シスターズの紹介:2006年アメリカ映画。診療所で起きた謎の犯罪を追及する女性記者が殺人事件を目撃してしまう。彼女は事件現場にいた女性の秘められた過去を知ることになるが…。本作は『悪魔のシスター』(ブライアン・デ・パルマ監督)のリメイク。驚きの結末が待っていますが、血が嫌いな人はご注意。診療所の名称、「ズルワン」はゾロアスター教に由来すると思われます。
監督:ダグラス・バック 出演者:ルー・ドワイヨン(アンジェリーク/アナベラ)、スティーヴン・レイ(フィリップ・ラカン医師)、クロエ・セヴィニー(グレース・コリエ)、ダラス・ロバーツ(ディラン・ウォレス医師)、ジェイアール・バワーン(ラリー)ほか
映画「シスターズ(2006年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シスターズ(2006年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シスターズの予告編 動画
映画「シスターズ(2006年)」解説
この解説記事には映画「シスターズ(2006年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シスターズのネタバレあらすじ:起・アンジェリーク
小児病院であるズルワン診療所の屋外で、今日は診療所の子供たちのためのパーティが開かれている。3年前に実験で二人の子供を死亡させたが証拠不十分で無罪になった、所長のフィリップ・ラカン医師について調査を続けているジャーナリストのグレース・コリエは、ボランティアとしてパーティにもぐりこんだが、正体がバレて追い出される。
同じくボランティアとして来ていたウォレス医師は、ラカン医師の元患者・元妻で今も助手であるフランス人のアンジェリークとラカン医師との会話を立ち聞きしてしまい、自分を研究対象として支配し続けるラカンからアンジェリークが解放されたいと望んでいることを知る。
正義感からウォレスはラカンにさからって、アンジェリークを自分の自動車で彼女のアパートに送る。アンジェリークは双子の姉、アナベルと同居している。
その夜、ウォレスは上半身に大きな傷の残るアンジェリーク(あるいはアナベル?)と激しいセックスをする。部屋には何か所も隠しカメラが仕掛けてあり、ラカンに監視されていることを彼は知る由もなかった。
シスターズのネタバレあらすじ:承・アナベル
翌朝、先に目覚めたウォレスはアンジェリークとアナベルのバースデーケーキを買おうとケーキ店に行く。その間にアンジェリークは頭痛に苦しみ始めるが、それを抑える薬がみつからない。ラカンに助けを求めようとしたがラカンは携帯電話を忘れて家を出ていた。
アパートに戻ったウォレスを待っていたのはアナベル。彼女は凶器でウォレスをめった刺しにする。その光景を偶然監視カメラ越しに見てしまったのは、ラカンの部屋に忍び込んでいたグレースだった。殺人現場が向かいのアパートと分かってグレースは警察に通報し、刑事をウォレスの姿が見えた部屋に連れていくと、部屋にはアンジェリークがいた。
不法侵入していた部屋から事件を見たとは言えないので、グレースの刑事への説明は要領を得ない。忘れ物に気付いて家に帰って惨劇を知ったラカンがアンジェリークに「アナベルを助けよう」と言って辛うじて事件現場を片付けた後だったので、刑事は事件があったと認めずに帰る。
シスターズのネタバレあらすじ:転・双子の生い立ち
グレースは同僚のラリーにアンジュリークの部屋に侵入してもらう一方、アンジェリークその人に接近する。彼女は病気の男の子と診療所で遊ぶ心優しい女性だった。ラカンについて、母の死後に孤児になった自分たちを引き取った恩人だと言う。攻撃的なグレースについてアンジェリークは、アナベルと似ていると感じる。
ウォレスからグレースへの留守電メッセージをきっかけとして、グレースとラリーは犠牲者がウォレスであることと、遺体の場所を知ることになるが、警察はあてにできず独自に捜査を続ける。グレースはかつてラカンの助手だったケント教授を訪れる。ケントはグレースに古いフィルムを上映してみせる。
アンジェリークとアナベルは母ソフィアから生まれた二重体児だった。双子が2歳の時、ラカンの研究材料にされていた母娘をケントが逃がしたが、後にラカンがフランスでサーカスに出ていた双子を発見してズルワン診療所に連れてくる。双子のうちアンジェリークが「善」を引き受け、アナベルが「悪」を引き受け、いわば二人で一つの人格を成していた。
だが、それは邪悪さを抑圧するアンジェリークの心にとって負担となっていた。二人は分離出術を受けたが、アナベルは直後に死亡し、アンジェリークだけが生き残った。
シスターズの結末:グレースあるいはアナベル
ラリーによると、ウォレスの遺体を隠したテレビが診療所に搬入される。グレースは再び診療所に入るが、ラカンたちによって拘束され注射をされる。
目覚めるとグレースは自分をアナベルであると思っている。そして、アンジェリークを愛するラカンが、邪魔なアナベルを始末するために分離手術をしたこと、だが、アンジェリークの心にアナベルが棲みついてしまったことがわかる。
ラカンは再び邪魔者を消すために、グレースをアナベルとして殺そうとしたが、母をラカンに殺されたと信じ、アンジェリークにもそう思い出させてアナベル/グレースは注射器をラカンに何度も、血まみれなるまで突き刺す。
診療所に囚われの身になっていたラリーは、目を覚ましてラカンの死体とそのかたわらのグレースを見出すが、アンジェリークに首を刺されてしまう。アンジェリークは自分の体の分離手術の跡に合わせて、アナベル/グレースの体に傷をつける。
朝が来て、二人はおそろいの服を着て、髪におそろいのリボンをつけて診療所の庭を散歩するのだった。
以上、映画「シスターズ」のあらすじと結末でした。
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