あさがくるまえにの紹介:2016年フランス,ベルギー映画。息子が事故で脳死状態となり、悲しみの中で臓器提供に同意する家族と、移植しか助かるすべがなく、他人の臓器に頼ることに疑問を感じながらも受け入れる女性。それぞれの苦悩を丁寧に描いたヒューマン・ドラマです。
監督:カテル・キレヴェレ 出演:タハール・ラヒム(トマ)、エマニュエル・セニエ(マリアンヌ)、アンヌ・ドルヴァル(クレール)、ドミニク・ブラン(リュシー)、ブーリ・ランネール、クール・シェン、モニア・ショクリ、アリス・タグリオーニ、ほか
映画「あさがくるまえに」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あさがくるまえに」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
あさがくるまえにの予告編 動画
映画「あさがくるまえに」解説
この解説記事には映画「あさがくるまえに」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あさがくるまえにのネタバレあらすじ:起
フランス北西部ル・アーヴルで、まだ夜も明けない中、17歳のシモン(ギャバン・ベルデ)は、隣で眠る恋人ジュリエット(ガラティーア・ベルージ)を残して友人2人と車で海へ向かう。
早朝の海でサーフィンを楽しんだ3人は帰途へ着くが、途中で事故を起こし、シートベルトを着けていなかったシモンだけが脳挫傷の重傷を負ってしまう。知らせを受けて病院へ駆けつけた母マリアンヌ(エマニュエル・セニエ)と、別居中の父ヴァンサン(クール・シェン)は医師から、シモンが脳死状態であることを告げらる。
移植コーディネーターのトマ(タハール・ラヒム)は臓器移植についての提案をもちかけるが、ヴァンサンは思わず怒りをあらわにし、マリアンヌとともに病院を後にする。
あさがくるまえにのネタバレあらすじ:承
しかし2人は考えた末に再びトマを訪ね、移植についての説明を聞いた上で「目だけはやめてほしい」と告げ、それ以外の臓器についての提供に同意する。トマは「最後にしたいことがあれば」と促すと、父母は機器につながれたシモンを間に横たわり、息子との別れのひと時を過ごす。
元音楽家で2人の息子マックス(フィネガン・オールドフィールド)とサム(テオ・チョルビ)を持つクレール(アンヌ・ドルヴァル)。彼女は心臓に重い疾患があり、パリの病院で診察を受けるが、状態は思わしくなく、担当医モレ(ドミニク・ブラン)から、残る手段は心臓移植だけと告げられる。
人の臓器を使ってまで生きながらえることに疑問を感じるクレールだったが、心臓の提供は数も少なく、これが最後のチャンスだと説得される。
あさがくるまえにのネタバレあらすじ:転
クレールはかつての恋人でピアニストのアンヌ(アリス・タグリオーニ)の演奏会に赴き再会、病気のことを黙ったまま別れたのは、演奏家としての将来を妨げたくなかったからだと告白する。その夜アンヌはクレールに寄り添って過ごす。
移植仲介人から、クレールに適合する心臓ドナーの連絡がモレ医師のもとに入り、スタッフがル・アーヴルの病院へ向かう。迎えたのはトマ、ドナーはシモンだった。すぐさま摘出手術が行われるが、胸を開き摘出直前にトマは手を止めさせると、シモンにイヤホンを付け、ジュリエットから託された波の音を聞かせる。
あさがくるまえにの結末
その後、心臓は摘出され、クレールが待機しているパリの病院へ運ばれ、移植手術が始められる。手術は成功し、シモンの心臓はクレールの体で動き始めた。
シモンの体はトマの手で丁寧に清拭され、全てを終えたことをマリアンヌに報告する。彼女はその知らせをヴァンサンに知らせると、2人は新たな悲しみに暮れる。
パリの病院では、母の戻りを待つマックスとサムが寄り添ってうたた寝する姿をアンヌがほほえましく眺める。手術を終えたクレールがゆっくりと目を覚ますのだった。
以上、映画「あさがくるまえに」のあらすじと結末でした。
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