ボヴァリー夫人とパン屋の紹介:2014年フランス映画。パン屋を営む読書好きな中年男が、隣家にノルマンディーを舞台にしたフローベールの小説「ボヴァリー夫人」のヒロインと同名の女性が越してきたことで、小説の筋書きと重ね合わせて女性に引き込まれていく様子を描く。
監督:アンヌ・フォンテーヌ 出演:ファブリス・ルキーニ(マルタン・ジュベール)、ジェマ・アータートン(ジェマ・ボヴァリー)、ジェイソン・フレミング(チャーリー・ボヴァリー)、イザベル・カンドリエ(ヴァレリー・ジュベール)、ニールス・シュネデール(エルヴェ)、ほか
映画「ボヴァリー夫人とパン屋」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボヴァリー夫人とパン屋」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボヴァリー夫人とパン屋の予告編 動画
映画「ボヴァリー夫人とパン屋」解説
この解説記事には映画「ボヴァリー夫人とパン屋」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボヴァリー夫人とパン屋のネタバレあらすじ:起・現れた”ボヴァリー夫人”
7年前にパリから故郷ノルマンディーに戻りパン屋を営むマルタンは、隣の家に越してきたイギリス人夫婦と顔を合わせる。マルタンは夫妻がボヴァリーで、しかも妻の名前が愛読書「ボヴァリー夫人」のヒロインと同じジェマと聞いて驚く。
マルタンはジェマを「ボヴァリー夫人」と重ね合わせ、その姿に魅了されていく。
ボヴァリー夫人とパン屋のネタバレあらすじ:承・妄想の末の罪
一方、田舎暮らしに慣れず人生に退屈していたジェマは、村にある大きな屋敷の持ち主の息子エルヴェに出会う。2人はたちまち惹かれあい、情事を重ねるようになるが、そのことを知り「ボヴァリー夫人」と同じ悲劇をたどることを案じたマルタンは、エルヴェを差出人にした別れの手紙をジェマに出す。
くしくもエルヴェから「パリに帰る」というメールが届き、ジェマは突然の別れにショックを受ける。同時にここ数週間自分に無関心な態度に怒ったチャーリーも、家を出て行ってしまう。
ボヴァリー夫人とパン屋のネタバレあらすじ:転・昔の男
友人宅を訪れたジェマは、そこで自分を捨て別の女性と結婚したかつての恋人パトリックと再会する。離婚したと言うパトリックはジェマに言い寄るが、彼の仕打ちをいまだ許せずにいたジェマは取り合わない。夫への愛を再認した彼女は、チャーリーに電話すると自分の態度を謝罪し、愛しているとメッセージを残す。
チャーリーのいるロンドンへ行くために部屋を片付けたジェマだったが、部屋が整理された様子を見たマルタンは、ジェマが悲観した末の行動に出るのではないかと案じ、つい手紙の件を口にする。嘘の手紙を出した理由を問われ、ボヴァリー夫人と同じ道をたどることを恐れたと言うマルタンにジェマは、「馬鹿げている、妄想はやめろ」と言い放つ。
ボヴァリー夫人とパン屋の結末:起こった”悲劇”
マルタンは店でジェマのためにパンを焼き、玄関先にそっと置いて帰ると、ほどなくパトリックがやってくる。過去を反省してやり直したいと話すが、ちょうどその時、ジェマのメッセージを聞いて家に戻ってきたチャーリーが、マルタンの家に駆けこんでくる。マルタンがボヴァリー家に行ってみると、そこにはジェマが息絶えて横たわっていた。
死因はヒ素ではなく、パンを喉に詰まらせたことによる窒息だった。パトリックの話を苛立ちながら聞いていたジェマはパンを喉に詰まらせ、慌てて吐き出させようとパトリックが後ろから抱えたところに現れたチャーリーが情事の最中と勘違いして格闘になり、その間にジェマは息絶えてしまったのだった。
空き家となった隣家に再び新しい住人がやってきた。息子から「新しい住人はロシア人で名前が”アンナ・カレーニナ”だ」と聞いたマルタンはさっそく挨拶に赴くが、予想外に流ちょうなフランス語に驚く。それが息子の冗談だとも知らずにマルタンは彼女と会話を続けていた。
以上、映画「ボヴァリー夫人とパン屋」のあらすじと結末でした。
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