わが教え子、ヒトラーの紹介:2007年ドイツ映画。第二次世界大戦、ドイツ敗戦間近となって迎える新年のパレードとヒトラーによる演説。これによって、国民の士気を上げて戦争を勝利へと導こうという考えでしたが、ヒトラーの精神は塞ぎ込んでいます。そこで、SS隊のゲッベルス博士はユダヤ人俳優のグリュンバウム教授に演技指導を要請し、最盛期だった1939年のヒトラーに5日間で戻してほしいと依頼をします。宿敵の手助けをすることになったグリュンバウムは葛藤をしますが、それでも家族の安全を確保するために取り組みます。
監督:ダニー・レヴィ 出演:ウルリッヒ・ミューエ(グリュンバウム教授)、ヘルゲ・シュナイダー(ヒトラー)、シルヴェスター・グロート(ゲッベルス)、アドリアーナ・アルタラス(エルザ)、ほか
映画「わが教え子、ヒトラー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「わが教え子、ヒトラー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
わが教え子、ヒトラーの予告編 動画
映画「わが教え子、ヒトラー」解説
この解説記事には映画「わが教え子、ヒトラー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
わが教え子、ヒトラーのネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦中、新年のパレードと演説を控えていたヒトラーでしたが、ドイツの情勢が良くないことによって精神的に弱っています。そこでSS隊(親衛隊)のゲッベルス博士は収容所にいたユダヤ人俳優のアドルフ・グリュンバウム教授を連れてくるように要請します。
収容所にいたグリュンバウム教授は呼ばれたことによって死を覚悟しましたが、石鹸を与えられシャワーを浴びるように指示され、いい服を着せられてゲッベルス博士の元へ連れて行かれます。そこで、5日後に100万人を前に演説をするヒトラーの指導をしてほしいと依頼されます。
早速グリュンバウム教授はヒトラーに会いますが、ユダヤ人を理由にヒトラーから拒絶されてしまいます。そのヒトラーの姿を見たグリュンバウム教授は、たった5日で最も輝いていた1939年のヒトラーに戻すことは難しいと感じました。それに加えて、宿敵の手助けをすることに葛藤を抱いていましたが、グリュンバウム教授は家族を収容所から解放してくれるならその仕事を引き受けていいと言います。
ヒトラーは嫌いなユダヤ人相手だと力を発揮するとわかっていたゲッベルス博士はその取引に応じます。そして、グリュンバウム教授の家族は解放されました。久しぶりに再会した妻エルザに新しい仕事について話すと、反対をされてしまいましたが、家族とともに生き抜くために、グリュンバウム教授はヒトラーの元へと向かいます。
わが教え子、ヒトラーのネタバレあらすじ:承
初日は、グリュンバウム教授に対して半信半疑のヒトラーでしたが、演技指導が進むに連れて疑心が解けていくようでした。演技指導中ヒトラーに挑発させられて、グリュンバウム教授はヒトラーを殴り気絶させてしまいます。ナチスたちは演技指導をこっそり監視していましたが、その場はなんとかおさまります。
帰宅後、グリュンバウム教授はヒトラーに一発お見舞いしてやったことを自慢げに家族に話すも、ヒトラーの手助けをしている父親に対して息子は軽蔑の眼差しを向けます。
最近ヒトラーは戦争、パレード、演説のプレッシャーでよく眠れません。深夜に起きては部下たちに無理難題を押し付けて困らせています。翌日、グリュンバウム教授は演技指導中に監視の目を盗んでヒトラーを殺そうと決意をします。演技指導をしながらヒトラーを殺せるものはないか探し、近くにあった金塊でヒトラーを殴って殺そうとします。
しかし、懸命に演説練習をしているヒトラーを見てグリュンバウム教授は思い留まります。今日の出来事も家族に報告しましたが、「殺せないだけでしょう?」と、息子に冷たい態度を取られてしまいます。
わが教え子、ヒトラーのネタバレあらすじ:転
翌日、グリュンバウム教授はゲッベルス博士にこの仕事が重荷であることを伝えます。この仕事に見合った報酬として、ザクセンハウゼン収容所の解放を求めます。この要求を到底受け入れられなかったゲッべルス博士は、講師の変更をヒトラーに伝えに行きます。それに対してヒトラーはだめだと拒否をし、グリュンバウム教授を連れてこなかったら演説をしないと怒りだします。
急いでグリュンバウム教授を連れ戻しますが、ザクセンハウゼン収容所が解放されたことが証明されなければ演説指導をしないと譲りません。そこで、そこに収容されているグリュンバウム教授の知り合いに電話をさせて、そこにいたユダヤ人は全員解放されたと嘘をつかせます。グリュンバウム教授はそれが嘘であると悟った表情を見せるも、ヒトラーの演技指導を再開させました。
演説まであと2日です。このことをきっかけにゲッベルス博士は、ヒトラーに威厳がなくなったと確信し、演説中にヒトラーを暗殺し、グリュンバウム教授に濡れ衣を着せ、ヒトラー亡き世界、2人でドイツを勝利に導こうとヒムラーに相談をします。
ベルリンの街がぼろぼろになっていることを知らないヒトラーはブリュンバウム教授からその事実を知らされます。正直に話してくれたことによって、ヒトラーはさらにグリュンバウム教授に対する信頼度が上がります。
演説前日の夜、ヒトラーは緊張で眠れなく、孤独な気持ちを紛らわせるためグリュンバウム教授の家へ訪れます。あんなにヒトラーを憎んでいたエルザはヒトラーを優しく出迎え、3人で川の字になって寝ます。ヒトラーが寝静まった頃、エルザが枕を使ってヒトラーを窒息死させようとしていました。それをグリュンバウム教授は必死に止めます。それでもヒトラーは安心しているかのように深い眠りについています。
わが教え子、ヒトラーの結末
演説当日、ヒトラーはグリュンバウムに愛あるハグをするまでに厚い信頼を感じていました。演説の準備に取り掛かると、ヒトラーは髭を無様な形に切られて怒り心頭。叫びだし、それが原因で声が出なくなってしまいます。医者からドクターストップがかかってしまい、演説ができなくなってしまいます。
しかしこの演説はドイツを勝利に導くためにも、絶対にヒトラーに成し遂げてもらいたいことでした。そこで、ヒトラーは口パクで聴衆の前に立ち、グリュンバウム教授がヒトラーの代わりに演説の台本を読み上げることとなりました。
銃を向けられながら台本通りに読み上げていたグリュンバウム教授でしたが、途中から台本とは違う、戦争を侮辱することを言ったため銃殺されてしまいます。その後、ヒトラーが立っていた演台は爆発し、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「わが教え子、ヒトラー」のあらすじと結末でした。
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