フェイン一味の隠れ家に到着日したジェイコブビは、ジェームズとサムに後を任せ、単身でフェインと対峙しました。箱の中身がただの紙切れだと知ったフェイン一味とジェイコブらは撃ち合いとなり、マイケルは付近の教会の塔からジェイクを狙っていた狙撃手を倒しました。
サムはフェインとその手下ジョン・グッドフェロー(グレッグ・パーマー)に殺され、ドーソンやオブライエンを倒したジェームズやジェイコブも負傷しますが、何とかジェイクを助け出しました。
ジェイコブはグッドフェローに愛犬を殺されてしまいますが、隠れていたジェイクを見つけたところでジェイコブに倒されました。ジェイクの無事を確認したジェイコブは、フェインに銃を向けられましたが、マイケルがフェインを射殺しました。
ジェイコブはジェームズとマイケルの働きを誇りに思いながら、一家で牧場への帰路につきました。
以上、映画「100万ドルの血斗」のあらすじと結末でした。
この映画「100万ドルの血斗」は、無法者の一味に誘拐された子供を助けに行く、タフな男の物語だ。
子供と言っても、自分の息子ではなく、孫なんですね。
西部劇のスター、ジョン・ウェインの晩年の映画です。
彼は1960年代にすでに癌に冒されていたそうですから、病気をおして映画出演していたわけで、それを思うと映画のキャラとしてのイメージだけでなく、彼自身も本当にタフな人だったんだなと感嘆してしまいます。
ジョン・ウェイン主演の西部劇とはいえ、相当マイナーな西部劇で、ストーリーは単純というのか何というのか、シンプルだけれども、要するにワンパターンなんですね。
その単純さの中で、毎度のことながら光っているのが、主演のジョン・ウェインというわけです。
彼の演技も、ある意味、ワンパターンであるけれど、逆にそこが安心して観ていられる点でもあるんですね。
ジョン・ウェインは、いつもヒーローなので、最後まで死なないという安心感があるものの、脇役はそうはいきません。
助けに行く仲間の一人である、アパッチ族のサムは、なんと無法者にやられてしまいます。
これにはビックリするやら、ガッカリするやら。
主人公の愛犬もやられます。これは悲しかったですね。
家族や友人、愛する者などを敵から奪い返して一件落着という映画は、よくありますが、アメリカ人はこういうストーリーが好きなのかもしれません。
シンプルとは言いながらも、ラストの救出劇のシーンは、なかな凝っていて、手に汗握りましたね。