美術館を手玉にとった男の紹介:2014年アメリカ映画。100点もの精巧な贋作を手掛けた男が、慈善活動と称して全米に渡って無償で寄贈を続けた贋作事件について、その関係者に密着したドキュメンタリー映画。
監督:サム・カルマン、ジェニファー・グラウスマン 出演:マーク・ランディス
映画「美術館を手玉にとった男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「美術館を手玉にとった男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
美術館を手玉にとった男の予告編 動画
映画「美術館を手玉にとった男」解説
この解説記事には映画「美術館を手玉にとった男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
美術館を手玉にとった男のネタバレあらすじ:起
腕の良い贋作画家のマーク・ランディスは、その作品を母や姉の遺品と偽って、美術館やギャラリーに持ち込んでいた。彼のもっともらしい話と”寄贈”という金銭の絡まない申し出に、美術館職員らは疑いを持たず受け取っていた。
シンシナティ美術館に勤務するマシューは、以前の職場であるオクラホマシティ美術館でマークに会っていた。その時マークが持ち込んだ絵画が他の場所に複数存在することに気づいた彼は、マークの贋作における技術力の高さに驚愕すると同時に、その情報を各美術館に流すが、贋作をつかまされたと思いたくない美術館は疑うことをしなかった。
しかしマシューの再三の訴えにより調査した結果、過去30年の間、マークから持ち込まれた贋作は全米20州46の美術館で100点を超えていた。この事件に興味を持ったマシューは以来4年に渡ってマークを追い続けていた。
美術館を手玉にとった男のネタバレあらすじ:承
マシューの元同僚でシンシナティ大学のギャラリーに勤めるアーロンも、マークの”寄贈”という行為に興味を持ち、その動機を探ろうと電話で彼にインタビューを行う。
マークは幼い頃、両親に連れられてよく旅行へ行き、美術館を訪れていた。留守がちな両親を待つ間、彼は模写をすることで孤独な時間を費やしていたのだった。17歳の頃、父の死がきっかけで不調を訴えた彼は”神経衰弱”という診断を受けるが、その後も”統合失調症” ”パーソナリティ障害”など、様々な精神疾患の指摘を受け、入院生活を送っていた。
彼は贋作を手掛けることで幼い頃を思い出し、心を落ち着かせていた。
美術館を手玉にとった男のネタバレあらすじ:転
金銭的被害はないものの、贋作を掴まされたことに憤る美術館関係者たちから訴えを受けたFBIは、マシューからマークについての情報を得る。しかし仕事中にマークに関する調査で私用を優先するマシューは、その執着の強さから美術館を解雇される。
そんな中、ニューヨークの記者ジョンがマークの贋作事件についての記事を書くことになり、彼の生い立ちをたどり、関係者の話を聞き取り記事にした。
それがきっかけとなってマークはメディアで取り上げられ有名人となるが、逮捕されることはなかった。彼は隠れることはしなかったが、有名になりすぎたことで美術館から出入り禁止にされることだけを恐れていた。
美術館を手玉にとった男の結末
それらの記事を見たアーロンが、マークの贋作を集めて個展を開くことを思いつき、マシューに協力を求める。彼は集められた作品の数々を見て、改めてその技術力に驚かされたのだった。
個展が開かれると、マークはマシューとともに作品を見て回った。観覧者から、自身の作を手掛けるべきだと言われたマークだったが、そこには昔に彼が描いた母の肖像画も展示されていた。
マークが慈善活動として次に思いついたアイディアは、盗難や紛失によって失われた作品を描き、その持ち主の手に届けることだった。
以上、映画「美術館を手玉にとった男」のあらすじと結末でした。
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