理由なき反抗の紹介：1955年アメリカ映画。ジェームズ・ディーンが「エデンの東」に続いて主演した名作。世代間の断絶を描いた作品として最初期のもので、ディーンの演技ともども、後の映画に大きな影響を与えた。ディーンはこのあと「ジャイアンツ」に出演後急死する。
監督:ニコラス・レイ 出演:ジェームズ・ディーン（ジム）、ナタリー・ウッド（ジュディ）、サル・ミネオ（プラトー）、ジム・バッカス（ジムの父）、アン・ドラン（ジムの母）、ほか
映画「理由なき反抗」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「理由なき反抗」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
作品紹介・キャスト
映画「理由なき反抗」解説
この解説記事には映画「理由なき反抗」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
理由なき反抗のネタバレあらすじ：1
ロサンゼルス市の郊外。道に倒れている少年ジム。17歳だというのに酒で酔っ払っているのです。警察に連れてゆかれた彼は、そこで娼婦に間違われて補導されたジュディ、そして子犬を銃で撃ったプレイトウと知り合いになります。いずれも反抗的な若者でした。ジムは両親が不仲で家に落ち着けません。ジュディは彼女への愛情がない父親が不満。そしてプレイトウは父親の蒸発後、母親が育児放棄したせいでグレてしまったのです。
理由なき反抗のネタバレあらすじ：2
ジムは引っ越ししたばかり。翌朝になってドウスン高校へ初登校しますが、そこでジュディに再会。彼女はバズ、ムーズ、クランチといった不良連中とツルんでいます。その日の午後、ジムのクラスは校外授業でプラネタリウムへ。授業の後、生意気な態度を見せるジムに不良連中が絡んできます。ジムはバズとナイフで決闘を始めますが、守衛に邪魔をされて争いは中断。改めて夜に集まり、崖のそばで「チキンラン」と呼ばれる度胸試しをやることになります。不良たちとジム。それにジュディやプレイトウも高い崖のそばに来ました。「チキンラン」とは、離れた場所から崖に向かって車を走らせ、なるだけギリギリまでブレーキを踏まない方が勝ちという危険な遊びです。ジムとバズはジュディの合図で車をスタートさせます。ジムはブレーキを踏まずにうまく車から脱出しましたが、バズはジャンパーの一部が引っかかって外に出られず、車と一緒に崖から下へ。死んでしまいます。
理由なき反抗の結末
家に帰ったジムは親に事故のことを告げ、彼らの反対を押し切って警察に行きますが、担当者は不在。その帰りにジュディと出会います。最初から惹かれ合っていた彼らはそのまま抱擁。恋人同士となります。一方、プレイトウの家にクランチやムーズたちが押しかけます。バズの復讐に燃えている彼らはジムの住所をプレイトウから聞き出すつもりでした。無理矢理彼から手帳を奪って立ち去るクランチたち。プレイトウは母親の拳銃を持ち出し、ジムへ加勢するため外へ飛び出します。ジムとジュディのいる空き家へプレイトウも合流。そこへジムを探していたバズの仲間が来たため、プレイトウはクランチを撃ちます。動転し、逃げ出すプレイトウ。警察が出動する騒ぎとなり、プレイトウが立て籠もったプラネタリウムを包囲します。ジムはプレイトウを説得して投降させようとしますが、うっかり警官がプレイトウを撃ってしまいます。死体を見て泣き叫ぶジム。大人たちの無理解と若者たちの反抗は悲劇を生んだのでした。
かつてはこの映画のジェームス・ディーンのように、赤のスウィングトップを着て、髪をリーゼントっぽく上げているのが格好いい時代がありました。大人世代と若者世代の断絶が鮮烈に描かれた映画ですが、今の時代、こういう世界観はすでにノスタルジーなのかもしれません。