虹の中のレモンの紹介:1968年日本映画。主のいない鎌倉の前田邸は、お手伝いの民子の友達のエミが託児所の子供たちを連れてきて毎日遊ばせていました。ある日、子供たちがヴィレッジ・シンガーズを見たいと言った事から、サマーランドで会った若者5人を前田邸に招待したエミと民子でしたが、この5人は偶然にもヴィレッジ・シンガーズでした。そしてヴィレッジ・シンガーズの5人と子供たちが楽しく遊ぶ中、家出していた前田家の一人息子の健が帰って来ました…という内容の松竹のグループサウンズのヒット曲に合わせた青春映画シリーズ第二弾です。
監督:澤田幸弘 出演者:竹脇無我(前田健)、尾崎奈々(真山エミ)、葉村エツコ(吉岡民子)、ヴィレッジ・シンガーズ、パープル・シャドウズ、天路圭子(川辺令子)、美川陽一郎(吉岡)、中山仁(田部井)ほか
映画「虹の中のレモン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「虹の中のレモン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
虹の中のレモンの予告編 動画
映画「虹の中のレモン」解説
この解説記事には映画「虹の中のレモン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
虹の中のレモンのネタバレあらすじ:起
お手伝い親子の吉岡父娘しかいない鎌倉の前田邸には、娘の民子の友人エミがいる託児所から毎日子供たちがやって来て遊んでいます。広い家と庭で同じことをする子供たちは「ヴィレッジ・シンガーズを見たい」と言い出します。ヴィレッジ・シンガーズを知らず、困った民子とエミは、二人でサマーランドへ若者たちを探しに向かいます。
毎日引っ張りだこで忙しいヴィレッジ・シンガーズの5人は、マネージャーの令子から1週間の休みをもらい、その夜、5人の先輩で記者の田部井に誘われてナイトクラブへ出かけます。そこでピアノを弾く前田健という青年を田部井から紹介されます。健は「家出して修行中だ」と話していました。
翌日、サマーランドで何をしようか悩んでいました。その時エミと民子に会った5人は、部屋と食事つきと言うエミと民子の誘いに乗り、前田邸へ行くことになりました。前田邸にやってきた5人に着ぐるみを着せて子供たちの前に登場させますが、子供たちは面白くないと暴れ出し、5人は被り物をはずします。
すると子供たちが「ヴィレッジ・シンガーズだ!」と喜びます。そしてヴィレッジ・シンガーズの5人は子供たちの前で歌を演奏しました。
虹の中のレモンのネタバレあらすじ:承
ヴィレッジ・シンガーズと子供たちが仲良くなり、楽しんでいるのを見て、民子がエミに「前田家の娘という事にしよう」と言い出し、エミが娘になりすまします。ヴィレッジ・シンガーズの5人は民子の父親に「この家には、エミさん以外誰もいないのですか?」と聞くと、父親は「4年前、旦那様が奥様と離婚して以来、旦那様は東京暮らし、息子の健様はグレて家を飛び出した」と教えます。5人は「ナイトクラブのピアノを弾いていた青年がそうじゃないか?」と言って、田部井に電話をし連れてきてもらう事にします。
田部井はマネージャーの令子と共に、ナイトクラブを訪ねました。そして健を気絶させ、前田邸へ連れてきます。喜ぶと思ってエミに対面させた5人でしたが、健は妹だと紹介されたエミを見て「親父の隠し子か?」聞きます。エミは皆に謝って本当のことを言います。気まずい雰囲気を察して、令子は田部井とヴィレッジ・シンガーズを連れて車で帰りました。
ムスっとして何も話さない健に子供たちも不機嫌になりました。そして、家を出ると言う健にエミは「最後に子供たちとにらめっこをやってください」と頼みます。にらめっこをやって健が負けると、健は人が変わったように穏やかになり、子供たちと遊び始めます。
虹の中のレモンのネタバレあらすじ:転
エミは健に礼を言います。健が「どうして託児所で働いているんだ?」と聞きます。エミは「幼いころ両親を亡くし、託児所に育てられた恩返しです」と言います。健はピアノで自分の作った曲を弾きはじめます。すると子供たちが歌い出し、エミは「ヴィレッジ・シンガーズ」に歌ってもらおうと言います。
その時、健の父親から電話があり「この家を売る」と言います。健が突然家を出て行きました。エミが後を追い「一緒に付いて行く」と言います。健が向かったのは母の経営するホテルでした。健は母に「あの家を親父から買いたいから金を出してくれ」と頼みますが、母は「ここを売れば買える金は出来るが断る」と言います。「断られると思っていた」と言って健は出て行きました。
そのころ民子は、健の曲をヴィレッジ・シンガーズに「歌ってください」と言って渡します。ヴィレッジ・シンガーズはこの曲に「虹の中のレモン」の題名と歌詞をつけ、歌い始めます。すると令子が「いい曲だからレコーディングしよう」と言います。家に帰った健は、子供たちを楽しく過ごしますが、吉岡親子は家を出る荷物をまとめていました。
虹の中のレモンの結末
前田家の父、剛造が帰って来ます。健は剛造に「この家を売ってくれ」と言います。剛造が「お前は、私の遺産を相続できるのに、何故素直にくださいと言わないのだ」と言うと、「あんたの事は父親とは思っていない」と言った事から、二人の憎悪の言い争いが始まります。そして怒った健は「家を出る」と言って、大雨の降る外へ飛び出しました。
エミは「健さんは本当はいい人だ、あなたは何故それをわかってくださらないの」と剛造を責め立てます。すると吉岡も「私もそう思います」と言って、今までの事を剛造に話します。そこへ前田邸へ向かっていた田部井とヴィレッジ・シンガーズの5人が「道に倒れていた」と言って健を抱えてやって来ます。
意識が戻った健は剛造と二人きりで話しました。その後、健は「この家を出る、この家は子供たちの為に使ってください」と言います。周りが驚いていると「親父とエミさんと一緒に住む」と続けて言います。剛造もエミも喜びました。ヴィレッジ・シンガーズは皆の前で「虹の中のレモン」を歌いました。
以上、映画「虹の中のレモン」のあらすじと結末でした。
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