幸せのバランス(別題:綱渡り)の紹介:2012年イタリア,フランス映画。幸せな家庭生活を送っていた市役所職員の男が、浮気の発覚からホームレスとなり、人生を転落させていく。イタリア社会の現状が垣間見える社会派ドラマ。
監督:イヴァーノ・デ・マッテオ 出演:ヴァレリオ・マスタンドレア(ジュリオ)、バルボラ・ボブローヴァ(エレナ)、ロザベル・ラウレンティ・セラーズ(カミラ)、ルポ・デ・マッテオ(ルカ)、ほか
映画「幸せのバランス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「幸せのバランス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
幸せのバランスの予告編 動画
映画「幸せのバランス」解説
この解説記事には映画「幸せのバランス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
幸せのバランスのネタバレあらすじ:起・身から出た錆
ローマ市役所の職員ジュリオは、共働きの妻エレナと娘カミラ、息子ルカと平穏な生活を送っていたが、ある日、浮気相手とのメールをエレナに見られ、険悪な状態に。
それでも子供たちのことを思い、夫婦関係を続けていくことにした2人だったが、ジュリオの些細な行動から夫婦は大喧嘩になり、自分に非があることを認めジュリオは家を出る。
とりあえず友人の家に身を寄せるが、母親が同居するその家には長く居ることができず、ジュリオはカミラとともに部屋探しに奔走するが、思ったような物件を見つけることができなかった。
幸せのバランスのネタバレあらすじ:承・二重生活
しかたなく安ホテルに投宿することにしたジュリオだったが、家族の生活費、養育費、家や車のローンなどの支払いが続いたうえ、子供思いの彼はカミラの旅行費用、ルカの歯科矯正費用なども負担する。
経済的にひっ迫した彼は、違法なアルバイトとのダブルシフトでなんとか収入を得るが、疲れから本業にも支障をきたし、忙しさから今後のことをエレナと話し合うこともできずにいた。
それで彼は、少しの間だけと思いエレナには昇進したと嘘をついて困窮した状態を隠し、子供たちとも交流を続けていた。
幸せのバランスのネタバレあらすじ:転・車上生活への転落
しかしアルバイト先に労働監督官の指導が入ったため、ジュリオは解雇されてしまう。困窮を極めた彼は、雇い主や役所の友人らから借金を重ねるが右から左に消えていき、とうとう宿を引き払って車上生活となる。
ルカの遊び場の料金も払えず、カミラが週末働き始めたと聞いた彼は、再びアルバイト先に雇ってほしいと頼みに行く。しかしどうしても雇えないと言われた彼は腹立ちまぎれに不満をぶつけ、雇い主の怒りを買って追い返される。
貧困を極め支援団体を訪れるようになったジュリオは疲弊していき、連絡が取れなくなった父を心配して会いに来たカミラにも、人が変わったように冷たく突き放し去って行く。何が原因かわからず戸惑ったカミラは、父の後を追って教会へ行き、そこで食事の施しを受けているジュリオを見て初めて彼の困窮した状態を知る。
幸せのバランスの結末:追い詰められた果てに
そのことを母に告げ、2人でジュリオを探しに出るが、なじみのバーで彼が車上生活を送っていたことを知ってショックを受ける。
その頃、ジュリオはクリスマスの街を呆然と歩いていた。ベンチに座っていた彼は目の前に路面電車がやってくるのを見て、フラリと線路に歩を進めるが、寸でのところで電車は止まり事なきを得る。
押しとどめられたベンチに呆然と座るジュリオ。ほどなく携帯に着信が入り、着歴を確認してゆっくりと応答した彼の表情に、かすかな笑みが浮かんだ。
以上、映画「幸せのバランス」のあらすじと結末でした。
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