セリーナ 炎の女の紹介:2014年チェコ,フランス映画。大恐慌の始まった年、大地主の製材所経営者ジョージが都会で、孤独なセリーナと出会う。都会の社交生活よりも大自然の中にいることを愛する二人の結婚は理想的に思われたが…。『世界にひとつのプレイブック』のジェニファー・ローレンスとブラッドリー・クーパーが再び共演した、狂気にまで至る愛のドラマ。ロン・ラッシュの小説を『未来を生きる君たちへ』でアカデミー外国語映画賞を受賞したスサンネ・ビア監督で映画化する。
監督:スサンネ・ビア 出演者:ジェニファー・ローレンス(セリーナ・ペンバートン)、ブラッドリー・クーパー(ジョージ・ペンバートン)、リス・エヴァンス(ギャロウェイ)、トビー・ジョーンズ(マクダウエル保安官)、ショーン・ハリス(キャンベル)、デヴィッド・デンシック(ブキャナン)そのほか
映画「セリーナ 炎の女」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「セリーナ 炎の女」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
セリーナ 炎の女の予告編 動画
映画「セリーナ 炎の女」解説
この解説記事には映画「セリーナ 炎の女」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
セリーナ 炎の女のネタバレあらすじ:起・恋に落ちる二人
1929年、グレート・スモーキー山脈の中の町で、ジョージ・ペンバートン(ブラッドリー・クーパー)は製材所を営んでいる。国内だけでなくブラジルにも山林を所有する資産家だが、自ら斧をもって働く。
木以外の彼の楽しみは狩猟で、9年間現れないクーガーを射止めようと願っていた。だが会社の経営は苦しく、共同経営者のおじがいるボストンに行くが、株価暴落のため新たな融資は得られなかった。
しかしジョージは、馬術の障害をきれいにとび越える美しい女性を目にする。ジョージの妹によると、彼女セリーナ(ジェニファー・ローレンス)もジョージと同じく木を愛している。コロラドの製材所経営者の娘だったが火事で孤児になった。
ジョージは彼女に自己紹介して、いきなり「僕たちは結婚すべきだ」と言う。火事の時、両親やきょうだいを置いて逃げ、ひとり生き残った負い目から人を愛することはできないと思っていたセリーナだったが、ジョージとすぐに結ばれる。
セリーナ 炎の女のネタバレあらすじ:承・夫婦の敵
ジョージが予告なく美しい妻を連れて帰ったので彼の片腕のブキャナン(デヴィッド・デンシック)は驚く。また、ジョージに食事を運ぶ係の女レイチェルが、ジョージの子を身ごもっていることにセリーナはすぐ気づくが、「恋に落ちた瞬間私たちの過去は消えた」と夫に言い放つ。
ジョージはセリーナを妻であると同時に共同経営者として遇し、従業員たちに彼女を自分やブキャナンや、伐採現場を監督するキャンベル(ショーン・ハリス)と同様に敬うように指示する。実際、彼女の才覚に男たちはかなわない。セリーナはガラガラ蛇退治用にワシを輸入して見事に手なずける。
セリーナの存在により会社の中で立場の弱くなったブキャナンだが、彼が政治家に賄賂を渡す場面をマクダウエル保安官(トビー・ジョーンズ)に見られる。町では保安官たちスモーキー山脈国立公園化推進派とジョージとが対立していた。ジョージは自分が伐採者の雇用を生み出し、文明を山奥にもってきたのだと自負しているが、他の地主は国立公園推進に寝がえり、ジョージの立場は苦しい。形勢逆転のために政治家に工作していたのだ。
国立公園用地にするためにジョージの土地を買いたたこうとする保安官たちのグループと突然ブキャナンが親しくなったのをあやしく思ったジョージが問いただし、ブキャナンはジョージの犯罪について証言する代わりに、自分は免責してもらうと保安官と話をつけたことを白状する。
セリーナに、裏切り者には手を打てと促され、ジョージはクマ狩りの時に、事故と見せかけてブキャナンを撃ち殺す。近くにいたキャンベルは何も見なかったと保安官に証言する。
セリーナ 炎の女のネタバレあらすじ:転・流産
セリーナが妊娠し、夫婦は幸せと思われた。だが、他所で子供を生んだレイチェルがジェイコブと名付けた息子と共に帰ってきて復職したことが、夫婦の関係に暗い影を投げかける。
殺人の前科のあるギャロウェイ(リス・エヴァンス)は狩猟では頼りになる男だった。そのギャロウェイが伐採現場の事故で片手を失うが、セリーナが直ちに止血をしたので命は助かる。
出産を間近に控えたセリーナが異常な腹痛を感じ病院にかつぎこまれたが、流産し、子供を産めない体になった。そのセリーナを、彼女に命を助けられたギャロウェイは必ず守ることを誓った。キャンベルが罪を悔い、ジョージを告発するために帳簿を盗み出して逃げた時、ギャロウェイはセリーナのためにキャンベルをホテルに探し出して殺し、帳簿を取り戻す。
セリーナ 炎の女の結末:燃える小屋
セリーナは精神的に不安定になる。やがてセリーナは、ジョージがジェイコブの写真をアルバムに隠し、彼のための金をためていることを知る。夫との幸福を守るために、ジェイコブを殺すことを決意する。
夜、レイチェルは家にセリーナとギャロウェイが近づくのを見て、息子と身を隠す。一方、ジョージの部下だがレイチェル親子のことを気にかけていたジョエル・ヴォーンも心配になり保安官に連絡する。レイチェルがよく行くジェンキンズ夫人の死体を発見した保安官は、別の女性に母子を託す。
翌朝、保安官はセリーナに会いに行くが、ジョージは、妻は留守だと嘘をつく。ジョージは妻の口から彼女のジェイコブへの憎しみを知る。「子供を愛しているなら私を殺せばいい」と言う妻の首を強く締めてしまう。
ジョージは、自分の不正の証拠である帳簿と引き換えに、保安官からレイチェルの居所を聞き出す。隠れ家の窓からギャロウェイが見えたのでレイチェルは赤ん坊を連れて駅に逃げるが、ワシントン行きの列車は2時間後にしか出ない。
ギャロウェイもレイチェルの逃亡先を予想して駅のホームに陣取るが、駅構内に隠れていたレイチェルが隙をついて貨車に乗り込み、ギャロウェイ、そして駅にレイチェルを捜しに来たジョージもそれに続く。
母子を発見して襲おうとするギャロウェイからジョージは剃刀を奪って彼ののどを掻き切る。
朝、逮捕令状の出たジョージを捜して保安官たちは山狩りを始める。彼らが発見したのは、念願のクーガーを発見して仕留めようとしたが相討ちになって死んでしまったジョージの亡骸だった。
保安官は身元確認のためにセリーナのもとを訪れるが、窓から夫の死体を見てしまったセリーナは返事をしようともしない。
夜、ベッドからセリーナが落としたライターの火が、小屋全体に燃え移る。12歳の時と違い、今回は燃え盛る家から逃げることはなかった。
以上、映画「セリーナ 炎の女」のあらすじと結末でした。
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